―署名活動ご協力ありがとうございました―

署名活動は、約20万筆の署名が集まり、2009年12月、厚生労働大臣に提出しました。

署名活動時の案内内容

署名活動のご協力のお願い

このたび、私たち照射食品反対連絡会は、放射線照射食品に反対する署名への取組みをすることにいたしました。現在、内閣府原子力委員会は、原子力産業界 およびスパイス業界等の意を受けて「照射食品」許可品目の拡大に向けた動きを強めております。私たちは、このような動きに対して、多くの皆さんに知っても らい、反対の声をあげていただき、これ以上、私たちの「食の安全」が損なわれないよう、また、原子力の商業利用が広がらないようにしていきたいと思いま す。

近年、照射違反がめだつようになってきています。2006年には大豆イソフラボン(大豆抽出物、健康食品の材料)(照射「ソイアクト」事件)、07年パ プリカ、08年マカ(健康食品・サプリメント用)などが起きています。しかし、報道は一時的ですので、「照射食品」のことをよく知らない方がほとんどで す。したがって、さらにより多くの人々に「照射食品」の問題を知らせる必要があります。そして、厚生労働省に、多くの消費者・市民が反対していることを知 らせることが必要です。ぜひ、ご協力をお願い申し上げます。

放射線照射食品とは、殺菌・殺虫・発芽阻止を目的として、電離放射線(コバルト60から出るガンマ線など)を当てた、いわば被曝した食品のことです。日 本では食品衛生法で禁止されていますが、唯一、1974年から芽止めされたジャガイモが市販されてきました。2000年に全日本スパイス協会は野菜を含む 94品目の香辛料等への放射線照射の許可を要請し、2006年には内閣府原子力委員会が放射線照射食品についての報告書をまとめ、その推進を検討するよう 厚生労働省などに通知しました。

そもそも、食べものに放射線を使うことが許されるでしょうか。私たち消費者団体等は、下記のようなことから照射食品に反対し、厚生労働省に申入れをする などの反対活動を続けてきました。しかし現在、照射食品が許可されるかどうかの瀬戸際に立つ状況となっています。そのため、署名活動を行い、反対の声をあ げていきたいと思います。ご協力をお願いします。

照射すると、新しい危倹な物質ができます

放射線を食品に照射すると、被曝した食品は成分が変わり、ビタミン類など栄養素は破壊され、新しい物質も生じます。中でも被曝によりできる「シクロブタ ノン類」は、ネズミの実験で大腸に多数のガンをつくるとの報告があります(フランス、パスツール大学、2002年)。慢性毒性実験をすれば他の臓器にもガ ンをつくる可能性があり、子孫への影響も危惧されますが、厚生労働省はそのような試験をしようとしていません。

検知法がありません

その食品が照射されているかどうか、また、その照射線量・回数を調べる方法(検知法)は、

ありません。有効な管理も監視もできず、乱用・悪用も防げません。

消費者には、不必要で危険です

照射食品に"メリット"があるのは、原子力産業界とごく一部の流通業者、輸出入に関わ

る企業だけです。消費者に責任ある食料品を供給する生産者、製造者、多くの流通業者には

必要ありません。

私たちは2008年の夏、照射食品について消費者1万人余のアンケートを行ったところ、照射食品に賛成する人はほとんどいませんでした。世界の消費者も連携して反対しています。

危険で不必要であるにもかかわらず、原子力の商業利用として食品への放射線照射が進められようとしています。「放射線照射食品はいらない!」の声をあげましょう。

2009年5月