電車に乗ってオオクビキレガイを探そう

この調査は2019年10月に終了しました。ご協力ありがとうございました。

オレンジのマーカーは周辺でオオクビキレガイを発見、ブルーは未発見です。(データ更新:2019年8月15日14:00、のべ調査駅数154)

オオクビキレガイ(Rumina decollata)は地中海沿岸原産のアフリカマイマイ科の巻き貝(カタツムリ)です。国内では1980年代後半に北九州市に移入し、現在では西日本を中心とする複数県に定着しています。畑地など比較的開けた環境に生息しています。葉物野菜の新芽を食べる農業被害があるほか、他のカタツムリを食べてしまうこともあります。2010年以降大阪府でも見つかるようになり、分布が拡大傾向にあります。

大阪での現状での分布実態を把握するには網羅的な調査が理想ですが、生息可能な環境の広さを踏まえると現実には難しいと言わざるを得ません。そこで、ある程度広範かつ均一に調査できて、市民が参加しやすく、かつ到達点が見えるような手法として、鉄道駅を中心点に設定して探すことを考えてみました。ぜひご協力ください。

調査方法

  1. 大阪府下の鉄道駅を決めます。
  2. 鉄道駅を中心にオオクビキレガイを探します。探すポイントは公園の植え込み、田畑、河川敷などです。イメージとして、オカダンゴムシがいるような場所(例えば石の下など)を好みます。目安として、探す範囲は駅から半径1km圏内とします。
  3. オオクビキレガイを見つけた場合は数個体採集し、地点(可能なら経緯度)を記録してください。
  4. 駅を下りて、徒歩で探索を始めてから1時間経った時点で調査は終了です。
  5. 調査が終わったら、以下の情報をお知らせください。
    • 調査日
    • 調査駅
    • オオクビキレガイの生息の有無
    • オオクビキレガイを見つけた場合はその地点情報

標本は厚紙でできた箱などに入れて博物館までお届けください。箱は博物館でもお渡ししています。

対象となる駅

  • 基本的には大阪府下の全駅(地下鉄を含む)が対象です。
  • 調査済みの駅は随時調査ホームページでお知らせしますが、他の方がすでに調査した駅でも構いません(複数回の調査がされることで、分布情報の信頼性が上がります)。

情報の送り先

  • メールは<sukumiringo★icloud.com>宛てにお送りください(報告データ・問合せ受信用アドレスです。★を@に置き換えてください。)。
  • ツイッターのダイレクトメッセージでも構いません。「@soishida」宛てにお送りください(調査期間中はDM開放しています)。
  • ツイッターはハッシュタグ「#植え込み調査」をつけてツイートしてください。ツイートの場合、「オオクビキレガイを見つけた場合のその地点情報」については別途ダイレクトメッセージかメールでお送りください。

調査期間

2019年10月末までとします。※電車調査は終了しました。ご協力ありがとうございました。大阪府下での生息情報は引き続き受け付けております(2019年11月1日)。

報告者名の取り扱い

  • メールで情報をお送り頂く場合は、報告者名の公開の可否もあわせてお知らせください。公開用のハンドルネームをお知らせ頂いても構いません。公開可否の意思表示のない場合は公開しません。
  • ツイッターの場合はTwitterアカウント名を公開報告者名とさせて頂きますが、マップ上でアカウント名をマスクしたい方はお知らせください。対応します。
  • ツイッターのダイレクトメッセージの取り扱いはメール報告に準じます。

おまけ調査

  • 他のカタツムリも探そう

都市圏では、オオクビキレガイ以外にも外来カタツムリが生息しています。オオクビキレガイでなくても構いませんので、この調査の際にカタツムリを見つけたら、採集して博物館にお持ちください。

  • ハナダカダンゴムシを探そう

オカダンゴムシによく似ている外来種で、ヨーロッパ原産の「ハナダカダンゴムシ」という種がいます。神戸市平野部では山のふもと沿いに多く生息することがわかっていますが、大阪での分布はほとんどわかっていません。この機会に調べたいと思いますので、この調査の際にダンゴムシ・ワラジムシを採集してきてください。標本保存用のサンプル瓶は博物館でお渡しします。ハナダカダンゴムシの特徴や、神戸市の分布についてはこちら:http://www.hitohaku.jp/blog/2013/05/post_1721/

  • ハッカチョウを探そう

たまに空を見てハッカチョウを探してみましょう。

記録項目:種名、観察日、観察場所(所番地まで詳しく)、観察者名、繁殖関連行動(巣とおぼしき穴への出入り、巣材や餌を運ぶ、巣立ちビナを連れる、囀る)。報告は動物研究室の和田学芸員へ。


調査主宰・問い合わせ

大阪市立自然史博物館 石田 惣(Twitterアカウント: @soishida)

e-mail: <sukumiringo★icloud.com>(報告データ・問合せ受信用アドレスです。★を@に置き換えてください。)

〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23

tel: 06-6697-6221 / fax: 06-6697-6225

この調査はJSPS科研費(JP17H02027「博物館をコアとした外来生物の市民調査、その生物多様性理解の促進効果の評価」)により実施しています。

大阪市立自然史博物館