Lecture 2020(幾何学)

2020 4年、大学院向け講義

リー群と複素幾何学

note10.2.pdf Lie の変換群の話から抽象的 Lie 代数、Lie の定理

note10_9.pdf, Lie 代数のコホモロジー、低い次元で計算。Laplacian を用いたコホモロジーの表示

note10.16.pdf,Lie 群と Lie 代数、左不変ベクトル場・微分形式、コンパクト Lie 群のコホモロジー、GL の Lie 代数が正方行列全体であること。

note1023.pdf, 部分 Lie 群と部分 Lie 代数の対応、指数写像により行列群 (SLn, O(n) など) の Lie代数の行列による表示。等質空間に exp を使って局所座標を入れる。

10.30note.pdf 表現に値をとる Lie 代数 Relative コホモロジーを、使って等質空間の de Rham コホモロジーを捉える。コンパクトリー群のコホモロジーの計算。特に球面のコホモロジー。

note11.6.pdf 等質空間のいろいろな例を Klein のエルランゲンプログラムになぞらえて観察。

11.13note.pdf 複素多様体の基礎、複素ベクトル束、複素リー群。リー群の左不変複素構造なら有限次元で考えられてわかりやすい。

note11.27.pdf 調和形式の理論からホッジ分解・対称性。n 次元射影空間を SU(n + 1) の等質空間とみて、de Rham コホモロジーの計算し、ホッジ分解・対称性から Dolbeault コホモロジーを決定。

note.12.4.pdf Nilpotent Lie代数に対応した単連結Nilpotent Lie群はBaker-Campbell-Hausdorff公式により明示的にかける。Nilmanifolのde RhamコホモロジーはLie代数のコホモロジーで計算できる(Nomizuの定理)。証明はスペクトル列を使ってトーラス場合に落とす。Nomizuの定理のDolbeault版も成り立つ。ただし一般の場合は未解決。

note12.11.pdf 完全可解の場合にはSolvmanifoldのコホモロジーはNilmanifold同様Lie代数のコホモロジーで計算できる(Hattoriの定理)。一般には成り立たない。Kasuyaの計算法、Lie代数をCartan部分代数により2つのNilpotent Lie代数に分けてから固有値を処理。

note12.18.pdf 不変複素構造を持つコンパクトリー群の等質空間の表現から定まる正則ベクトル束のドルボーコホモロジーの計算。Peter-Weylの定理により、コンパクトリー群の全てのsimple表現についてLie代数コホモロジーが計算できれば求まる。1次元射影空間の場合は$SU(2)$の表現論。$SU(2)$ (${\frak sl}_{2}$)のsimple表現は非負整数(Weight)に対応する。

note.12.25.pdfSemi-simple Lie代数の表現論概説(Root, 最高Weight表現)。例えば$SU(3)$とその表現は正六角形と正三角形格子を眺めればわかる。

note1.8.pdf 複素Semi-simple Lie代数のParabolic部分代数に関するKostantの定理:全てのsimple表現についてLie代数コホモロジーがWeyl群と最高weightを使って計算できる。これをつかって、グラスマンやFlagなど射影多様体となる等質空間の正則ベクトル束のコホモロジーが計算できる(Bottの定理)。

note.1.22.pdf Kodaira-Spencer変形理論入門。複素構造のパラメーター$t$での変形を$t$の関数だと思うと、変形の微分を正則接束値の1次コホモロジー類で表せる(微小変形)。およそ微小変形が0ならば小さい変形も自明。正則接束値の1次コホモロジーが自明なら非自明な小さい変形を持たない(Rigid)。

Bottの定理の定理は射影多様体となる等質空間の正則ベクトル束のコホモロジーが大体消えることを主張している。

これを使って正則接束値の1次コホモロジーが消えることがわかりRigid. 特に射影空間は全てRigid。

note.1.29.pdf コンパクト複素等質多様体はGeneralized Flag多様体上の複素平行可多様体をファイバーにもつファイバー束の構造を持つ。Generalized Flag多様体はRigidであり、変形理論を考えることはあまり意味がないが、このような複素多様体の変形理論は興味深い。等質Hopf曲面はこの観点からは射影直線上のトーラス束とみれる。射影直線はRigidであり、トーラスの変形はまたトーラスであるという状況であるにもかかわらず、等質Hopf曲面の複素構造の変形は多様である。