塁審の位置
4人制(球審+塁審3名)と3人制(球審+塁審2名)それぞれの場合の,ピッチャーがプレートに付いた時の塁審の位置を赤丸で示しています。4人制は,基本的にそれぞれの塁審が自分の塁の判断を行いますので,自分の塁や1つ前の塁にランナーがいる場合に,次に起こり得るプレイ(牽制球や盗塁、またはフォースプレイやタッグプレイ)に備えてその位置を変化させます。しかし3人制は2塁の塁審がいませんので,それを1塁塁審と3塁塁審で分担することになり,プレイ前の約束事が多くなります。ここでは,いずれもランナーなしの場合を定位置とします。
1 4人制,ランナーなしの場合(定位置)
1塁塁審・・・1塁ベース後方5メートル。ファールラインをまたがずに,すぐ側のファールゾーンに立ちます。
2塁塁審・・・ファースベースとセカンドベースの延長線,またはサードベースとセカンドベースの延長線上の後方5メートル。バッターの左右によって場所を変える方もいらっしゃいますが,守備側選手(特にセンター)の邪魔にならなければどちらでもよいでしょう。
3塁塁審・・・3塁ベース後方5メートル。ファールラインをまたがずに,すぐ側のファールゾーンに立ちます。
2 4人制、ランナーありの場合
※それぞれの塁にランナーがいた場合の塁審の位置です。ランナーが1塁単独ならば,1塁塁審と2塁塁審が上図の位置につき,3塁塁審は定位置です。ランナーが2・3塁ならば,2塁塁審と3塁塁審が上図の位置につき,1塁塁審は定位置です。
1塁塁審・・・1塁にランナーがいる場合,ピッチャーからの牽制球に備えて少しファーストベースに近づきます。
2塁塁審・・・2塁にランナーがいる場合のピッチャーからの牽制球に備えて,またランナーが1塁にいて2塁が空いており盗塁が予想される場合は,内野の中に入ります。大体の目安は,バッターボックスの外側のラインの延長線とランナーコーチボックスの本塁側のラインの延長線の交点付近と考えてください。セカンドベースから5メートルほど離れた位置になります。1塁と3塁のどちらに近い方かは,状況に応じて選択してください。個人的には,1塁ランナーの2塁への盗塁は,3塁に近い方が見やすいと感じました。ショートやセカンドの視界を確保するため,中腰で待ちます。しゃがんだり,膝をつくと,速い打球や送球をよけられませんので,必ず中腰で。
3塁塁審・・・3塁にランナーがいる場合,ピッチャーからのけん制に備えて少しサードベースに近づきます。
3 3人制,ランナーなしの場合(定位置)
1塁塁審・・・1塁ベース後方5メートル。ファールラインをまたがずに,すぐ側のファールゾーンに立ちます。
3塁塁審・・・3塁ベース後方5メートル。ファールラインをまたがずに,すぐ側のファールゾーンに立ちます。
この先は,3人制でランナーがいる場合の位置を示します。ランナーがいる場合,2塁への盗塁が予想される場合か,2塁ランナーがいる場合は,どちらかの塁審が内野の中に入る必要があります。2018年からの新しい方法では,次のように考えると分かりやすいと思います。
2アウトの場合は,1塁塁審は必ず1塁後方に位置する。
それに加えて,ランナーが1塁にいる場合は,1塁塁審は必ず1塁後方に位置する。
ランナーが1塁にいて2塁があいている(つまり1塁ランナーの盗塁が予想される)場合と,ランナーが2塁にいる場合は,どちらかの塁審が内野に入る必要がありますが,上記2項目の場合は3塁塁審,それ以外の場合は1塁塁審が中に入る。
まとめると,以下の表のようになります。
4 3人制,ランナーが1塁にいる場合(1塁,12塁,13塁,123塁(満塁))と,ツーアウトでランナーが2塁にいる場合
1塁塁審・・・ピッチャーからの牽制球に備えて少しファーストベースに近づきます。
3塁塁審・・・1塁ランナーの盗塁や,2塁への牽制球に備えて、内野の中に入ります。大体の目安は、バッターボックスの外側のラインの延長線とランナーコーチボックスの本塁側のラインの延長線の交点付近と考えてください。セカンドベースから5メートルほど離れた位置になります。ショートの視界を確保するため、中腰で待ちます。しゃがんだり、膝をつくと、速い打球や送球をよけられませんので、必ず中腰で。この時,3塁の判定(2塁ランナーの盗塁や内野ゴロ等でのフォースプレイおよびタッグプレイ)も3塁塁審が担当します。判定しづらいこともあると思いますが,位置取り等うまく工夫してください。
5 3人制,ノーアウトかワンアウトで,ランナーが2塁,23塁の場合
1塁塁審・・・2塁ランナーへの牽制球は1塁塁審が判断します。そのために内野の中に入ります。大体の目安は、バッターボックスの外側のラインの延長線とランナーコーチボックスの本塁側のラインの延長線の交点付近と考えてください。セカンドベースから5メートルほど離れた位置になります。セカンドの視界を確保するため、中腰で待ちます。しゃがんだり、膝をつくと、速い打球や送球をよけられませんので、必ず中腰で。このときの1塁塁審は、2塁および1塁の判定を受け持ちます。
3塁塁審・・・3塁にランナーがいる場合、ピッチャーからのけん制に備えて少しサードベースに近づきます。3塁にランナーがいない場合は定位置です。
6 3人制、ランナーが3塁単独の場合
※図は省略します。
1塁塁審・・・定位置です。
3塁塁審・・・ピッチャーからのけん制に備えて少しサードベースに近づきます。