活動予定・近況
笠松の今後の研究報告予定やWPの情報、近況などをここでは記入しています。
(近況 2023/12/21)
近況:気づいたら年の瀬ですね。本年度の振り返りです。
(1) 東京理科大学の岸下大樹先生と立命館大学の須佐大樹先生との共同研究である " Affluence and Influence under Tax Competition: Income Bias in Political Attention" をSSRNで公開しました。
(2) 立命館大学の須佐大樹先生との共同研究である"Endogenous Timing of Elections under Tax Competition"をSSRNで公開しました。
共に現在進行形のプロジェクトです。コメント等いただけますと幸いです。また、セミナー等読んでいただけますと合わせて幸いです。
(3) 年末にEuropean Economic Review誌とQuarterly Journal of Political Science誌からR&Rが来ました。改定要求は厳しいですが、何とか載せたいです。
(4) 笠松ゼミ第1期生がそろそろ卒業を迎えそうです。大方針として4年生には卒業論文を課しています。(共同プロジェクトは可にしています。) 特にこの半年間はゼミ生と卒業論文の分析・議論の見せ方などの相談をたくさんしました。みんな、いろいろな問題意識を持っており、議論するのが楽しかったです。そろそろ卒論締切間近ですが、各自最善を尽くしてもらいたいです。 一応予定では3月くらいに、(許可を得た)ゼミ生の名前と論文タイトルをHP上で公開予定です。
(5) 先日、笠松ゼミ第4期生(来年度の専門ゼミナール第1部)の募集結果が出ました。予定では新年度は14名でゼミを運営していきます。(近況2023/05/07)
近況:東京理科大学の岸下大樹先生との共同研究である"Endogenous Political Trust and Electoral Accountability"がThe Journal of Politics誌にshort articleで採択されました。(やったー!)
雑談:経済学プロパーの方からするとJOPってどんな雑誌なのかは判別不可能だと思います。(実際僕もポリサイの雑誌に投稿を検討する際に教えてもらった経緯がある。) ポリサイやっている方からすると、載ったらめっちゃうれしいジャーナル(注1)であることは確からしいです。
政治学の雑誌と経済学の雑誌でどう違うのか?というのは正直まだ実感はありません。(注2) なにせ、人生でまだ5本しかアクセプトされていないというのと、その5本は経済学系雑誌2本、政治学系雑誌2本、財政系雑誌1本とかなりバラバラな場所に投げていることもあり、正直どう違うのかがつかめられなかったというのも...
ただ、(Field) Top Journalの査読はどちらの分野も(当たり前ですが)厳しかったです。厳しい査読を思い返すと、今回のアクセプトはめっちゃうれしいです。
(注1) 政治学総合誌のTop 3(APSR, AJPS, JOP)と表現する方もいます。国際関係論などの分野になると政治学の総合誌に投げるより、国際関係論の専門誌に投げる方が良い評価を受けるという話も聞いたりしました。
(注2)ゲーム理論(ポリサイではフォーマルセオリーと呼ぶことが多い)を方法論とした論文がどれくらいポリサイのジャーナルに載るのかやポリサイでゲーム理論がどのように用いられてきたのかの歴史は浅古泰史著『ゲーム理論で考える政治学』有斐閣, 2018年の序章が詳しいです。(近況202304/04)
近況:新年度です。
(1) この4月から准教授になりました。(研究室の名札はまだ専任講師なのでもしかしたら昇進できてないのかもしれない。)
(2) 着任して3年目なので、2年~4年ゼミが全て開講になります。ここら辺は大学によって制度が違うのかもしれませんが、弊社は各学年でゼミを開講しています。(注1) そうすると、ゼミ生の合計は大体50~60名程度になります。
(3) 3年もたてば授業準備や学務なども慣れるのではないかと過去の自分は思っていたのですが、全くなれません。理由はただ一つで、毎年新しい科目を(学務都合で)開講しているからでしょうか。今年は昨年の情報経済論2に代わって情報経済論1を開講します。情報経済論2は中級ゲーム理論を意識して、標準形ゲーム(ナッシュ均衡、逐次消去と共通知識、均衡選択、応用先紹介)・展開形ゲーム(部分ゲーム完全均衡、均衡の精緻化、交渉ゲームなど)・繰返しゲーム(フリードマンのフォーク定理)を取り扱いました。
情報経済論1は上記の内容の難しい部分を取り除いて、ベイジアンゲーム周りと協力ゲームを取り扱おうかなと考えています。(注2)
(注1) 2年ゼミと3年ゼミを合併して開講することは可能(その場合、Aゼミ・Bゼミと2つ開講することになる。)
(注2) 実は情報経済論1を開講するとは思ってもなかったので、情報経済論2では丁寧にゲーム理論の基礎を講義してしまった。かなり頭を抱えているが、ゲーム理論の基礎を解説しないと応用の話はできないので仕方ない。(近況2023/03/07)
近況:また長い間更新をしていませんでした。かといって、毎月毎月近況を書けるほど主人公的な人生を歩めているわけではないなぁと思ってしまい、半年に一度程度何か各ページになってます。
・東京理科大学の岸下大樹先生との新しい共同研究を公開しました。タイトルはStrategic Misinformation: The Role of Heterogeneous Confirmation Bias です。
・まだ確定ではないですが、某政治学のジャーナルからtentatively acceptが来ました。(Tentativeとは)(近況と雑談2022/08/04)
近況:また長い間更新をし忘れていました。 特段書くことがなかったというのも大きいですが、たまには更新しないとこのページの価値がなくなるので何か書きます。
・東京理科大学の岸下大樹先生との共同研究であるEndogenous Political Trust and Electoral Accountability が現在、Journal of Politics誌にR&Rの状態になっております。何とか載ってほしいですが、祈るばかりです。
・8月10日のSWETにて共著者の岸下大樹先生が Political Supply of Fake: The Role of Heterogeneous Confirmation Bias という研究報告を行う予定です。(私もこっそり参加します。) コメントいただけると幸いです。
雑談: いろんな方(研究者含)としゃべる際に、自分の研究分野が具体的に何なのかうまく説明するのが難しいなとずっと感じていました。大分類であれば「応用ゲーム理論」や「政治の経済学」という風に説明できるのですが、さらに深堀して説明するとなると、一言で片づけるのが難しい。
というのも自分の研究遍歴が、「特許ライセンス販売(産業組織、修士1年まで)」⇒「ネガティブキャンペーン(政治経済学、修士2年~博士1年)」⇒「グローバル環境下の租税政策と政治過程(公共経済・政治経済の中間、博士2年~3年)」⇒「政治的信頼の内生的変化と政治過程(政治経済学、博士卒業~)」となっており、「(自分が面白いと思った)政治現象をゲーム理論を用いて分析している」と表現する以外、しっくりとした枠組みがなかったわけです。(もっと大きなビジョンをもって研究すべきだと怒られそうです。。。)
最近これに関して少し答えが出ました。「少なくとも政治経済学の研究については「野党」の行動に興味関心があって研究しているものが多いのではないか」と知り合いの研究者から教えてもらいました。それを言われて、確かにそうだと腑に落ちた次第です。(かといって、野党の研究をしていますというのもかなり語弊がある気がするので、まだ正確な表現に至っていません。)
(近況2022/02/08)
近況:また長い間近況を書き忘れていました。
・東京大学の岸下大樹先生との共同研究であるInformative Campaigning in Multidimensional Politics: A Role of Naive Voters. が Journal of Theoretical Politics 誌に掲載されました。(近況2021/09/04)
近況:WPを2つ公開しました。タイトルは、"Does Informative Opposition Influence Electoral Accountability?" と "Dynamic Dilemma of Political Distrust"です。両研究共に東京理科大学岸下大樹先生との共同研究になります。コメント等いただけますと大変助かります。
予定:10月に開催される日本経済学会秋季大会にて研究報告をする予定です。タイトルは"Endogenous Timing of Elections under Tax Competition"です。本研究は立命館大学須佐大樹先生との共同研究になります。WPの公開はもう少し後になりそうですが、学会等でコメント等いただけますと大変助かります。(近況2021/06/03) 今後の予定とゼミについていくつか
予定.6月19日に Contract Theory Workshopで研究報告予定です。(一応、新しいプロジェクトの話をしようと思います)
近況1.1年生ゼミについて: 現在1年生ゼミを2クラス開講しています。内容としては、
1.大学で学ぶ上で必要な知識・情報(論文・本の探し方、文章の書き方(+研究の仕方)、メールの書き方、プレゼンの仕方・実践)
2.輪読:多湖淳著『戦争とは何か―国際政治学の挑戦』
を主に行っています。1年ゼミの輪読で戦争とは何かを選んだのは、ちょっとオーバーワークだったかなと少し反省していますが、それでも学生の皆さんが課題に頑張って向き合ってくれているので大変感謝しています。
近況2.2年生ゼミについて: 2年生ゼミについては以前少しだけ書きましたが、現在は
渡辺隆裕著『ゼミナールゲーム理論入門』の輪読をしています。(現在第2章の標準形ゲームのところまで終わりました。)
学生には、ゲーム理論の考え方・解き方を理解してもらうことと同時に、ゲーム理論で勉強したゲームのクラス(例えば、囚人のジレンマ・技術の選択など)と身近なニュースや体験談を結び付けてもらう訓練をしてもらっています。(これ自体が何かに直接役立つということは少ないですが、論理的に・シンプルに物事を捉え、整理する力はどんな場面でも役立つかな?と個人的には思ってやっています。)
(近況2021/4/18) 近況書くのを忘れていました。
4月より武蔵大学経済学部経済学科に移籍しました。職位は専任講師(英語ではAssistant Professorなので、実は職位は変わっていない)で、「ミクロ経済学(1年)」と「中級ミクロ経済学(2年向け・大学院向け)」を主に担当します。
ゼミも開講します。テーマは『ゲーム理論で読み解く現代政治経済現象』です。誇大広告のようなテーマになってますが、基本的な内容は以下の2つです。
1. ゲーム理論の入門・中級レベルの教科書を輪読し、ゲーム理論的思考能力を鍛える
2. ゲーム理論を主軸に置いた応用分析のテキスト(政治・組織・メカニズムデザイン・産業組織 etc) を輪読すること
で、卒業研究(ゼミ論文含)を執筆する際に必要となるモデル構築のノウハウなどを学ぶ。
思い返せば、東京大学大学院経済学研究科に7年在籍し、一番長く過ごした場所が東大だということに気づきました。武蔵大学では心機一転、教育と研究を頑張っていきたいと思います。(ここ最近は色々移籍にともなう事務作業系であわただしく、研究がおろそかになっている気がして危機感を抱いてます。)
(近況2021/2/9) 長いこと書いていませんでしたが、久々に近況を書きます。
1.東京理科大学の岸下大樹先生との共同研究である、"Tax Competition and Political Agency Problems" がCanadian Journal of Economics に掲載が決まりました。
2. デロイトトーマツの益田拓さん、東京大学の小川光先生との共同研究である、" A citizen candidate model of tax competition with interdependent preferences" が FinanzArchiv に掲載されました。
3. 東京大学の小川光先生との共同研究である、" International Capital Market and Repeated Tax Competition" が Journal of Public Economic Theory に掲載されました。
あまりにも近況の更新を忘れていたため、一気に紹介となりました。なんとか、査読付き国際雑誌に掲載できました。様々なセミナーなどで報告した際に、コメントしていただきありがとうございました。
(近況2020/2/28) 本年度開講講義である財政学・中級財政学・経済学基礎が無事終了しました。授業評価は中級財政学で52人中51人が4段階評価で3以上(やや満足以上)でした。受講してくれた皆様、ありがとうございました。
(近況2019/4/27) 東京大学大学院経済学研究科助教に着任しました。また今年は横浜国立大学経済学部にて財政学の講義を担当することになります。
(近況2019/2/26) 博士号審査が終わりました。
(近況) 岸下大樹さんとの共同研究である'When Populism Meets Globalization: Analysis of Tax Competition' がSSRN Working Paperとして公開しました。詳しくはこちらをご確認ください。
本研究を日本経済学会春季大会やEconometric Society Asian Meeting, IIPFにて報告予定です。
→報告完了しました。コメントしていただきありがとうございました。
(近況) 岸下大樹さんとの共同研究である'When Populism Meets Globalization: Analysis of Tax Competition' が大阪大学社会経済研究所森口賞に入選いたしました。12月の報告会にて報告予定です。また、最新版をSSRNにアップロードしました。詳しくはこちらをご確認ください。
(近況) 小川光教授との共同研究である'International Capital Market and Repeated Tax Competition'がCIRJEのディスカッションペーパーにて公開されました。詳しくはこちらをご確認ください。
(内容) 一般に租税競争ゲームを考える際、過去の文献では初期資本を外生で与えています。本研究では、繰り返し租税競争モデルにおいて、その地域間に存在する資本供給を内生的、つまりその地域間での初期資本以外に国際資本市場から資本が供給される状況を考えます。その際、国際資本市場から供給される資本に対する反応度(例えば、どれくらい自国の資本市場を開放(鎖国)しているか)が高ければ高いほど、tax coordinationが達成されやすいことを示しました。