競技規則取り扱い ケースブック

ケースブック


実際に起きたケースについて、どのような対処すべきかを検証し、今後に役立てていただくことを目的としています。

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令和5年10月14  最終更新【文責 審判委員長 蔭山】

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【試合開始前】

① サービスオーダー票の提出 と 選手

   Q.レフェリーは,ベンチスタッフに提出するようにどのタイミングで言いますか。

     A.チームは、公式練習中に、レフェリーまたはスコアラーに提出してください。コートインした時など早く出す場合は、それでも結構です。

       レフェリーがサービスオーダー票を提出するように声を掛け、もらいます。公式練習をしていないチームからもらうとよいです。

       レフェリーはスコアラーが記入するための時間を確保するため、早めにチームから受け取ってください。


   Q.一旦提出したサービスオーダー票は,交換したり,書き換えることはできますか。

     A.できません。万が一、書き間違え等があったとしても、そのオーダー票が有効となります。

       したがって、チームは、セットごとに1枚ずつ提出してください。まとめて提出や、1枚を使い回すことは認められません。

       なお、公式練習中の負傷によりやむを得ずメンバーを交代いなければならない場合は,レフェリーに申告して変更することができます。


 監督の不在または途中退出

   Q.試合当日,監督が不在または遅刻するチームは、どのように対処すればよいですか。

     A.まず、チームは「監督者会議」で、必ず競技委員長に申し出てください。監督不在のままでは試合はできないので、スタッフ変更届を

       提出して代理監督を立て、代理監督がその日一日の監督として、任務を代行してください。その手続きが終えているか、確認してください。

       そのようなケースもありますので、指導者資格は、チームで複数の方が保持されていることが望ましいです。

       監督が途中で到着した場合は、会場に来た段階でレフェリーに申し出て、ベンチに着席できますが、チームを指揮する監督になることは

       できません。あくまで、代理監督がその日一日の監督となります。

       監督以外にベンチスタッフがいない場合は、別途協議が必要ですので、競技委員長に相談してください。

       また、監督ではなく、コーチやマネージャーが不在または遅刻によりスタッフを変更する場合は、スタッフ変更届を提出してください。

       コーチやマネージャーが不在でも試合はできますので、単に不在や遅刻のみであれば、スタッフ変更届の提出は不要です。

       ただし、コーチやマネージャーがチーム唯一の指導者資格保持者で、不在や遅刻となる場合は、別途協議が必要ですので、競技委員長に

       相談してください。

       

   Q.監督が諸事情により途中退出する場合は、どのようにすればよいですか。

     A.上記と同じような手続きとなります。そのような状況が発生した時点で、大会本部の競技委員長に申し出てください。

       監督の任務を引き継ぐ代理監督が、チームを指揮することができます。


   Q.試合当日,チームキャプテンが不在また遅刻するチームは、どのように対処すればよいですか。

     A.プロトコールで監督がレフェリーに申し出てください。トスを行う代理チームキャプテン役が、試合開始前に必要です。

       代理のチームキャプテンのユニフォームにはキャプテンマーク(8✕2cm)が付いていないので、テープ等でつけてください。

       代理のチームキャプテンが途中で到着した場合は、会場に来た段階で試合には参加できますが、その試合ではチームキャプテンとなる

       ことはできません。なお、ゲームキャプテンになることは可能です。次の試合以降は、チームキャプテンになることができます。


③ ベンチに持ち込める物

   Q.どんなものが持ち込めますか。

     A.基本的に、試合に関係するものが大前提です。団扇や医療セット、飲料、タオル等は持ち込めますが、ベンチエンド横に置きます。

       ただし、会場によっては、確認が必要な場合がありますので、大会本部の指示にしたがってください。

       大きなバッグやバッグなどは、ウォームアップエリアへ移動させることも、安全面を考えた配慮となります。

       ボールケースは、公式練習後に、競技エリアから出してください。また、キャリーバッグの柄も、畳んでおいてください。

       なお、団扇はタイムアウト中やセット間に扇ぐ目的のみ使用可能で、応援するために叩く等はできません。(観客席も同様の扱いです)

       なお、小学生は、通信機器の持ち込みは不可能です。携帯電話、スマホ、タブレットなど、外部との交信が可能なものすべてです。

       負傷等の緊急の場合は、競技委員会がベンチでの使用をチームに許可することがあります。


④ 会場に遅延するチーム

   Q.渋滞等で、チームメンバーが揃わず、遅延するチームはどのように対処すればよいですか。

     A.試合設定時刻になってもチームが現れない場合は、15分経過後に没収試合となります。

       チームは交通渋滞や駐車による遅延も考えられますが、時間的に余裕をもった行動をお願いします。

       コートにいるチームには、合同練習、公式練習は通常通り行い、整列して、不戦勝による試合終了を宣言してください。


【試合中】

① 声出しやパフォーマンス

   Q.声出しやパフォーマンスは、どのようにすればいいですか。どの範囲までできますか。

     A.声量やパフォーマンスの種類などの細かい規定はありませんが、基本的に、自チームが闘志を燃やす、鼓舞するものです。

       したがって、相手に向かって牽制するような声出しやパフォーマンスは、慎まなければなりません。

       観客席も同じで、サービス時やアタックヒット時などにわざと声を上げたり、過度のパフォーマンスをしたりすることは避けるべきです。

       また、サービス順の確認後に行うチームでのパフォーマンスも、全員で円陣は構いませんが、全員がコートの床を滑ることも、

       床を濡らすことにもつながるため、避けるべきだと考えます。


② 負傷・病気による選手交代、例外的な選手交代

   Q.コート上の選手が負傷(怪我や鼻血など)や病気(過呼吸など)となった場合に、どうすればよいですか。

     A.事態が発生した段階で、レフェリーがラリーを止めますので、セカンドレフェリーとともに、当該選手の状態を確認してください。

       緊急を要する場合は、競技委員を通して、救護員の要請等を行います。

       まずは、当該選手の状態を確認し、処置を続けながら、プレーが続行できるか、難しいかの判断をチームでお願いします。

       完全に止血ができていない場合や、明らかにプレー続行ができない場合は、チームの判断がOKでも、セカンドレフェリーが

       コートへの復帰を認めない場合があります。選手が子供ですので、慎重に判断をしてください。

       また、すぐに当該選手をコートに復帰させるのではなく、チームの要求である「選手交代」や「タイムアウト」をすることもできます。

       当該選手の治療を続行したい、または選手交代をして当該選手の様子を見たい、と言う場合は、セカンドレフェリーに要求してください。


       しかしながら、チームの状態として、選手が6人しかいない場合や、すでに正規の「選手交代」や「タイムアウト」の回数を使い

       切っている場合もあります。

       選手が6人しかいない場合は、当該選手がコートに戻らなければ没収試合となりますので、まずは、チームの要求である「タイムアウト」の

       回数を使い切り、それでも回復しない場合は、「レフェリータイム【3分を越えない程度】」をとることができます。

       まずは、チームの要求を使い切る、ことが先で、レフェリータイムが最終手段と思ってください。

       選手が負傷・病気の場合は、すぐに「レフェリータイム」があると誤解されていますが、実際の運用は違います。


       また、選手の人数に余裕がまだある場合は、まずは正規の「選手交代」を行って、あらたな選手をコートに送ることができ、

       それができない場合は、「タイムアウト」の回数を使い切り、それでもできない場合は、「例外的な競技者交代」をすることができます。

       「例外的な選手交代」とは、負傷・病気の事象が起きた時点で、コート上にいない他のいずれの選手とも交代ができる、というものです。

       注意していただきたいのは、この「例外的な選手交代」した場合は、負傷・病気をした当該選手は、これ以降、同じ試合中にはコートに

       戻ることができません。たとえ、当該選手の止血ができたとしても、それ以降のセットで、当該選手をコートに立たせることはできません。

       ただし、次の試合以降は、当該選手は試合に復帰することができます。

       この「選手の人数に余裕がまだある」場合には、このあとにも負傷者が続出し、選手が6人になった場合を除き、「レフェリータイム」は

       ありませんので、注意してください。

       手続き仕方が大変複雑ですが、チームの皆様やレフェリーも、ぜひ一度読んで、シミュレーションをしておいてください。


 ベンチスタッフや観覧者の言動

   Q.監督はラリー間に立ち上がって指示を出してよい、となっていましたが、先日、レフェリーから注意を受けました。どうしてですか。

     A.状況を類推するには、おそらく、監督がラリー間に立ち上がった後、喜びの表現やパフォーマンスのみで、指示を出されていなかった

       のではないかと考えられます。監督が立ち上がる主たる目的は、指導をするためであって、選手と一緒に喜ぶためだけに立ち上がることは

       認められません。「今のよかったぞ。次も、ナイスサーブ!」など、選手への言葉かけ、指示を出してください。

       セカンドレフェリーから注意された内容は、このような感じだと思われます。


   Q.ラリー中、ハンドリングの「キャッチ」やボール判定の「アウト」と、判定に対してアピールしてしまい、レフェリーにチーム警告を受けました。

     やっぱりだめですよね。声を出すだけでもダメなんですか。

     A.広い意味では、すべて判定に対する抗議、アピールとなると思います。ラリー中なら、選手のプレーが止まりかねない事象です。

       レフェリーの判定へのアピールは、チームの観覧者も含めて、控えるべきだと考えます。

       ただし、ボールがコートに落ちる瞬間、自然発生的に「アウト!(アウトになってほしい気持ちで)」と言うことは認められますが、

       レフェリーが判定してサイドを出した後に、「アウトやんか!」といった言葉を発することは、判定へのアピールとなります。

       チームの中で唯一、レフェリーに質問ができるのは、チームのゲームキャプテンしかいません。ご承知おきください。

       

       ベンチスタッフだけではなく、観覧者が判定に対して抗議やアピールをする場面が見受けられる、と報告が来ることがあります。

       また、選手が行うラインジャッジに対して野次を飛ばす行為もあると、聞いたこともあります。

       残念ながら、過去に同様のケースで、チームの監督から観覧者へ注意を行、チーム警告を出さざるを得なかったこともあったようです。

       やはり、そのような不法な行為を大人が行い、選手に見せることについては、子供たちへの影響は大きいと考えます。

       だれもが気持ちの良い試合、大会をつくりあげるために、気を付けていきたいものです。


 選手交代の許可とタイミング

   Q.監督ハンドシグナルを示してサブスティテューションを要求すると、セカンドレフェリーが「選手をここに入れてください」と、

     選手交代ゾーンを指したので選手を呼び寄せたが、時間ががかってしまい、選手交代を拒否されました。どうしてですか。

     A.セカンドレフェリーからの指導があった通り、「選手交代の要求は、交代する選手が選手交代ゾーンに入ることで認められる」

       ので、選手を呼ぶ必要があります。監督などがハンドシグナルを示しただけでは、選手交代の要求をしたとはみなされません。

       しかしながら、レフェリーもまた、チームから選手交代の要求をしようとしていると確認できていれば、サービス許可のホイッスルを

       する前なので、認める必要があったと考えます。もちろん、交代する選手がコートに入る準備ができていなければ拒否すればよいですが、

       そうでなければ、ベンチまたはウォームアップエリアから選手が来る時間は待ってもいいと考えます。

       レフェリーとチームが分かり合ってゲーム運営すべきだと考えます。


【セット間】

① セット間の練習

   Q.Vリーグや一般の試合で、選手エンドライン後方のフリーゾ―ンでボールを使って練習している姿を見かけます。

     小学生でも可能なのですか。

     A.セット間(3分間)には、選手はエンドライン後方のフリーゾ―ンでボールを使って練習することができます。

       中学生以上は、エンドライン後方も含めた自分のコート側のフリーゾーンを使ってよいとされていますが、

       小学生の場合は技術的に未熟なこともあり、エンドライン後方と限定されています。また、この練習には、小学生に限り、

       ベンチスタッフ(大人)が加わってもよい、となっています。中学生以上は、大人が加わってはいけません。

       なお、各セットのタイムアウト(30秒間)は、ランニング程度の軽いウォームアップはしてもよいですか、ボールの使用はできません。

       ただし、地区大会や県大会では、会場のレイアウト等の関係で十分なスペースがなかったり、他コートへのボールが侵入したりすること

       から、現段階では認めておりません。近畿大会や全国大会でも、別の定めがありますので、要項等をご覧ください。


【ユニフォーム等の服装】

① 選手のユニフォーム

   Q.Vリーグなどのデザインがカッコよく、子供たちが着たがります。ノースリーブのユニフォームは、どうしてだめなのですか

     A.小学生は、ノースリーブのユニフォームを着ることは認められていません。

       理由は、怪我を防止する観点と、盗撮などの犯罪等から選手を守る観点からです。ご理解ください。


 合同練習時の服装

   Q.合同練習時は、ユニフォームではなくてもいいのでしょうか。ユニフォームは、いつから着用しなければなりませんか。

     A.厳密にいうと、合同練習時は、Tシャツやジャージ等も着用できます。ただし、公式練習からはユニフォーム着用です。

       ただし、着替えは競技エリアではできませんので、必ず更衣室でお願いします。


 冬季の選手の服装

   Q.暖房のないような冬の寒さが厳しい場合、長袖のシャツを着て、その上から半袖のユニフォームを着てもいいのですか。

     A.冬期で、暖房がないような場合は、半袖のユニフォームの下に、長袖のシャツを着てもよいです。

       ただし、選手全員が統一されていなければなりません。

       例えば、長袖を着ている人と着ていない人がいたり、長袖のシャツの色が違う人がいる、襟元からシャツが上に出る(ハイネック)などの

       ような場合は、認められません。各大会で取り扱いが異なりますので、競技委員会に確認してください。