照射食品反対連絡会が厚生労働省と意見交換

最近の照射をめぐる動きをただす

照射食品反対連絡会は6月8日に厚生労働省との意見交換会を行いました。その内容の概要は次のようです。今後とも、照射食品の動向を見続けながら、反対活動を行っていきましょう。

出席者

厚労省出席者 医薬食品局食品安全部基準審査課 中園健一課長補佐、同課 新井剛史衛生専門官、同課 吉原尚喜食品規格専門官、食品安全部監視安全課輸入食品安全対策室 森山祐紀子輸出国査察専門官

場所・日時 主婦連合会会議室 2015年6月8日(月) 10:30~12:00

1.食品安全委員会が研究委託したアルキルシクロブタノンに関する報告の扱いや、原子力委員会、スパイス協会からその後の働きかけなどがあったかどうか。

回答 食品安全委員会からは特段に何も言ってきていない。原子力委員会からも特に何の働きかけもない。スパイス協会については、2010年8月に照射の必要性について問い合わせた際に、必要性はあまりないとの回答があり、その後、協会からの働きかけはない。

2.生レバーの放射線照射実用化の試験研究の経過、今後の方向。試験研究をするならば、誘導放射能確認実験やアルキルシクロブタノンの問題でも試験研究をおこなうように要請する。

回答 牛の生レバーを禁止した2012年から、要望があったので殺菌効果の試験研究を続けている。条件によって効果はあるものもあるが、品質や有害物質の発生についてさらに検討をしている。誘導放射能やアルキルシクロブタノンについて、研究をしていないが、今後、必要があれば調査研究を検討する。

3.輸入食品の監視で放射線照射がどのように扱われているか。特に中国からの輸入食品の関し・検査の実態はどうなっているか。

回答 輸入の際の報告書に基づいて、放射線照射の有無をチェックしている。その上で、一定数について抽出して、モニタリング検査を実施している。昨年は照射に関して606件のモニタリング検査を行った。もし、違反が見つかれば相手国に通報し、ホームページに掲載する。昨年は検査での違反は無く、書類で見つかった違反が1件だけあった。モニタリングは特に重点国を決めていないが、全般的な動向は考慮している。

4.その他、TPP交渉、士幌農協での照射ジャガイモ問題など

回答 TPP交渉と照射に関係するものについては、特に情報はない。世界貿易機関(WTO)での「衛生植物・検疫措置の適用に関する協定」(SPS協定)でも、照射などの個別の基準については決まっていない。