現在ルネサスエレクトロニクス/イサハヤ電子が扱っている、半導体について
主にTwitterで投稿したネタを保管の為に残してあります。
2SC710 は 三菱電機が1970年代に製造した FM-AMラジオ用高周波と中間周波増幅用 シリコンNPN エピタキシャル型トランジスタです。
1970年代に製造された FM-AMラジオ BCLレシーバー トランシーバに多用されています。(要するに売れた)
2SC710 は、その製造技術が未完成であったこともあり(偏見)
ラジオなどの製品保証期間を過ぎると取付脚から漏洩電流が流れだしたり、
脚が酸化して黒くなったりして性能低下する事から
2020年代にこの時代の古いラジオを修理したい「素人」からは
目の敵にされています。
1970年代はトランジスタ製造も日進月歩。国内にも競合は多く 2SC710の売れ行きを見て互換性のある製品を出して来てました。
一方で2SC710の上記不具合を解消し製造技術を高度化した2SC2724
小型ケースに収め2.54mm間隔で並べられる 2SC5397 も販売されました。
左に2SC710,2SC2724,2SC5397のエミッタ共通yパラメータの表を掲げます
うりふたつです(当たり前ですよね)
(出典は三菱電機、ルネサスエレクトロニクス、イサハヤ電子各データシート)
このページで参考にしたのは「トランジスタ互換表」1979版と2000版です。
トランジスタ互換表(1979当時)によれば 2SC710 には 三洋から 2SC1180 ソニーからは 2SC631A 東芝からは 2SC380 NECから 2SC1675日立 2SC461 松下 2SC829 と各社から提案されているのが判ります。
1979年のラジオ製造メーカ技術者や購買担当者はこの本の内容を基に、自社製品の半導体選択を行っていたのでしょう、売れ筋のトランジスタには各社からずらっと互換品が並び選ぶのに苦労しそうです。
(当時は毎年改版されていました。独立系半導体商社などで重宝されたのでしょう)
2000年版のトランジスタ互換表では、上記の中ではNECの2SC1675が1999年頃多く使われていた模様で、
東芝 2SC1923 松下 2SC1359 三菱(後にイサハヤに移管) 2SC5397 ローム 2SC2058S が互換品として名乗りを挙げているのがわかります。
(老婆心ながら、互換があるのは主に電気的特性で外形寸法やピン配置までは考慮されていません)
2020年代も半ば、出典不明瞭な2SC710が出回っている。
ここまで読んでいただいた諸兄であれば、オリジナル 2SC710 は不具合を内包しており採用してはならず、
同じメーカから対策品・高性能品、他メーカから互換品が沢山出ているのを用いる事がお分かり頂けたことと思う。
残念ながら、トランジスターの表面を削り2SC710と白ペンキで印刷して高値で販売している輩が居るようである。
ご注意頂きたい。
注意喚起
2SC710ではないものを710と偽って他人に販売・譲渡などしてはいけません。
ここに掲載された型番(JEITA)の製品はほぼ保守品種です。ご利用においてはメーカや代理店等とよく相談しご自身の判断で行ってください。
筆者は明示的・非明示的を問わず一切の保証を行っていません。