2024年5月セミナー

タイトル

「AIは日本語教師の敵か味方か」


講師

村上吉文先生 (国際交流基金ニューデリー日本文化センター・日本語教育アドバイザー)


日時・会場

2024/5/20 (月)・5/21 (火)

両日午前の部 (9:30-12:00)・午後の部 (13:00-15:30)

シンガポール日本人会館2Fボールルーム


要旨

近年、人工知能 (AI) の急速な発展により、日本語教育の現場にも大きな変革が訪れようとしています。AIは日本語教師にとって脅威なのか、それとも強力な味方となり得るのか。このセミナーでは、AIと日本語教師の関係性を多角的に検証し、これからの日本語教育のあり方を考えます。

第一部では、AIが日本語教師の役割を脅かす可能性について言及します。大規模言語モデルの出現により、作文添削、発音矯正、質疑応答などの分野でAIが人間の能力に迫りつつあります。また、教材のカスタマイズや自動採点の精度向上によって、教師の役割が少しずつ削がれていく恐れもあります。

しかし第二部では、AIをうまく活用することで、日本語教師の能力が劇的に高まる可能性を提示します。AIは教師の業務を効率化し、より創造的な活動に専念できるようサポートします。個別最適化された教材の作成や、生徒一人ひとりの進捗管理など、AIは教師をバックアップできます。さらに、バーチャル教師やロボットなど、AIそのものが新しい教育手段ともなり得ます。

最後に、AIと日本語教師が Win-Winの関係を構築するためには、倫理的配慮と人間性の尊重が不可欠であることを説きます。適切な規制の下、AIとヒトが共存・協調することで、これまでにない魅力的な日本語学習体験が実現できるはずです。

このように、AIのリスクと機会の両面を示しながら、日本語教師に求められる新たな資質や能力、そしてAIとの理想的な関係性について、簡単に語らせていただきます。


講師自己紹介

国際基督教大学教養学部語学科で日本語学を専攻し、学士号を取得後、杏林大学大学院国際協力研究科で文化交流専攻コースに進み、修士号を取得しました。専門は自律学習を中心とした日本語教育で、独自の「冒険家メソッド」を開発し、ICTを活用した教育方法で知られています。

国際交流基金や青年海外協力隊をはじめとする複数の機関で、モンゴル、エジプト、カナダ、ハンガリー、ベトナムなど、世界各国で日本語教育に従事。日本語教育に関する著書や研究論文も多数発表しています。

また日本語教育のみならず、SNSやオンラインコミュニティを通じて、教師や学習者間のネットワーク構築にも尽力。現地での広範な教育活動経験を基に、ICTを駆使した効果的な日本語教育方法を世界中に広めています。 


参加費

シンガポール日本語教師の会会員 無料

※入会をご希望の方は、こちらをご覧ください。

https://sites.google.com/site/jaltassg/home/membership_2


非会員 S$40 (部分参加・全体参加問わず)

※非会員の方は、こちらのお支払いページから参加費をお支払いください。

https://peatix.com/event/3935714/view


申し込みフォーム

こちらのURLから申し込みをお願いします。

https://forms.gle/EUL5GcdAM9MrjFFC7


申し込み締め切り

2024年5月13日 (月)


主催

シンガポール日本語教師の会


協賛

シンガポール日本商工会議所基金

※以下のFBページでセミナーの様子をご紹介いただきました。

https://www.facebook.com/share/p/3Ff4RRXX4VYeeVFc/?mibextid=oFDknk


※今回のセミナーは 両日午前の部 (9:30-12:00)・午後の部 (13:00-15:30)  で行います 。続き内容ですが、部分的なご参加も可能です。今回のセミナーはタイムリーなテーマで、日本語教師以外の方々にも有益な内容ですので、日本語教師の会の会員でないお知り合いの方々も、是非お誘いいただければと思います。


※過去のセミナー情報は、こちらに掲載しています。https://sites.google.com/site/jaltassg/activities/reports


※当日会場で撮影した写真を報告書などに使わせていただくことがございますので、その点ご了承ください。