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『面分光研究会2016 -面分光で解き明かす銀河の形成と進化-』が盛況のうちに終了しました.2日間で総勢50名以上の参加があり,装置・サイエンスともに議論が大変盛り上がりました.これをきっかけとして今後の日本の面分光研究が加速することを期待します.
ご参加いただいた皆様,ありがとうございました.
(世話人 一同)
概要
開催日:
2016年9月5日(月) - 6日(火)
※ 初日に天文台生協にて懇親会あり
(学生 3000円/スタッフ4000円)
場所:
国立天文台 三鷹キャンパス
中央棟(北) 講義室
研究会趣旨
2000年代に入り,面分光 (Integral Field Spectroscopy) と呼ばれる観測手法が可視光・赤外線帯域で急速に発展してきました.面分光を用いれば一度の露出で得られたデータから銀河の各場所の様々な物理量 (e.g. 星形成率,金属量,電離状態,速度場)を求めることができ、銀河の内部構造に踏み込んだ詳細な議論が可能となります.
銀河形成進化を理解する上で面分光は強力な観測手法であり,国外では MUSE (=> 広視野・高感度)やKMOS (=> 多天体化)などのパワフルな装置が登場し,MaNGA,SAMIサーベイによる > 1000天体 の大規模面分光サンプルを構築しようという野心的なプロジェクトも走り始めています.
国内でも Kyoto3DIIや海外IFUを利用した科学観測研究がおこなわれてきましたが,日本発の次世代 IFU開発とそれを利用した観測提案という,より強力な流れを推し進めることもまた重要です.
このような背景のもと,IFU 開発の現状,多波長観測および理論面からサイエンストピックを見渡せる機会を提供するべく本研究会を開催します.
※ 本研究会は自然科学研究機構国立天文台研究交流委員会より研究集会経費の助成を受けています.
http://open-info.nao.ac.jp/kouryuu/subject/subject2016.html#shukai
獲得目標
本研究会では期間中の議論を通じて,下記の目標達成を狙います.
[目標Ⅰ]
現在開発中の国内の面分光装置(IFU) について要素技術と技術課題を共有することで開発の流れを加速させる.
[目標Ⅱ]
面分光を用いたサイエンスを概観し,開発中の国内IFUや海外IFUをもちいた観測提案につなげる.
特に装置開発とサイエンスを包括的に扱い,国内の面分光研究の情勢を俯瞰することにより、面分光の装置開発・サイエンス両面の相互理解を深めることを最終目標とします.