第2回勉強会のご案内
■ 2012-13年度 第2回勉強会概要
■講演項目:「開発政策と労働市場制度: 南アジアからの視点」
■内容:
「内発的」「包括的」発展、貧困削減などを促す制度・ガバナンスの一側面として、労働市場制度への関心が高まっている。従来、開発政策における労働市場制度の考え方には、世界銀行をはじめとする「市場歪曲派 (distortionist)」と、国際労働機関に代表される「制度派 (institutionalist)」という二つの見方があると考えられてきた。
しかし近年、この議論の枠組みが変わりつつあり、ミクロ・レベルの制度分析、社会資本、信用、市民社会の連携、グッド・ガバナンスの重視などに関して立場の収束がみられる一方、「人間らしい仕事 (decent work)」をめぐる新たな理論的対立も生まれてきている。
こうした開発と労働市場制度の新しいアプローチは、「雇用を伴わない成長」を背景に、インドをはじめ南アジアでの労働市場制度の改革をめぐる政策議論の背景ともなっている。インドでの諸事例を検討すると、制度の作用や政策効果が、特定の社会構造に依存しているのが現状だ。貧困の構造的な原因や、それをもたらす社会的過程に取り組むためには、政策・制度の社会的文脈 (context-specificity)に注目する必要がある。
■講師: 宮村 敏 氏
(SOAS, University of London, Lecture in the Economy of Japan, Faculty of Law and Social Sciences)
■講師略歴:
東京外国語大学外国語学部卒業、一橋大学経済学研究科修士課程修了後、ロンドン大学SOASにて修士課程(開発経済学)、博士課程(経済学)修了。経済学博士。2003年ロンドン大学SOAS経済学部Lecturer、2010年より同大学Lecturer in the Economy of Japanとして勤務。研究関心は、インド・日本の政治経済、開発・労働・制度経済学など。
■ 日時:
2012年11月11日(日)14:30-16:30(開場14:00)
講演後17:00より、講師を囲んでの懇親会を予定しております。
■会場:
<勉強会会場>
Institute of Education, University of London
(Room S13 in Student Union)
20 Bedford Way, London WC1H 0AL
http://www.ioe.ac.uk/sitehelp/1128.html
*最寄り駅: Russell Square
<懇親会会場>
勉強会会場最寄りのパブ ※当日スタッフがご案内します。
■ 形式: 講師の方によるプレゼンテーション、質疑応答
■ 言語: 日本語
■ 参加費: 無料
(寄付金として、印刷費や会場費など勉強会運営費のご支援を歓迎いたします)
■ お申し込み方法:
会場のセキュリティ上、事前の申し込みが必要です。
御参加を希望の方は2012年11月7日(水)までに下記URLよりお申し込み下さい。
※終了しました。
3日以内にIDDPより返信がなければ、大変お手数ですが再度ご連絡下さい。
会場の関係から、申し込みを制限させて頂く場合がございますので、御参加を希望の方はお早めにお申し込みお願いいたします。
■定員: 50名(先着順 )
■主催:英国開発学勉強会(IDDP)