住宅ローン返済中に退職
■退職金で、慌ててローン完済はリスクが高い
会社都合で退職しなければならない場合、再就職先が見つけやすい年齢であればよいのですが、年齢的に再就職が難しい方も中にはいます。総務省統計研究所による「労働力調査リサーチペーパー」第24号の研究結果によると、65~74歳の男性の4割が再就職に1年以上かかっていることがわかっています。また、次に再就職に期間がかかるのが55~64歳で、再就職した人のおよそ2割強が1年以上再就職に時間がかかっています。
例えば毎月の支出が30万かかるとすると、再就職に1年かかった場合は単純計算で360万円もの支出を預貯金から払わなくてはならなくなります。再就職にかかる期間がどれくらいかかるかわからない状態で、退職金をローン返済につぎ込んでしまうとリスクが高くなるといえるかもしれません。
■退職が決まったら、まずはローン会社に相談しよう
契約しているローン会社によって、対処してもらえる内容は変わりますが、一時的に返済をストップしてくれるところや、毎月の返済額を一時的に減額してくれるところ、また返済期間を延長することで月々の負担を減額してくれるところなど、相談することで様々な解決策を提示してくれることがあります。まずはローン会社へ相談し、どのような対策があるのかを確認しましょう。
■あらかじめ失業保障に入っておけば、安心
金融機関によっては失業時の保障特約に入れる場合があります。失業保障では、再就職期間中のローン返済額、又は生活費を保障してくれます。ただしケガや病気などで退職せざるを得なくなった場合にはつかないこともあります。どういった場合に保険金が受けられるのか確認しておきましょう。