設立趣旨

鰭脚類(アザラシ、アシカ、セイウチ)や鯨類(イルカ、クジラ)、海牛類(ジュゴン、マナティー)といった海棲哺乳類は、その愛らしい姿や謎に包まれた生 態の神秘性によって、多くの人々を魅了しています。一方で、生息地の破壊や漁網への混獲、あるいは漁業被害といった、人間活動との軋轢も根強い問題として 我々の前に立ちはだかっています。また、野生のアザラシに近づき過ぎた人がアザラシに噛まれるなど、人と野生動物の付き合い方一般に通じる問題も発生して います。このような現状を踏まえ、ひれあし研究会はアザラシ類をはじめとする鰭脚類に関する研究や科学的知見の普及等を通して、生態系の保全と人間活動の 両立に寄与することを目的に設立されました。この目的を達成するため、ひれあし研究会は国際的で高いレベルの研究と、地域に密着した細やかな普及活動や諸 問題に対する解決策提案を目指します。