◎基本方針
近年、環境に対する人々の関心が高まるとともに、利用から保全までその要請は極めて多様化してきている。このような社会情勢の中で、河川についても従来の安全な川づくりから景観や人の利用に配慮した川づくり、さらには生き物にやさしい自然豊かな川づくりが行われるようになってきた。
河川生物研究所では、河川環境の中において重要な構成要素であるとともに河川環境の総合的な評価指標でもある生物について、分類・生態学的な調査・研究の成果や最新の学術情報にもとづく基礎情報を提供することにより、安全でかつ自然豊かな川づくりに貢献することを目指している。
◎業務内容
・河川に生息する生物に関する調査および研究
河川に生息する生物について、生物相・分布状況・現存量等の実態を把握するための調査および研究を行う。
・河川に生息する生物の分析
河川に生息する生物について、最新の分類・同定に関する知見に基づき、同定・計数を行う。
・河川に生息する生物に関する基礎情報の提供
河川に生息する生物についての分類・分布・生態等に関する学術情報や写真等の提供を行う。
・生物調査に関わる技術の開発および指導
効果的、効率的な生物調査の実施や生物同定レベルの向上のための技術の開発および指導を行う。
・河川環境に関する調査および研究
生物の生息環境という観点から、河川環境(瀬と淵の分布、河床材料、水際部の状況等)の実態を把握するための調査および研究を行う。
・河川環境の評価および解析
河川に生息する生物と河川環境との関わりを把握することにより、生物からみた河川環境の評価および解析を行う。
・河川環境の保全・創出に関わる計画立案
河川環境の保全・創出にあたって、生物および河川環境に関する基礎情報を もとに、自然豊かな川づくりのための計画立案を行う。