2017年度の講義録

第11回講義 最終回(学生総括)

日時:2/26

第10回講義

日時:1/27

講演者:鮫島正洋様(弁理士・弁護士)


著書

『知財戦略のススメ』

『技術法務のススメ』

『特許戦略ハンドブック』 など


メーカー就職後、弁護士の道へ進まれたきっかけや知財弁護士として活躍されている現在の活動についてお話していただきました。

第9回講義

日時:12/9

講演者:清水敦史様(株式会社チャレナジー 代表取締役)


企業エンジニアとしての生活や起業されたきっかけ、現在の事業内容(台風の時も稼働できる風力発電)についてお話いただきました。

第8回講義

日時:11/25

講演者:小説家としてご活躍されている方をお呼びしました。

第7回講義

日時:10/28

講演者:横山 広美 様(東京大学教授)

現在の仕事に携わるまでの道のりと、科学コミュニケーションの立場から見た「科学者の信頼」についてお話いただきました。

第6回講義

ディスカッション『良い研究とは?』

講演者:堀内 典明 様(Nature Photonics 編集委員)

講義題目:『理系博士がNature編集者になる』


フランスで博士号を取得後、日本でポスドク研究員を務め、Nature Publishing Groupのエディターになるまでの道のりを中心にお話いただきました。

日時:9月30日(土) 14:00-17:00

会場:東京外語大本郷サテライト セミナールーム5F

科学者維新塾第6回講義は、Nature Photonics編集委員の堀内典明様にご講演いただきました。塾生8名と少ない参加者でしたが、大盛況の中終了しました。ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

前半のご講演ではNature Photonics編集委員になるまでの道のりをお話いただきました。早稲田大学の学部生時代に経験したスペイン留学、修士課程修了後のパリ第6大学への研究留学、帰国後再びフランスに戻り、グルノーブル大学での博士号取得など、言葉の壁を乗り越えながら海外へと飛び出し、常に挑戦し続ける姿勢に憧れを抱かずにはいられませんでした。一方、帰国後に日本で経験した不運・失敗談は、さながら某テレビ番組のような教訓を我々に与えてくれるもので(笑)、現在の職場に就職できたのはフランスの友人のおかげだとおっしゃっており、人との出会いが非常に重要であることを教えてくれました。留学について、「語学力よりも会話力が大事」というメッセージが印象的で、その後の質疑応答の時間で「日本人の会話力はなぜ低いのか」について様々な意見が飛び交いました。

後半の講義ではNature Photonics編集委員の仕事内容と、論文の採択基準についてお話いただきました。私を含め大学院生は特に興味津々で、非常にためになるものでした。堀内様は年間1700本も投稿されてくる論文について、内容に関わらず全てちゃんと読まれるそうで、それだけきっちりと論文のスクリーニング作業を行なっているからこそ、被引用数の多い論文がたくさん生まれるのだなと納得しました。一度はGeneral Interestのあるような、Nature級の論文を世に出したい!と思いを新たにしました。

最後に、「論文数や獲得資金という指標で研究者の能力を評価できるのか」について皆で議論しました。もちろんその指標が大事であることに変わりはないけれど、河田先生の「ポストに就くには、人間的な魅力が一番大事」という言葉には皆が頷いていました。フランスでは日本よりも学位を持っていても研究職に就くことのできない学生が多く、博士を取り巻く状況はどの国でも厳しいようです。現在私も博士課程の身…もっと自分を磨かねば。

堀内様は懇親会にもご参加くださいました。お仕事の話や研究の話にとどまらない様々なお話ができ、終始和やかな会でした。

(第7期塾頭:鯉沼宏章)

第5回講義 サマースクール

日時:8月19,20日

会場:天城かくれ宿 奥野隠

本年度のサマースクールは8/19, 20に静岡県中伊豆にて開催されました。本年度は御茶ノ水が主催だったため、初の主催側ということで非常に不安でしたが、中之島の運営の皆さんや御茶ノ水の運営に助けられ、なんとか成功裏に終えることが出来ました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

1日目は午後からの開始でしたが、中之島の自動車組が渋滞に巻き込まれ、約1時間遅れで到着するという波乱の(楽しい)スタート!その待ち時間に到着組は近くの滝を見に行ったり、お土産を買ったり、飲み会のための小道具(麩菓子)を買ったりと、充実した待ち時間を過ごせました(笑)。中之島のメンバーが揃ってからは、自己紹介やアイスブレークを兼ねたグループワーク(僕は再びの滝巡り!)、「博士の視点で社会の課題を見つけ、解決策を考える」グループワークなど、盛りだくさんで夜を迎えました。夕食後は「憲法改正に賛成か」「iPS細胞は国を挙げて巨額の研究費を投じるべきか」など、社会の様々な議題について賛成か反対かに分かれて塾生同士で意見を述べ合いました。異なるバックグラウンドを持つ塾生たちが盛んに意見することで、自分とは違った視点を知ることができ、発散系のいい議論ができました(時間がもっと欲しかった…)。

懇親会では御茶ノ水軍VS中之島軍の麩菓子早食いバトルなど大いに盛り上がりました(結果は中之島の勝利)。翌日に眠気が残るほど、東京と大阪に分かれた2校の塾生同士が語り合えたのではないかと思います!

2日目は、1日目に行なった課題の解決策を考えるグループワークの続きを行い、解決策をまとめ、各班発表しました。僕たちにとっては身近な、研究にまつわる課題を考えるグループが多かったように感じます。僕たちの班も研究にまつわるものでしたが、その原因を自分の研究に固執し、他人の研究に興味を持たない「引きこもり」体質によるものではないかと考えたところは非常に面白く、解決策を考えて意見をまとめていく過程はすごくワクワクしました。

全ての予定を終え、お互いに別れを告げてそれぞれ東京と大阪に帰っていく電車の中では、達成感と充実感と心地よい疲れを感じていました。来月からまた2校に分かれた科新塾となりますが、それぞれが切磋琢磨し、また来年のサマースクールでいい刺激を与え合えることを期待します。

(第7期塾頭:鯉沼宏章)

スケジュール予定

8/19(⼟) サマスク1 ⽇⽬

13:30- 河津駅集合(電⾞組)

14:00- 宿到着予定

14:30-14:35 塾頭挨拶(鯉沼)、諸連絡(元⽊)

14:35-15:00 アイスブレイク(担当:塚⽥)

15:00-15:30 ⾃⼰紹介(担当:神庭)

15:40-17:00 グループワーク①(担当:松浦)

17:00-19:00 グループワーク②(担当:神庭)

19:00-20:00 ⼣⾷

20:30-22:00 グループワーク③(担当:浅野)

22:00- 懇親会

8/20(⽇) サマスク2 ⽇⽬

8:00-9:00 朝⾷

9:30-11:00 グループワーク①'(担当:松浦)

11:00-11:25 総括(担当:鯉沼)

11:25-11:30 塾頭挨拶(鯉沼)

11:30- 宿出発、⾃由解散

第4回講義

ディスカッション:『これから研究・研究者はどのように評価されるべきなのか?』


講演者:柴藤亮介 様(アカデミスト株式会社 代表取締役)

首都大学東京理工学研究科物理学専攻博士後期課程を2013年に単位取得退学。2014年に日本初の学術系クラウドファンディングサイト「academist」を設立し、研究の魅力を研究者が自ら発信するためのプラットフォーム構築を進めている。大学院での専門は原子核理論、量子多体問題などの理論物理学。

講義題目:『日本初・研究費獲得に特化したクラウドファンディング』

日時:7月8日(土) 14:00-17:00

会場:日本大学 理工学部 駿河台キャンパス 5号館2階524教室


第3回講義

グループワーク:『画期的な新商品を開発せよ!』

日時:6月24日(土) 14:00-17:00

会場:日本大学 理工学部 駿河台キャンパス5号館2階524教室


講演者:對馬哲平 様(阪大卒、科新塾OB)

講義題目:『大企業で革新的な商品開発をする』


第2回講義

グループワーク:「今とは全く異なる世界を議論せよ!」


講演者:羽生雄毅 様

インテグリカルチャー株式会社 CEO。1985年生まれ。2002年オックスフォード大学入学。無機化学専攻。2006年博士課程進学、2010年博士号取得。博士課程修了後はモスクワ国立大学への短期留学、東北大学、東芝研究開発センターを経て、2015年にインテグリカルチャー(株)を設立。1月21日に著書『OTAKUエリート 2020年にはアキバカルチャーが世界のビジネス常識になる』(講談社+α)が発売。

講演題目:「科研費に頼らない!〜起業して自分の研究費を稼ぐ〜」

日時:5月27日(土) 14:00-17:00

会場:日本大学 理工学部 駿河台キャンパス 5号館2階524教室


第1回講義

グループワーク:「夢と博士」

講演者:河田 聡 (科学者維新塾塾長、大阪大学教授)

理化学研究所名誉研究員、大阪大学名誉教授、阪大フォトニクスセンター長。専門は応用物理(ナノフォトニクス)。 1974年大阪大学卒業、79年同博士課程修了、カリフォルニア大学ポスドクなどを経て1993年より阪大教授。2003年ラマン顕微鏡メーカー、ナノ フォトン(株)を創業。光(フォトン)とナノ構造の相互作用の研究である「ナノフォトニクス」の世界的パイオニア。ギネスブックに世界で最小のレーザー造形物が写真入りで掲載。紫綬褒章、文部科学大臣表彰、島津賞、市村学術賞等。 著書:「論文・プレゼンの科学」「科学計測のためのデータ処理入門」

日時:2017年4月22日(土) 14:00-17:00

場所:日本大学 理工学部 お茶の水校舎(旧カザルスホール)C1101号室

講演題目:「私が科新塾を始めた理由」

科新塾御茶ノ水第7期は4月22日に初回講義を行いました。塾生26名が集まり、大盛況の中終了致しました。お忙しい中たくさんの方に参加していただき、ありがとうございました。

前半は塾長の河田先生から「私が科新塾を始めた理由」というタイトルでお話しいただきました。昨今の日本の産業界、学術界の没落は新しいもの(新製品、論文)が出ないことが原因であると指摘し、この状況を救うことができるのは異端妄説を唱えることのできる科学者であり、国を支えて国に頼らない起業家であると説きました。そして、現状では国に頼ってばかりの博士に警鐘を鳴らした上で、悩み苦しみながら日夜研究に励む博士こそが国を救う人物になる可能性を秘めており、独立自尊して様々な分野で活躍してほしいという思いを述べられました。印象的だったのは、河田先生が「稼ぐ」ということを大事にしておられたことで、この考え方は普段研究ばかりしている大学院生には新鮮だったのではないでしょうか。

後半はグループに分かれて自己紹介を行った後、自分の夢を3つ以上挙げてもらいました。個性豊かな参加者が多く、学生から社会人まで幅広い世代間で活発な交流が行えていたように思います。

今期はどのような塾になっていくのか、非常に楽しみです。

(第7期塾頭:鯉沼宏章)