Website_Norihiro Nakamura

The largest tsunami boulder in the world: Fahefa villege in Tonga

ニュース (News 21th July. 2016) English_CV 基礎ゼミの紹介(2014年版)

東北大学 高度教養教育・学生支援機構

学際融合教育推進センター 教授 (教育内容開発部門 部門長)

(兼務)大学教育支援センター・センター長

(兼務)東北大学大学院 理学研究科 地学専攻 地圏進化学講座 教授

【研究分野】地球惑星磁気学

【研究課題】隕石孔、断層、津波石や隕石の古地磁気学と月・火星の磁気異常解明

電子メールアドレス norihiro.nakamura.c6 at tohoku.ac.jp

【出身大学】

京都市立桂小学校 卒業

京都市立桂中学 卒業

京都府立桂高校 卒業

静岡大学理学部地球科学科 卒業

東北大学大学院理学研究科地学専攻 修了

【教育概要】

・自然科学総合実験(1-2クォーター, 3-4クォーター、展開科目:火・木・金、3・4講時目)

・文科系のための自然科学総合実験(1-2クォーター、展開科目:火、4・5講時目)

・ビッグヒストリーで紡ぐ社会と自然科学(1・2セメ、基幹科目:月、1講時目)

宇宙創生・地球誕生から現代社会に至る138億年の歴史を”Big History Project”を参考に概観し,歴史は繰り返さないが韻を踏むことを学ぶ。また、知識を組み合わせて新しいアイディアを生み出すことを体験し,常識を打ち破るための素養を養う。さらに、自然科学が持つ歴史観から、物事を巨視的(メタ的)に捉える素養を身につける。

・遊学:ためして、つなげて、ふりかえる(2セメ、展開科目(カレントトピックス科目):火、5講時目)

東北大学には様々な学問分野があり、そうした各分野の専門家が1時間程度で特定のテーマを解説する“セミナー”と呼ばれるイベントが多く実施されています。そうしたセミナーを試食して(ためして)、その情報交換をして(つなげて)、自分の興味や問題意識の本質を見つめる(ふりかえる)のが、この授業です。また、インフォグラフィックの専門家から情報交換のスキルを学びます。

・ みせる、学び:大学で何を学んだの?どう役に立つの? (学部3・4年生用科目 6・8セメ、展開科目(カレントトピックス科目):月、5講時目)

「大学で何を学んだのか?その学びが、次のキャリアや社会でどう役に立つのか?」という質問に、あなたはどう答えるでしょうか。企業に就職するにしても、大学院に進学するにしても、あなたの新しいパートナーは、あなたの「これまで」を尋ねることで、「これから」の活躍を予測しようとします。過去と未来は別物とはいえ、あなたの「これまで」は、あなたの「これから」を予測するための最も信頼できるデータの一つなのです。そして、大学生にとって、これまでの学びや研究は、本来、最も独自性を出しやすいポイントです。その研究(を遂行するための学習)をしているのは、世界にあなたしかいないからです。この授業では、学びと研究について、3つの「みせる」を異なる分野の学生と進めていきます。


・地殻力学II (理学研究科大学院講義科目)

地球惑星科学における電磁気学の基礎的素養を身につけることと,研究費申請書(特に学術振興会特別研究員)の書き方も学ぶ。


・活断層の基本知識 (大学院講義 工学研究科量子エネルギー工学専攻 原子力規制人材育成事業「原子力安全の倫理と規制」)

活断層の基本的な知識と感覚を身につけるため、これまでの活断層調査経験にもとづいたワークショップを取り入れた講義を行う。地表で見える断層をいかにして活断層と判断するかや、見えない活断層が多くの地震を引き起こしている現状をどう考えるべきか、断層破砕帯はどのようなもので何がわかるのかなどを講義する。

・学際連続セミナー(これからどうする?)

2016年度:これからどうする? 科学技術と社会

2017年度:これからどうする?実践編「イラスト1枚で伝える技法」

2018年度:これからどうする?実践編「イラスト1枚で伝える技法」&ことばのデザイン:意識してことばを紡ぐ


【研究概要】

断層破砕帯中のケルビンヘルムホルツ不安定性模様と温度上昇

野島断層の断層破砕帯には,大気現象で見られるケルビンヘルムホルツ不安定性模様(下図左と中央が大気減少,右図の上方の黒色部分に不安定性模様が見られる)が観察される。この模様と走査型磁気顕微鏡を用いて,過去の地震性スベリ時の温度上昇を推定した研究である。

岩石の磁気緩和と拡張型指数関数を用いた年代測定法の開発

巨大津波によって陸上に運ばれた巨礫を津波石という。世界各国の沿岸部で普遍的に見られるものの、打ち上げられた年代を決めることが難しく、これまで研究されてこなかった。誰も研究しないので、まずはf)の通り研究を始めた。でもやってみると、過去の研究でも問題になっていた『理論通りでは、どうしても年代が古くなってしまう』という壁にぶち当たった。理論とは、ノーベル物理学賞を受賞したフランスのルイ・ネールのものであった。この理論は、ごく微小な磁石を仮定すると、磁気の緩和が指数関数で減衰することを示していた。この理論にケチをつけるわけではなかったけれど、まずこの理論が岩石における磁気緩和の実験値を説明できるのかを調べることにした。そうすると、実験値を指数関数で説明できないことが判明し、代わりに複雑系でよく知られている拡張型指数関数でよく説明できることを発見した(下図)。これを応用すれば、正確な年代推定ができることになる。この成果を論文にした。ただし、実際の津波石に適用しようとすると、放射性炭素年代と矛盾が生じた。これを解決するため、今も研究を続けている。実戦で耐えうる技術を立ち上げるのは難しいことを実感している。でも完成すると、これまで年代が決められなかった石器の使用年代も推定できるため、楽しい研究になる。

Dunlop先生の粘性残留磁気緩和の実験データを指数関数と拡張指数関数でフィッティングした

Neel's exponential & Stretched exponential fitting

月レーダーサウンダーによる月面磁気異常域の地下構造

月は現在巨視的な磁場を持たないにもかかわらず、多くの局所的な磁気異常領域が存在している。NASAのアポロ計画で持ち帰られた月面試料を解析すると、40~37億年前に月の核が活発に対流し、月磁場が存在していたことが知られている。この磁場環境下で岩石が形成されると、岩石は磁化し、磁気異常域を形成する。これまでの月探査では表面に分布する岩石の地形学的・分光学的研究と磁場探査によって、磁気異常域の原因層が論じられていた。地球同様、月も幾重にも積み重なった岩石の堆積構造を示し、それらは下位ほど年代が古い。それゆえ、地下構造は月の歴史を紐解く重要な手がかりである。しかし、これまでだれも地下構造、特に磁気異常域の地下構造を調べた研究例はない。今回世界で初めて、月探査衛星かぐやに搭載された月レーダーサウンダーにより、月面磁気異常域の地下構造を解析した。その結果、1)月面で最も強く磁化を帯びているライナーガンマの地下にはレーダーの減衰特性を考慮しても、なんの層構造も見受けられないことと、2)強い磁気異常を示す‘静かの海’領域で2枚のレーダー反射層(レゴリス層)の存在とを発見した。1)はレーダー分解能(100m)以下の薄い層が強く磁化していることを示し、2)はレゴリス層形成にかかる時間を考慮することで、磁化している玄武岩が37億年より古く、当時の月磁場が現在の地球磁場よりも強かったことを示した。これらの研究は東北大学GCOE変動地球学での地球物理学科(小野・熊本研)との共同研究の成果である。

Full-size image (35 K)

月面磁気異常域(ライナーガンマ)

レーダーエコーの理論値と実測値

断層破砕帯から断層活動史を読む(レーザー消磁装置の温度管理の重要性)

今年度はランプ式レーザーの利点である高出力域でのパワー安定性に着目し、安定した高出力レーザー光を偏光板回転式レーザー出力調整器に導入し、パソコンによる偏光板の極微小回転によって±5℃を達成した。これによって、伝統的な古地磁気学の熱消磁実験(特に古地球磁場強度推定実験)で必要な数℃単位での温度調整が可能になった。また、加熱領域に安定な直流磁場を発生させるためのコイルを導入し、制御磁場環境下での熱消磁・着磁が行えるように改良した。現在はこの装置を利用して、野島断層岩中に発達する磁化しているケルビンヘルムホルツ型の褶曲帯形成時の最高到達温度の推定を実施している。さらに今後、この技術開発を推し進め、スポット古地球磁場推定実験に取り組んでゆく。

レーザー消磁装置

走査型磁場顕微鏡(Dr. Uehara 作)

野島断層破砕帯の磁場像(過去の地震性すべりの場所が磁気を持ち、青色で表現)

原生代の古地磁気極は高速移動していたか?カナダ・グレンビル岩脈

先カンブリア時代の古地球磁場強度の推定は、地球深部の核マントル境界の熱輸送の進化に制約を与えられるため、重要であると考えられるが、これまで25億年前後の内核が形成されたと考えられている時期を除いて、ほとんどデータが得られていない。そこでカナダ・オンタリオ州に分布するグレンビル岩脈の地質調査と試料採集調査を実施した。この岩脈は約5億7千万年の年代を示しているにもかかわらず、古地磁気岩脈テストに合格している極めてまれな岩石である。またこの時代の古地磁気極は高速で移動していたことが示唆されているがその真偽については判明していない。これまでに得られているパイロット試料について、テリエ法による古地磁気強度推定実験を実施した。その結果、現在の地球磁場の10%以下の非常に弱い磁場であることが判明した。実験試料数が20試料と少ないため、現在実験データを増やしている。

露頭にて

Dunlop教授 兵藤教授らと

南アフリカVredefort隕石孔周辺の強く磁化した花崗岩

地球最大の隕石クレーターであるVredefort隕石孔には、地表磁気探査によってリング状の地殻磁気異常が見出されている。この地殻磁気異常の原因として、基盤花崗岩の衝撃磁化・雷磁化と衝撃貫入岩(グラノファイヤー)の熱残留磁化があげられている。雷磁化は一番有力ではあるもののリング状に落雷することは難しい一方、グラノファイヤー岩脈はリング状に貫入しているものの幅数十メートルのため強く磁化していない限り、地殻磁気異常として観測されない。そこで、大学院生・学部生と共同で基盤花崗岩の衝撃・雷磁化とグラノファイヤー岩脈の熱残留磁化の両面から研究を進めている。昨年度は、一昨年度に引き続き、南アフリカ・Vredefort隕石孔の野外調査を実施し、今回世界で初めてグラノファイヤー岩脈と基盤花崗岩との接触境界部の露頭を発見し、境界部分の試料採集に成功した。また、一昨年度に採集したグラノファイヤー岩脈の古地磁気研究を実施し、一部地殻磁気異常を説明できる規模の熱残留磁化強度を持つことを示した。一方、強く磁化した基盤花崗岩の放射光による解析も進めた結果、磁鉄鉱が強く磁化している原因として、軟磁性の磁鉄鉱中に硬磁性の赤鉄鉱のラメラが発達することであることを見出した。このため、どちらの可能性も現在まで棄却できていない。

Granophyre岩脈と母岩の境界

調査中、キリン目撃

強磁化花崗岩の放射光X線円2色性分析

南極・南シェットランド島の磁気異方性と背弧海盆拡大

南極海スコシア海盆形成時に活動した玄武岩・流紋岩岩脈から、海盆拡大時のマグマ流動方向復元と南極周極流形成時期特定を行うべく、南極南シェットランド諸島キングジョージ島の玄武岩・輝緑岩岩脈の定方位ドリルコア試料(301試料)に対して初期磁化率異方性測定を行った。その結果、ゾディアック式海上磁気探査による強い磁気異常域が初期磁化率強度が高く、磁化率異方性の方向も垂直であることが判明した。また磁気異常域は東西方向に発達していることを鑑みることで、初期磁化率が強く、マグマが地表に向け上昇してきた場所で、磁気異常域が発達していると推定できる。磁気異常域探査と初期磁化率異方性解析から、海盆拡大時のマグマ流動方向を復元できる道筋が立った。

南極半島キングジョージ島にて

岩脈サンプリング中

韓国南極基地前

石垣島産津波巨礫の回転史

石垣島東岸には1771年の明和大津波によって運ばれたサンゴ礁起源の巨礫が分布する。一部700トンを超える巨礫が陸上に打ち上げられている。水理学シミュレーションではこのような巨礫を陸上に運搬することは困難であるため、その運搬起源が謎である。また、放射性炭素年代から過去数回の津波を経験していることが明らかであるが、ここの巨礫が津波の都度運搬されたかどうかも不明のままである。石垣島の基盤岩は変成岩や枕状溶岩から構成されているため、磁性砕屑粒子がサンゴ礁に取り込まれ、当時の地磁気の方向に磁化を獲得する。そのサンゴ礁が津波によって運搬されると、その時点から年月に比例して、2次的な残留磁化を獲得する。この2次的な残留磁化を用いることで1つの津波石が幾度の津波をいつ経験したかを探ることができる。今回、石垣島において津波性巨礫の試料採集を行い、分析の結果、海抜12mに定置している700トンを超える津波大石が3000年前と1000年前の過去2回の明和津波クラスの巨大津波によって運搬され、定置したことを示す結果を得た。この結果は、津波の数理計算の結果との整合していることが判明している。

石垣島津波石の調査

石垣島宮良湾のテーブルサンゴ

宮良湾にてポーズ

岩手県田老地区摂待産津波巨礫の調査と地震性墳砂の調査

明治三陸地震より以前から定置している津波巨礫の回転史を推定するべく、摂待地域に行ってまいりました。調査の結果、この岩体は海岸付近の溶結凝灰岩が剥ぎ取られてきたものと推定できた。およそ数百メートル移動してきている。いつの時代の津波が何回かけて移動してきたか、地磁気を使って推定してみる。すでに定置しているから、津波による運搬を示す地質学的証拠である。この地質学的証拠と数値計算から、いつの時代のどのぐらいの津波が何回かけて、ここまで巨礫を運んだか?津波災害ハザードにとってとても重要であろう。地震性墳砂はあちこちの遺跡でみつかるが、発生年代が決められない。これまた地磁気から決定できないものかと考えている。

摂待地域の津波巨礫

津波巨礫の現位置

地震性墳砂

野島断層の磁性・摩擦発熱・誘電率異方性・電磁波伝搬特性

地震の前兆現象としてしばしば地下からの電磁波放射が観測されている。しかし、トンネルに入ると携帯電話がつながらないように、地中を通る電磁波には周波数に依存して地中を突き抜けらることができる距離(電磁波伝搬距離)が定まっている。しかし断層岩のように地下で層状構造をもつ経路を通る場合、電磁波伝搬距離が延びるのか縮むのかデータがない。そこで、本研究では層状の断層溶融体を含む断層ガウジに平行および垂直に切り分けた試料の誘電率と誘電損失係数の異方性を測定し、断層溶融体に垂直な方向での電磁波の損失係数が平行な場合に比べて低いことが判明した。この結果は、断層溶融体の残留磁化が断層に平行に分布していることと整合的である。それは、断層溶融体の形成時に断層に垂直に過電流が流れたと仮定すると、右ねじの法則から電流によって誘導される磁場方向は断層に平行になるためである。

初期火星における大気二酸化炭素濃度を磁気異常から見積もる研究

南半球の火星地殻には、地球の約10倍強い地殻磁気異常が発達している。一方、かつて海が存在していたと考えられている北半球では特徴的な磁気異常は見られない。この地殻磁気異常は40億年以上前に火星が自発的なダイナモ磁場を有していた際に形成されたとされている。さらに40億年以上前の火星の環境は二酸化炭素に富み、その温室効果によって温暖湿潤で、浅い海が存在していた可能性が指摘されている。海が存在すると、海の中では磁性鉱物は酸化変質されて、その磁性を失うことから、北半球で磁気異常が見られないはずで、一方海と大陸の境界部では岩石風化によるCaやFeイオンと海洋中の炭酸イオンとの反応(Uray反応)によって二酸化炭素が地殻中に炭酸塩岩として固定され、それがなんらかの加熱を被ることで磁鉄鉱が生成されて南北地殻境界部で磁気異常が発達していることと整合的があるべきである。したがって、過去の火星の二酸化炭素大気分圧と地殻磁気異常とは密接な関係があるにもかかわらず、これまで研究されていない。そこで、今回境界部付近の地殻磁気異常の強さから、地殻内に固定された炭酸塩岩の量を推定し、そこから数値解析をとおして、40億年以前の二酸化炭素大気分圧を見積もった。その結果、従来熱力学的な考察のみで推定されていた温暖湿潤な気候を維持するために必要な二酸化炭素大気分圧(1気圧)が本研究でも得られた(現在の地球の1000倍)。この結果は地殻磁気異常というこれまでと全く異なる制約条件のもとで推定された二酸化炭素分圧が熱力学的解析と一致していることから、太古の火星の環境が温暖湿潤であったことを示唆している。

炭素質コンドライト母天体の水消滅と磁鉄鉱

始原的な炭素質隕石中には、隕石になる前の母天体上での変成作用の歴史が記録されている。特に2000年冬にカナダの凍結した湖に落下したタギッシュレイク隕石は、地球上での汚染や変質が少ないことが知られている。この隕石には数マイクロメートルの房状磁鉄鉱ナノ粒子(コロイド結晶)が存在することは知られていたが、磁鉄鉱の持つ磁力によって互いに反発するはずの磁鉄鉱ナノ粒子が、なぜ3次元的に房状に整列するのか不明だった。また多量の水がある環境ではナノ磁鉄鉱粒子が散乱してしまい、房状にならないため、房状のナノ粒子がどのように整列するのかを解明することは、母天体での水の振る舞いを知る手掛かりになる。そこで、この房状磁鉄鉱ナノ粒子を電子線ホログラフィー顕微鏡で観察した結果、磁鉄鉱の持つ磁力線が粒子内部で閉じている渦状(ボーテックス)の磁区構造を示すことが判明した。さらに、異なる形と大きさを持った磁鉄鉱ナノ粒子から成るコロイド結晶がすぐ近くに分布していることから、多数の閉じた空間、すなわち水滴が必要であったといえる。したがって、母天体中で水蒸気が蒸発するにつれて水滴の体積減少と磁鉄鉱ナノ粒子の表面電荷による反発力が釣り合った結果として数マイクロメートルのコロイド結晶を形成したと結論付けることができ、小惑星内部でごくわずかな水が母天体の熱で蒸発し、消失してしまう直前にコロイド粒子を形成したとする仮説を提案した。

隕石の残留磁気と原始惑星系磁場

コンドリュールと呼ばれる1ミリほどの球状の鉱物が集まった隕石をコンドライトと呼ぶ。隕石中のコンドリュールが持つ残留磁気は、隕石を構成するコンドリュールが無重力の高温環境で形成されるために、46億年前の原始惑星系星雲の磁場環境を保存していると考えられている。しかしながら、46億年という途方も無い時間はコンドリュールが持つ磁気情報を喪失するに十分な時間である。一方、磁気情報は磁気を担う磁石のサイズが小さければ小さいほど、長い時間安定的に磁気情報を記録し続けることができる。クレジットカードの情報もプラスティックが腐敗せず、高温にさらされなければ、平気で46億年もの間、磁気情報を保持できる。これまでの研究では、どのような組織を持つコンドリュールが磁気情報を長期間安定的に記録し続けられるのか不明であった。そこで、我々は一体どのようなコンドリュールが46億年もの時間を超えて磁気の情報を保存できるのかを、室内実験から再現することを試みた。その結果、衝撃や高温にさらされていない非常に始原的なコンドライトに含まれるダスティーオリビンと呼ばれるコンドリュールが最も最適な記録媒体であることが判明した。これらの成果はUehara and Nakamura (2006)や中村・植原(2005)にて報告した。さらに最近我々の知見を利用して、世界でもっとの始原的で変質を受けていないSemarkona隕石を用いて、46億年前の原始惑星系磁場を復元することに成功しています。研究が国際的に繋がった瞬間です。

隕石中の衝撃溶融脈が持つ残留磁気と隕石衝突時の原始惑星磁場

隕石同士が衝突して、原始惑星を形成する。衝突時は秒速20km程度でぶつかるので、衝撃による圧力と摩擦で隕石が溶けて衝撃溶融脈を形成します。この衝撃溶融脈が冷える時に、周囲に磁場があるとその磁場(つまり原始惑星の磁場)を記録します。本当に衝撃溶融脈が当時の磁場を記録しているかどうか、誰も調べたことがなかった。そこで、我々はテンハム隕石中の衝撃溶融脈とその周囲が持つ残留磁気を調べた。その結果、周囲の残留磁気はバラバラな方向を示した一方、衝撃溶融脈の残留磁気は一定の方向を持つことを発見した。さらに、衝撃溶融脈中の高圧鉱物の温度安定性から衝撃溶融脈が形成されてから隕石が高温にさらされていないことも見出した。したがって、この衝撃溶融脈は原始惑星の磁場を記録していると判断することができる。この成果はSato and Nakamura (2010)で報告した。

【主要設備】

(1) スピナー磁力計 ヤルキス社製ASPIN 1台、 モルスピン社製Minispin 1台

(2) 帯磁率異方性測定装置 サファイア社製SI2B (7方位測定用試料ホルダー)1台

(3) 熱消磁装置 夏原技研TDF-98 1台

(4) 交流消磁装置 夏原技研DEM-95(ARMコイル付き) (7方位測定用試料ホル ダー)1台

(5) コンパレーターつき電流計 YOKOGAWA社製WT200 (部分非履歴性残留磁化異方性 測定用) 1台

(6) 振動型磁力計 Molspin社製VSM Nuvo 1台 山崎研から譲って頂いた

(7) 反射顕微鏡 オリンパス社製GX51 (オリンパス・デジカメつき5Mega) 1台

(8) ガウスメーター Bell社製Model5080

(9) 走査型MI磁場顕微鏡 MIセンサーは内橋エステック (植原さん製作) 1台

(10) 3重ミュウメタルシールド φ180×500 1台

(11) Lee Laser社製ランプ式YAGレーザー(非線形光学結晶により532nm発振) 1台

(12) 共軸式2色型スポット放射温度計 1台

(13)電子天秤 Shimadzu社製AUX120 1台

(14) 非磁性ダイアモンドアンビルセル 協和製作所製 1台

(15) デジタルロックインアンプ NF社製LI5640 (高圧下帯磁率測定用) 1台

(16) 白金抵抗温度計 おんどとり 1台

(17) エンジンドリル、電動ドリル、ロータリーポンプ

【研究業績】

<ISI登録誌>

# Ariuntsetseg Ganbat, Daniel Pastor-Galán, Naoto Hirano, Norihiro Nakamura, Hirochika Sumino, Yuji Yamaguchi, Tatsuki Tsujimori. (2021), Cretaceous to Miocene NW Pacific Plate Kinematic Constraints: Paleomagnetism and Ar–Ar Geochronology in the Mineoka Ophiolite Mélange (Japan). Journal of Geophysical Research (solid earth), 126(5), e2020JB021492. https://doi.org/10.1029/2020JB021492

#Koji Minoura, Norihiro Nakamura. (2020), Eustatic, Climatic and Tectonic Controls on the Evolution of a Middle to Late Holocene Coastal Dune System in Shimokita, Northeast Japan. Geosciences, 10(10), 410-420. https://doi.org/10.3390/geosciences10100410

#Tetsuro Sato, Norihiro Nakamura, Kazuhisa Goto, Masaki Yamada, Yuho Kumagai, Hiroyuki Nagahama, Koji Minoura. (2020), Paleomagnetic dating of wave-emplaced boulders. Geological Records of Tsunamis and Other Extreme Waves.,777-793.

#Jayanta Kumar Pati, Michael H. Poelchau, Wolf Uwe Reimold, Norihiro Nakamura, Yutaro Kuriyama, Anuj Kumar Singh. (2019), Documentation of shock features in impactites from the Dhala impact structure, India, Meteoritics and Planetary Science, v54(10), 2312-2333. https://doi.org/10.1111/maps.13369

#M. Watanabe, Goto, K., Imamura, F., Kennedy A., Sugawara, D., Nakamura, N., Tonosaki, T. (2019), Modeling boulder transport by coastal waves on cliff topography: Case study at Hachijo Island, Japan, Earth Surface Process and Landforms, 44, 2939-2956. https://doi.org/10.1002/esp.4684

#Tetsuro Sato, Norihiro Nakamura, Kazuhisa Goto, Yuho Kumagai, Hiroyuki Nagahama, Koji Minoura, Xiang Zhao, David Heslop and Andrew Roberts (2019), Dating of tsunami boulders from Ishigaki Island, Japan, with a modified viscous remanet magnetization approach, Earth and Planetary Science Letters, v.520, 94-104. https://doi.org/10.1016/j.epsl.2019.05.028

#Kumagai, Y., Nakamura, N., Sato, T., Oka, T., Oda, H. (2018), Ferromagnetic Resonance Spectroscopy and Rock Magnetic Characterization of Fossil Coral Skeletons in Ishigaki Islands, Japan, Geosciences, v.8(400), 1-11. https://doi.org/10.3390/geosciences8110400

# Ishiyama, K., Kumamoto, A., Takagi, Y., Nakamura, N. and Hasegawa, S. (2018), Effect of crack direction around laboratory-scale craters on material bulk permittivity, Icarus, v. 319, 512-524, https://doi.org/10.1016/j.icarus.2018.09.030

#Fukuzawa, T., Nakamura, N., Oda, H., Uehara, M., and Nagahama, H. (2017), Generation of billow-like wavy folds by fluidization at high temperature in Nojima fault gouge: microscopic and rock magnetic perpsectives, Earth, Planets and Space, 69:54, 1-10, doi10.1186/s40623-017-0638-y.

#Kon, S., Nakamura, N., Nishimura, Y., Goto, K., and Sugawara, D. (2017), Inverse magnetic fabric in unconsolidated sandy event deposits in Kiritappu Marsh, Hokkaido, Japan, Sedimentary Geology, 349, 112-119, doi 10.1016/j.sedgeo.2017.01.003.

#Sato, T., N. Nakamura, K. Minoura, and H. Nagahama (2016), Stretched exponential relaxation of viscous remanence and magnetic dating of erratic boulders. Journal of Geophysical Research: Solid Earth, 121, doi:10.1002/2016JB013281..

# Kubo, H., N. Nakamura, M. Kotsugi, T. Ohkochi, K. Terada and K. Fukuda (2015), Striped domains of coarse-grained magnetite observed by X-ray photoemission electron microscopy as a source of the high remanence of granites in the Vredefort dome, Frontiers in Earth Science (Geomagnetism and Paleomagnetism), 3, Article 31(1-8) [doi.org/10.3389/feart.2015.00031].

# Bando, Y., Kumamoto, A. and N. Nakamura, (2015), Constraint on subsurface structures beneath Reiner Gamma on the Moon using the Kaguya Lunar Radar Sounder, Icarus, 254, 144-149 [doi:10.1016/j.icarus.2015.03.020]

# Sato, T., Nakamura,N., K. Goto, Y. Kumagai, H. Nagahama andK. Minoura, (2014), Paleomagnetism reveals emplacement age of tsunamigeniccoral boulders in Ishigaki Island, Japan, Geology, 42, 603-606 [doi: 10.1130/G35366.1]

# Funaki, M., S. Higashino, S. Sakanaka, N. Iwata, N. Nakamura, N. Hirasawa, N. Obara, and M. Kuwabara (2014), Small unmanned aerial vehicles for Antarctic research: Results of aeromagnetic surveys in the South Shetland Islands, Antarctica, Polar Science, v.2, p. 129-142

# Kimura, Y., Sato, T., Nakamura, N., Nozawa, J., Nakamura, T., Tsukamoto, K., and Yamamoto, K. (2013), Vortex magnetic structure in framboidal magnetite reveals existence of water droplets in an ancient asteroid. Nature Communications, 4, 2649 [doi:10.1038/ncomms3649]

# Sato, Y. and Nakamura, N. (2010), Shock melt veins of Tenham chondrite as a possible paleomagnetic recorder: rock magnetism and high-pressure minerals. [Geochemistry, Geophysics and Geosystems, 11 (Q04Z16), 1-15]

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# Mishima, T., Hirono, T., Nakamura, N., Tanikawa, W., Soh, W. and Song, S. R. (2009), Changes to magnetic minerals caused by frictional heating during the 1999 Taiwan Chi-Chi earthquake. [Earth Planets Space, 61, 797-801]

# N. Nakamura, K. Okuno, M. Uehara, T. Ozawa, L. Tatsumi-Petrocholis and M. Fuller (2009), Coarse-grained magnetites in biotite as a possible stable remanence-carrying grain in Vredefort granites. [GSA Special Paper "Large Meteorite Impacts and Planetary Evolution IV"]

# Uehara, M. and Nakamura, N. (2008), Identification of stable remanence carrier through a magneto-impedance (MI) scanning magnetic microscope. [Studia Geophysica et Geodaetica, 52, (2008), 211-223]

# Y. Hashimoto, O. Tadai, M. Tanimizu, W. Tanikawa, T. Hirono, W. Lin, T. Mishima, M. Sakaguchi, W. Soh, S. R. Song, K. Aoike, T. Ishikawa, M. Murayama, K. Fujimoto, T. Fukuchi, M. Ikehara, H. Ito, H. Kikuta, M. Kinoshita, K. Masuda, T. Matsubara, O. Matsubayashi, K. Mizoguchi, N. Nakamura, K.Otsuki, T. Shimamoto, H. Sone, and M. Takahashi (2008), Characteristics of chlorites in seismogenic fault zones: The Taiwan Chelungpu fault Drilling Project (TCDP) core sample. [eEarth, 3, 1-6]

# M. Ikehara, T. Hirono, O. Tadai, M., Sakaguchi, H. Kikuta, T. Fukuchi, T. Mishima, N. Nakamura, K. Aoike, K. Fujimoto, Y. Hashimoto, T. Ishikawa, H. Ito, M. Kinoshita, W. Lin, K., Masuda, T. Matsubara, O. Matsubayashi, K. Mizoguchi, M. Murayama, K. Otsuki, H. Sone, M. Takahashi, W. Tanikawa, M. Tanimizu, W. Soh and S. R. Song (2007), Low total and inorganic carbon contents within the Chelungpu fault system. [Geochemical Journal, 41, 391-396]

# Kawada,Y. Nagahama, H. and Nakamura, N. (2007), Time-scale invariances in preseismic electromagnetic. [Natural Hazards and Earth System Sciences, 7, 599-606]

# Uehara, M. and Nakamura, N., (2007), Scanning magnetic microscope system utilizing magneto-impedance (MI) sensor for non-destructive diagnostic tool of geological samples. [Review of Scientific Instruments, 78, 043708]

# Uehara, M. and Nakamura, N., (2006), Experimental constraints on magnetic stability of chondrules and the paleomagnetic significance of dusty olivines. [Earth and Planetary Science letters, 250, 292-305]

<査読なし論文>

# 中村 教博 (2014) 津波石と地磁気. [平成25年度東北大学大学院理学研究科技術部報告, 26, 21-26]

# 須藤彰三, 長谷川琢哉, 本堂毅, 中村教博, 田嶋玄一 理科実験の文科系学部開講. [大学の物理教育, 13 (3), (2007), 151-155]

# 関根勉, 長濱裕幸, 中村教博 身近な環境放射能を知るための理科実験プログラムの開発. [東北大学高等教育開発推進センター紀要, 3, (2008), 259-266]

<プロシーディング・紀要報告など>

Y. Bando, A. Kumamoto, N. Nakamura, and H. Nagahama (2012), Subsurface Magnetized Source Layers underneath the Mare Crisium Observed by Lunar Radar Sounder, 43rd Lunar and Planetary Science Conference, 1380.

Y. Bando, A. Kumamoto, N. Nakamura, and H. Nagahama (2012), Magnetic anomaly in Mare Crisium observed by Lunar Radar Sounder: Interpretaion based on the lunar core dynamo model. The 6th KAGUYA (SELENE) Science Working Team Meeting - New Light on the Origin and Evolution of the Moon -, 15.

<総説類>

1) 徐垣, 谷川亘, 廣瀬丈洋, 林為人, 谷水雅治, 石川剛志, 廣野哲朗, 中村教博, 三島稔明, En-Chao Yeh, Sheng-Rong Song, Kuo-Fong Ma 1999 年台湾集集地震を引き起こしたチェルンプ断層の深部掘削の成果概要ー明らかになってきた断層岩の物質科学と今後の課題. [日本地質学会地質学雑誌, 115 (9), (2009), 488-500]

2) 中村教博, 植原稔 (2005) 古地磁気情報源としてのシュードタキライト・隕石 [地学雑誌, 114, 223-238].

<調査報告書など>

<著書>

1) 東北大学特色GPワーキンググループ編 (2011)東北大学全学教育科目テキスト「文系のための自然科学総合実験:課題1温暖な惑星地球」東北大学出版会

2) 東北大学自然科学総合実験ワーキンググループ編(2011) 2011年度 自然科学総合実験テキスト 東北大学出版会 編集委員

3) Global 30 program, Text for Introductory Science Experiments (Chapter 3: Gravity on the Earth)

【学会発表・講演等】

<国際会議>

1) S. Kon, Y. Iijima, N. Nakamura, D. Sugawara, K. Goto (2014), Three dimensional sedimentation processes and magnetic anisotropies of modern tsunami deposits in Minami-soma City, Japan [Asia and Oceania GeoScience Meeting] 2014.7.27-8.1, Sapporo, Japan ポスター発表

2) N. Nakamura, C. Mayer (2013), Deciphering lithological contact of granophyre dikes with bedrock granites at Vredefort dome, South Africa [Large Meteorite Impacts and Planetary Evolution V] 2013. 8.3-8.7, Sudbury, Canada ポスター発表

3) Y. Bando, A. Kumamoto, N. Nakamura, and H. Nagahama (2012), Magnetic anomaly in Mare Crisium observed by Lunar Radar Sounder: Interpretaion based on the lunar core dynamo model. [The 6th KAGUYA (SELENE) Science Working Team Meeting - New Light on the Origin and Evolution of the Moon -] ((2012年1月10日- 2012年1月12日, 名古屋, 日本) ポスター発表

4) Y. Bando, A. Kumamoto, N. Nakamura, and H. Nagahama (2012), Subsurface Magnetized Source Layers underneath the Mare Crisium Observed by Lunar Radar Sounder, [43rd Lunar and Planetary Science Conference] (2012年3月19日- 2012年3月23日, Woodlands, U.S.A.) ポスター発表

<国内会議>

1) 栗山祐太朗, 中村教博, 武藤潤, 長瀬敏郎, Jayanta K. Pati (2011), インド・Dhala 衝突構造の衝撃石英の微細組織解析 [Japan Geoscience Union Meeting] (2011年5月22-27日、千葉・幕張), PPS003-P02, ポスター発表

2) 坂東雄一, 熊本篤志, 中村教博, 長濱裕幸 (2011), かぐや月レーダーサウンダー観測によるライナーガンマ領域の電波吸収特性について[Japan Geoscience Union Meeting] (2011年5月22-27日、千葉・幕張), PPS024-P06, ポスター発表

3) 奥野健作, 中村教博 (2011), 南アフリカVredefort クレーター中の歪んだ磁鉄鉱とその残留磁化[Japan Geoscience Union Meeting] (2011年5月22-27日、千葉・幕張),SEM001-P01, ポスター発表

4) 中山祐樹, 中村教博, 兵頭博信(2011), カナダ・グレンビル岩脈の古地球磁場強度の予察的結果[Japan Geoscience Union Meeting] (2011年5月22-27日、千葉・幕張),SEM036-P07, ポスター発表

5) 立花晶子, 中村教博, TCDP hole-B 研究グループ (2011), 台湾車籠埔断層掘削計画試料の熱履歴の古地磁気解析[Japan Geoscience Union Meeting] (2011年5月22-27日、千葉・幕張),SEM036-P09, ポスター発表

6) 中村教博 (2011), 歪んだ磁鉄鉱と残留磁化:南アフリカVredefort 隕石孔の例 [Society of Geomagnetism and Earth, Planetary and Space sciences] (2011年11月3-6日、兵庫・神戸),A004-P004, ポスター発表

7) 兼重 勇希, 中村 教博, 兵藤 博信 (2011), カナダ・グレンビル岩脈(570Ma)の古地磁気研究の予察的結果 [Society of Geomagnetism and Earth, Planetary and Space sciences] (2011年11月3-6日、兵庫・神戸),A004-P005, ポスター発表

8) 槇岡大祐, 中村 教博 (2011), 南アフリカ・フレデフォート・ドーム周辺の古地磁気強度に関する研究[Society of Geomagnetism and Earth, Planetary and Space sciences] (2011年11月3-6日、兵庫・神戸),A004-P006, ポスター発表

9) H. Kubo, N. Nakamura, M. Kotsugi, T. Ohkochi, K. Fukuda and K. Terada (2011), Synchrotron X-ray magnetic circular dichroism analysis of strained magnetite from Vredefort granites [Society of Geomagnetism and Earth, Planetary and Space sciences] (2011年11月3-6日、兵庫・神戸),A004-P007, ポスター発表

【査読をした雑誌】

Nature Astronomy, Review of Scientific Instruments, Journal of Applied Physics, Nature Communications, Geology, Tectonophysics, Journal of Structural Geology, Asian Journal of Earth Science, 地質学雑誌, Earth Planets and Space, Journal of Geophysical Research (solid earth), Geophysical Research Letters, Earth and Planetary Science Letters, Acta Geophysica, Geosciences

【学術調査・渡航】

南アフリカ・Vredefort隕石孔 試料採集調査

沖縄県・石垣島 津波石採集調査

東京都・八丈島 津波石採集

トンガ王国・トンガタプ島 津波石調査

【シンポジウム・研究集会の開催など】

第126回地球電磁気· 地球惑星圏学会

(2011年11月1日_- 2011年11月3日, 日本国, 神戸) [運営] セッション座長

【共同研究実施状況】

University of Hawaii,

Tubiningen Univeristy

岡山理科大学

国立極地研究所

California Institute of Technology

University of Johannesburg

【外国人研究者受入状況】

John A. Turduno (University of Rochester)

Joseph Kirschvink (California Institute of Technology)

Michael Purucker (NASA Johnson Space Center)

【受賞】

2016年JpGU(日本地球惑星科学連合)学生優秀発表賞

・佐藤哲郎、「津波性巨礫の粘性残留磁気を用いた津波年代推定」

http://www.jpgu.org/studentaward/2016.html

2012年地球電磁気・地球惑星圏学会秋大会、学生優秀発表者

・佐藤哲郎、「石垣島産津波石の古地磁気からみる堆積記録」(A004-P001)

・三國屋しおり、「野島断層の層状断層岩の電磁波伝搬特性」(A003-P007)

2014年地球電磁気・地球惑星圏学会秋大会、学生優秀発表者

・福沢 友彦、「野島断層ガウジの地震性すべり面にみられる磁化した波状褶曲:摩擦熱による間隙水圧上昇の証拠」(R004-P006)

2011年EPS論文賞(2011 EPS Award)Changes to magnetic minerals caused by frictional heating during the 1999 Taiwan Chi-Chi earthquake, by Mishima, T., Hirono, T., Nakamura, N., Tanikawa, W., Soh, W. and Song, S.-R. Earth Planets Space, v. 61, pp. 797-801, 2009

【社会的貢献】

理学部開講100周年記念シンポジウムの開催

ふしぎのトビラ(出演. 執筆 テレビ 東北放送) 2009年11月

世界ナニコレ珍百景(出演. 執筆 テレビ 東北放送) 2010年5月

【新聞等で報道された研究成果・研究紹介】

岩手. 宮城内陸地震における地磁気変動の発見(その他 テレビ NHK) 2008年10月

【外部資金】

1、深田地質研究所研究奨励費(平成7年度)、断層のフラクタル特性に関する研究

研究代表者:中村 教博・大槻憲四郎

交付金額:500千円

2、日本学術振興会・特別研究員研究奨励費(平成10・11年度)、変形岩の帯磁率異方性による地質歪計とピエゾ磁気変化に関する研究

研究代表者:中村 教博

交付金額:1800千円

3、日本学術振興会・海外特別研究員奨励費(平成11・12年度)、延性変形の岩石磁気異方性に与える影響についての実験的研究

研究代表者:中村 教博

4、科学研究費補助金・若手研究(B)(平成14~16年度)、シュードタキライトの岩石磁気による小惑星磁場形成の地質学的アプローチ

研究代表者:中村 教博

交付金額:3500千円

5、平成16年度国立極地研究所共同研究費(平成16~18年度)、衝撃を受けた南極産隕石と岩石の残留磁気の信頼性に関する研究

研究代表者:中村 教博・受け入れ教官:船木 實

共同研究員:永井寛之、庄野安彦、天児寧、福間浩司

6、科学研究費補助金・若手研究(B)(平成17~18年度)、隕石衝突による磁場形成の地質学的アプローチと走査型磁化ベクトル顕微鏡の開発

研究代表者:中村 教博

交付金額:3600千円

7、平成19年度国立極地研究所共同研究費(平成19~21年度)、熔融脈を有する南極産隕石と地球岩石の再磁化特性に関する研究

研究代表者:中村 教博・受け入れ教官:船木 實

共同研究員:庄野安彦

8、科学研究費補助金・若手研究(A)(平成19~21年度)、局所段階レーザー加熱による惑星磁場研究の地質学的アプローチ

研究代表者:中村 教博

交付金額:19600千円

9、科学研究費補助金・基盤研究(B)(平成22~24年度)、マイクロ古地磁気学と局所年代学による惑星磁場研究の地質学的アプローチ

研究代表者:中村 教博

交付金額:8190千円

10、科学研究費補助金・基盤研究(B)(平成22~24年度)、小型無人飛行機による南極ブランスフィールド海盆の空中磁気観測と海盆形成メカニズム

研究分担者:中村 教博

交付金額:1500千円

11、国立極地研究所一般共同研究(平成22年~24年度)課題番号22-11、ケイ酸塩鉱物中磁性包有物を有する南極産隕石と地球岩石の磁気・年代に関する研究

研究代表者:中村 教博・受け入れ教員:船木 實

共同研究員:寺田健太郎(広島大学)・小嗣真人(SPring-8/JASRI)

12、科学研究費補助金・挑戦的萌芽研究(平成25~26年度)、地磁気を利用した津波性堆積物の定置機構とその年代決定法の確立

研究代表者:中村 教博

交付金額:2800千円

13、科学研究費補助金・基盤研究(A)(平成25~27年度)、SQUID顕微鏡による惑星古磁場の先端的研究の開発

研究代表者:産業技術総合研究所・小田啓邦、 研究分担者:中村 教博

交付金額:1500千円

14、科学研究費補助金・基盤研究(B)(平成27年〜29年度)、地磁気を利用した津波性巨礫・断層破砕帯の運動履歴とその年代決定法の高度化

研究代表者:中村 教博

交付金額:7600千円

15、科学研究費補助金・基盤研究(A)(平成28~30年度)、過去1000万年間の長期的な地磁気変動の解明

研究代表者:東京大学・山崎俊嗣、 研究分担者:中村 教博

交付金額:500千円

16、科学研究費補助金・基盤研究(C)(平成30~32年度)、地磁気による津波性巨礫・断層破砕帯の活動年代法の実用化

研究代表者:中村 教博

交付金額:3300千円

17、科学研究費補助金・基盤研究(B)(平成30~32年度)、学問に根ざした大学教育の学修成果向上のための教授法・人材・組織の一体的な開発研究

研究代表者:東北大学・大森不二雄、 研究分担者:中村 教博

交付金額:200千円


【学内委員】

現:全学教育基幹科目委員会委員長、学務審議会委員、全学教育実験科目委員会委員、高教機構・施設整備委員会委員長、高教機構・総務委員会委員、高教機構・教養教育推進委員、高教機構・教育内容開発部門長、全学教育改革推進ワーキング・グループ委員

旧:GCOE地球科学総務委員、理学研究科データベース運用係、特色GPプログラム委員(融合型理科実験が育む自然理解と論理的思考)、年次報告委員、地学専攻ホームページ委員、Global30地学専攻英文ホームページ委員、グローバルCOE 惑星進化グループ外部評価委員2009年11月~現在、2013年度東北大学学生生活協議会委員およびその専門委員(副委員長)、理学部教務委員

【学外委員】 地球電磁気· 地球惑星圏学会 運営委員(アウトリーチ)、地球電磁気・地球惑星圏学会 将来構想検討ワーキンググループ委員

【所属学会】 地球電磁気・惑星圏学会,日本地質学会, AGU