System 5. 非負値行列分解を用いた閲覧履歴パターン解析
System 5. 非負値行列分解を用いた閲覧履歴パターン解析
非負値行列分解(NMF)は,X行列Wと行列Hの積で近似する.NMFは他の行列分解と違って,非負を制限として分解していく.したがって,分解後の行列の解釈がしやすくなるため,パターン解析などに用いられることが多い.本研究では,学習者ごとの閲覧ページ番号と閲覧ページのブロックを非負値行列分解することで,いくつかのパターンを解析していくシステム開発を行った.
本研究では,基底ベクトルの限度数を5として設定して,収集した100万以上のデジタル教科書閲覧ログを分析した.上記の図は,従来のデジタル教科書とスクラッチを用いたデジタル教科書の閲覧ログを分解した行列ごとにヒートマップ化したものである.これにより,学生が単にページを開いただけなのか,それとも文章を閲覧しているのかを把握することができ,きちんと文章を読んでいる学習者は、成績が良いことが分かった.