Optiphotのコンデンサーの多くはBH-2に装着して使うことができます。
つぎのような点で、Optiphot用のコンデンサーをBH-2で使う意義があります。
液浸・乾燥系暗視野コンデンサーや長作動距離コンデンサーはOptiphot用の方が入手しやすい(オークション出品が多い)。
Nikonの位相差対物レンズを使用できる。
Optiphot用の方が性能が高いものがある(液浸暗視野コンデンサーのN.A.、アッベコンデンサーの視野など)。
Optiphot用でしか得られない機能がある(Ph-L、アダプタを使ってのN.A.0.32の低倍率用コンデンサー)。
BH-2のコンデンサーのダブテイルはOptiphotのそれより大きいため、光軸合わせのマージンがぎりぎりです。
製品のバラツキによっては、正確に芯だしができないことがあるかもしれません。
OptiphotにBH-2のコンデンサーを装着することはできません。
コンデンサー昇降装置を上端まで上げると、Optiphot用のコンデンサーは前玉の先端がステージから飛び出すことに注意します。
つぎのように焦点合わせを行ないます。
コンデンサーを下げておく。
ステージにプレパラートをセットし、検鏡しながらピントを合わせる。
照明装置の視野絞りを閉じる
コンデンサーを徐々に上げ、視野絞りにピントがあう位置で止める。 ←これが正しいコンデンサーの位置
ハネノケコンデンサーとユニバーサルコンデンサ(下に写真を示すタイプ)は、ステージと機械的に干渉して焦点が合いません。
ステージをOptiphot用のものに交換するか、BH-2の回転ステージを取り付けると使えます。
位相差コンデンサーは他社の対物レンズと組み合わせて使える組み合わせもあります。
オリンパスの位相差コンデンサー:ニコンのPh-L、Ph2、Ph3、Ph4対物レンズ。Ph1は使えません。
ニコンの位相差コンデンサー:オリンパスの20x、40x(マージンがほとんどありません)対物レンズ
Optiphotの透過微分干渉装置をBH-2で使うことができる場合がありますが、これについては別の章で触れる予定です。
以下に挙げるコンデンサーは、BH-2で使うことができました。
新旧2つのタイプがあります。左端が新しいもので、旧タイプより視野が広くなっており、4x対物レンズでほぼ超広視野をカバーします。
オリンパスのAbbeコンデンサーの視野は、ニコンの新旧タイプの中間くらいです。
右端はNikon製品を改造した他社製品で、ホフマンモジュレーション用のものです。
ハネノケコンデンサーは機械的な干渉があって、BH-2の通常のステージでは使えません。
ステージをOptiphotのものに取り替えるか、BH-2の回転ステージでは使うことができます。
オークションでは、オリンパス製の乾燥系暗視野コンデンサーはきわめて稀です。ニコン製はたまに見かけることがあります。
オリンパス製より大きな開口数を持っています。
左側のタイプには、「PHASE CONTRAST 2」というラベルのものがあります。Abbeの新タイプに相当する光学系だろうと思われます。
右側は長作動距離タイプで、Ph-Lを装備しています。オリンパスの正立顕微鏡ではPh-L対応のコンデンサーを見かけたことはありません。
どちらターレットにも暗視野用のポジションがあります。
BH-2の一般ステージでは使えません。BH-2の回転ステージで使うことはできますが、焦点位置にマージンがありません。
Optiphot用のステージをBH-2に装着すれば使えます。
Optiphotのユニバーサルコンデンサーは、この写真のものと外見が同じで異なるタイプのものを3種類みかけたことがあります。
暗視野つき。Optiphot用セットに含まれるもの。
暗視野つき。Optiphot2用セットに含まれるもの。
10x DICつき。Optiphot2用セットに含まれるもの。
Optiphot用とOptiphot2用は、偏向方向が異なっていて互換性がありません(偏向方向の切り替えがいつ行われたかを筆者は知りませんので、切り替えはOptiphotの世代交代とは別に行われたかもしれません)。
Optiphot世代にはN.A.が1.35のものもあります。
また、位相リングやDICプリズムを交換可能なタイプのユニバーサルコンデンサも存在するようです。
コンデンサーホルダに異なるタイプのコンデンサーを取り付けるためのアダプターが、eBayなどに出品されることがあります。
左側3個はOptiphot用、右端はBH-2用です。
左端から2番目は、Nikon S型顕微鏡のコンデンサーをOptiphotで使うためのものです。S型のコンデンサーのフィルター押さえをはずし、代わりに挿入する構造になっています。
上記のアダプターにコンデンサーを装着した例です。左端はコンデンサーを上に乗せただけ、中央はニコンS型のコンデンサーを取り付けたもの、右端はLeitzのHeineコンデンサーをとりつけたものです。
これはニコンS型の低倍率コンデンサーをとりつけた例です。OptiphotのNCF PlanAPO 4x N.A.0.20の開口数をカバーできます。