Insect Ecology by Nozaki Tomonari 

γνῶθι σεαυτόν-Know thyself-汝自身を知れ

昆虫たちの多様かつ複雑な繁殖・生存戦略とその進化に興味があります.

進化・行動生態学,発生学,生理学的な広い視点をもち,野外調査,観察と記述,ラボ実験,ドライ解析などの幅広い手法を駆使し,これらを武器に,昆虫やそれらを取り巻く生物たちの生きざま・背後に存在する共通原則を提示・理解したいです.

予定など

最近のできごと(2024年)

ナナフシモドキのレアなオスについてお話しました.企画者である日室さん,宮竹先生,および参加して話を聞いていただいた方々に感謝申し上げます.
進捗報告と今後についての議論をしました.多くのコメントありがとうございました.
ゲノム縮小共生細菌Aschnera chinzeiiのゲノム解読論文.サンプル調整等で協力いたしました.

最近のできごと(2023年)

基生研のインターンシップ制度に協力した形です.とても頑張ってくれて,私もとても多くのいい刺激を受けました.
シロアリ女王の脂肪体では,尿酸蓄積細胞ではなく,脂肪細胞でのみ倍数化していることを突き止めた研究です.一部のデータは学生時のものです.出版までにすごく時間がかかりました.オープンアクセスですのでどなたでも読めます.Link (open access)
末次教授(神戸大)・兼子准教授(福島大)の研究に協力させてもらいました.単為生殖種ナナフシモドキの分布パターンと遺伝構造の解析によって,鳥による被食分散の可能性を検討したメチャクチャ面白い研究です.神戸大学によるプレスリリース Link, Open accessです Link
単為生殖種ナナフシモドキのレアなオスの機能について調べた研究の発表をしました.交流していただいた方々に感謝.有意義な情報をたくさん得ることができました.
組織特異的な倍数化の研究を発表しました.交流いただいた方々,ありがとうございました.動物学会は参加が初めてでした.たくさんの刺激をもらえました.
外来アブラムシCinara cedriとその共生細菌について発表しました.交流いただいた方々,ありがとうございました.沖縄開催の学会は初めてで,有意義な経験を積むことができました.
来てくださった学生に感謝.いろんな共生微生物を観察できて楽しかったです.https://www.nibb.ac.jp/summer2023/
ナナフシとアブラムシがとれました.
末次教授(神戸大)・兼子准教授(福島大)・谷野博士(基生研)・千頭博士(現:静岡大)との共同研究.引き続き論文執筆を進めます.単為生殖種ナナフシモドキの"稀に出てくるオス"の意味とは.preprint, Link 
組織特異的倍数化について発表しました.非常に得られるものが多かったです.運営および議論してくださった多数の方々に感謝します.https://meetings.embo.org/event/23-trans-scale-bio
たくさんナナフシとれました.
昆虫と細菌の内部共生における倍数化の研究について発表しました.得るものが非常に多かったです.
高田守助教(京都大)の研究.かなり力の入った研究です.共著者として主に採集に協力しました.Link (open access) 
末次教授(神戸大)・兼子准教授(福島大)の研究.単為生殖種ナナフシモドキの遺伝的な多様性と分布パターンの解明.共著者として主に採集・議論に協力.preprint, Link 
引き続き論文執筆を進めます(現在査読中).preprint, Link 
5年,これからが踏ん張りどころです.頑張ります.ラボHP
公私ともに非常に学ぶことの多かった1年間でした.これからもよろしくお願いいたします.
交流いただいた方々,ありがとうございました.有意義な議論ができたり,いろんな方に久々にリアルでお会いできたりしました.
研究発表も行いました.非常にエキサイティングでしたし,重要な経験を積むことができました.サポートしていただいた方々すべてに感謝いたします.Dale Lab; https://bioscience.utah.edu/faculty/dale/

最近のできごと(2022年)

ヒマラヤスギ(公園などに多く植えられている)の枝につく地中海原産のアブラムシです.日本には既に広く分布しているようですオープンアクセスですのでどなたでも読めます.Link (open access)
稲垣博士の研究:共著者として,実験等に協力しました.Link
交流いただいた方々,ありがとうございました.久々のオンサイト開催で,非常にエキサイティングでした.
重信研での仕事です.最大で512倍体(ゲノムが512個)というとんでもなく変な細胞です.オープンアクセスなので,どなたでも読めます.Link (open access).
受け入れ研究者:重信秀治(進化ゲノミクス研究室教授)
大菩薩峠および竜門峡周辺にて昆虫サンプリング等の研修をしました.またペンションすずらんの昆虫館へ訪問,館長によるディープなお話を伺いました.
3年間頑張ります!ERATOプロジェクトの雇用ですが,「自発的研究」として研究遂行が許可されております.
正式な所属:産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 生物共生進化機構研究グループ
初のポスドク生活であり,非常に多くのことを学びました.あっという間でした(2019年4月~2022年3月).ありがとうございました.今後も共同研究という形でかかわってゆければと思います.
2021年のできごと(1月→12月)
  • シロアリ女王の卵吸収に関して季節性と制御機構を調べた研究がJournal of Insect Physiologyに掲載されました(4/21) (4/6アクセプト).オープンアクセスです.Link (open access).
  • 筑波大学TARAセンターに実験補助のためにお邪魔しました(4月21日).
  • 沖縄本島への土喰系シロアリの移入に関する論文がSociobiologyに掲載されました(6月1日).オープンアクセスです.Link (open access).
  • 日本進化学会第23回大会に参加しました.交流いただいた方々,ありがとうございました.優秀ポスター賞をいただきました.今後も精進いたします.
  • エダナナフシのマイクロサテライトマーカー開発論文がGenes & Genetic Systemsに掲載されました(9月3日).オープンアクセスです.Link (open access).
  • アブラムシ共生細菌を収納している特殊な細胞の倍数化パターンを網羅的に調べた研究をbioRxivにpreprintとしてデポジットしました(12月3日).
引き続き論文執筆を進めます(現在査読中).Link (open access) 
  • シロアリの染色体と単為生殖に関する研究がProceedings of the National Academy of Sciencesに掲載されました(12月14日).
矢代博士の研究: 共著者として、主に採集・飼育観察・染色体観察で貢献しました.Link (open access) 
2020年のできごと(1月→12月)
  • 産業総合技術研究所・深津研にてセミナーさせていただきました(1月6日).交流してくださった方々,ありがとうございました.
  • 基礎生物学研究所主催のゲノムインフォマティクス・トレーニングコース GITC 2020 春 【準備編】に参加しました(2月27/28日).勉強になりました.
  • 2020年度が始まりました(4月1日).
  • ナナフシに関する短報がpublishされました(4月1日)。Open accessです.Link (open access)
  • 第22回日本進化学会(オンライン大会)に参加しました.交流してくださった方々に感謝申し上げます(9月6日〜9日).
  • 基生研所内セミナーにて発表しました(12月25日).

2019年のできごと(1月→12月)
  • 学振PDの採用内定をいただきました.来年度から基礎生物学研究所にてポスドクとして活動できることになりました(1月).
  • 福島大学兼子研に訪問,今後取り組む研究について議論させていただきました(2月5日-6日).
  • Symposium of Behavioral Ecology: Social Insects and Beyond  (行動生態学シンポジウム ―社会性からその先へ― )に参加し,ポスター発表を行いました.交流してくださった方々に感謝申し上げます(2月23日,京都大学).
  • 京都大学昆虫生態学研究室の追い出しコンパに参加しました(3月1日).追い出してくれた研究室の方々,これまで本当にありがとうございました.
  • 学位を取得しました(3月25日).
  • 第63回応用動物昆虫学会大会にてポスター発表を行いました.交流してくださった方々に感謝申し上げます(3月25-27日,つくば大学).学生ポスター賞をいただきました.ひとえにこれまでご指導くださった方々のおかげです.今後一層精進いたします.

  • 本日から基礎生物学研究室生物機能情報解析室の特別協力研究員・学振PDとして活動します(4月1日).
  • 沖縄県国頭郡にて野外調査を行いました(6月3日-5日).
  • 愛知県豊田市にて野外調査を行いました(6月22日).
  • 豊橋技術科学大学中鉢研に訪問,現在取り組んでいる研究について議論させていただきました(6月28日).
  • 愛知県豊田市,長野県下伊那郡 にて野外調査を行いました(7月6日-7日).
  • 滋賀県長浜・米原市,兵庫県豊岡市・美方郡,奈良県御所市等にて野外調査を行いました(8月8日-11日).
  • シロアリ女王の脂肪体倍数化を複数種で調べた論文がEcology and Evolutionにアクセプトされました (8月27日).
  • 静岡県静岡市・藤枝市にて野外調査を行いました(8月30日-31日).
  • 「illumina NGS超入門セミナー」に参加してきました(9月5日,名古屋新栄,理科研).
  • 京都大学昆虫生態学研究室 松浦健二教授よりシロアリ採集技術に関する証明書を頂きました(9月24日).今後一層精進いたします
  • シロアリ女王の脂肪体倍数化を複数種で調べた論文がEcology and Evolution誌において公開されました (9月27日).オープンアクセスです.Link (open access)
  • 第41回日本比較生理生化学会東京大会に参加しました(11月30日-12月1日,東京大学).前日11月29日には若手の会主催のワークショップに主催者側として参加しました.交流してくださった方々,ありがとうございました.若手の会HP
  • 明治大学農学部植物線虫学研究室(PI:新屋良治さん)に訪問しました.大変よい刺激を受けました.ありがとうございました(12月2日).
  • 福島大学兼子研に訪問し,実験および研究の方向性に関して議論しました(12月3日-5日).
2018年のできごと(1月→12月)・大阪川西市に侵入・定着しているネバダオオシロアリの由来を特定した論文がApplied Entomology and Zoologyに掲載されました(1月).採集とその後の議論で貢献しました.・シロアリの偶発的単為生殖に関する論文がInsectes Sociauxに掲載されました(1月).・第62回日本応用動物昆虫学会大会に参加しました(3月,鹿児島).有意義なコメント感謝いたします.・第65回日本生態学会大会に参加しました(3月,北海道).交流していただき,ありがとうございました.・博士後期課程3年になりました(4月).来年の行き先を探しております.・農研機構生物機能利用研究部門にてセミナーさせて頂きました(4月,筑波).本当にありがうございました.・北海道函館市周辺で野外調査を行いました(5月).・神戸市摩耶埠頭に侵入した外来シロアリモドキの論文がBioInvasion Redordsに掲載されました(5月).Open accessです.Link (open access)・国際社会性昆虫学会に参加・発表しました (IUSSI International Congress:8月,ブラジルサンパウロ).・産業総合技術研究所,生物プロセス研究部門にお邪魔しました.ありがとうございました(10月,筑波).・弘前大学にてセミナーさせて頂きました(第40回 発生・生殖生物学研究室コロキウム:10月,弘前).交流してくださった方々,ありがとうございました.・世界で初めて「性を失ったシロアリ」を発見した論文がBMC Biologyに掲載されました.採集・飼育と染色体観察とその後の議論で貢献しました(10月). Open accessです.Link (open access)・比較生理生化学会2018若手の会合宿および若手企画シンポに参加下さった方々に御礼申し上げます(11月,神戸).・学位申請講演会を行いました(11月).・学振PDの面接に行ってきました(12月,東京).
2017年のできごと(1月→12月)・沖縄県名護市周辺にて野外調査を行いました(2月).・山口県山陽小野田市にて野外調査を行いました(2月).・第61回日本応用動物昆虫学会大会に参加・発表を行いました(3月,東京).・第64回日本生態学会大会に参加・発表を行いました(3月,東京).・博士課程2年になりました(4月).・鹿児島県奄美市周辺で野外調査を行いました(4月).・行動2017に参加しました(8月,東京).・日本進化学会第19回大会に参加しました(8月,京都).・日本比較生理生化学会第39回大会に参加しました(11月,福岡).・Genomic imprintingによるシロアリのカースト決定の論文がAmerican Naturalistに受理されました(12月).採集とその後の議論に貢献しました.Open accessです.Link (open access)
2016年のできごと(1月→12月)・博士課程に進学いたしました(4月).・比較生理生化学会第38回大会に参加しました(9月,東京).・国際昆虫学会(ICE 2016; 米国フロリダ州,9月)に参加しました.・山口県山陽小野田市にて野外調査を行いました(12月).

謝辞:私の研究生活は多くの方・団体のお力添えによって支えられております.いつもありがとうございます.産業技術総合研究所(特に生物共生進化機構研究グループ),基礎生物学研究所(特に進化ゲノミクス研究室),京都大学(特に農学部昆虫生態学研究室),日本学術振興会,科学技術振興機構,日本国民のみなさま,野崎家はじめ親族のみなさま,他多数