教育上の能力に関する事項
- 教育方法の実践例
- マルチメディア機器を活用した授業方法
- 2014年(H26)4月1日 - 2014年(H26)8月31日:埼玉大学の授業(「哲学基礎C」)で、PCのプレゼンテーションソフト(LaTeX+Beamer)を活用して視覚的な効果のあるスライドを作成した。
- 2015年(H27)4月1日 - 2016年(H28)3月31日:横浜女子短期大学の授業(「哲学」)および駿河台大学の授業(「哲学Ⅰ・Ⅱ」)では、学生にとって身近な事例を理解してもらうため、多くのマンガをPCのプレゼンテーションソフト(PowerPoint)で紹介することで、学生が学習しやすい環境を与えた。
- 2016年(H28)4月1日 - 現在:広島工業大学の授業(「社会・環境・倫理」、「人権論」、「知へのいざない」)では、以下の取り組みを実施している。
- Moodle「フィードバック」機能を用いた、課題のタイムライン化:学生が取り組んだ課題をリアルタイムでプロジェクタに映し、教員がその場でレスポンスできる環境を整えた。
- Moodle「投票」機能を用いた、クリッカーのオンライン化:教員と学生のコミュニケーションツールであるクリッカーをオンライン化することで、大人数での双方向授業を効率的に実施できるようにした。
- Moodleへの授業資料のアップロード:スライド、確認プリント(穴埋め式の復習用課題)、参考資料のファイルを電子化した。
- 学生の授業外における学習促進のための取り組み
- 2014年(H26)4月1日 - 2014年(H26)8月31日:埼玉大学の授業(「哲学」)では、予習として事前に配布したプリントの穴埋めに取り組んでもらうことで積極的な授業への参加を促し、復習として参考文献のうちの一つを読んでもらうことで内容確認と発展的学習を促した。また、授業に関する質問やコメント等は、授業後のオフィスアワーとメールで個別に対応した。
- 2015年(H27)4月10日 - 2015年(H27)7月29日:横浜女子短期大学の授業(「哲学」)および駿河台大学の授業(「哲学Ⅰ・Ⅱ」)では、予習として学生が関心のあるマンガを事前に読んでもらうことで積極的な授業への参加を促し、復習として授業内の課題を各自まとめてきてもらうことで内容確認と発展的学習を促した。
- 2015年(H27)4月10日 - 2015年(H27)7月29日:横浜女子短期大学の授業(「哲学」)および駿河台大学の授業(「哲学Ⅰ・Ⅱ」)では、授業中に質問や要望に関するリアクションペーパーを書いてもらった後、(1)次回の授業ですぐれた意見を紹介することで学生の復習を促すだけでなく、(2)学生の要望や提案を取り入れて授業改善を図ることも試みた。
- 2016年(H28) - 2017年(H28):Moodle「データベース」機能を用いた、学生によるレポート相互評価。学生が提出したレポートを参加者全員がオンライン化閲覧できるようにした上で、学生同士がレポートを相互評価する体制を整えた(評価基準は講義内で通達済)。
- 2019年(H31) - 現在:広島工業大学の授業(「社会・環境・倫理」、「人権論」)では、以下の取り組みを実施している。
- Moodle「フィードバック」機能を用いた、事後学習の実質化。講義内容の復習として、学生が指定された課題についてミニレポートを提出する体制を整えた(評価基準は講義内で通達済)。
- グループワークの実施
- 2015年(H27)4月10日 - 2015年(H27)7月24日:駿河台大学の授業(「哲学Ⅰ・Ⅱ」)では、授業の途中で提示した問題をThink-Pair-Shareによって(抵抗がある場合には一人で)考えてもらった。具体的には、ある問題について数分個別に考えてもらい、可能であればペアを組んで答えを紹介しあった後、自分の意見を用紙に記入してもらう。そして、受講者の中から四名をくじで選び、教師が当該の学生の用紙を回収して、各学生の意見を黒板で紹介するという形式をとった。
- 2015年(H27)4月15日 - 2015年(H27)7月29日:横浜女子短期大学の授業(「哲学」)では、受講者全体を6人程度ずつのグループに分け、授業で扱った問題について20分程度のディスカッションを行わせた。具体的には、毎回ディスカッションのリーダーをくじで決め、グループの意見をまとめて報告してもらい、教師がグループごとの意見を黒板で紹介するという形式をとった。
- 2018年(H30) - 現在:広島工業大学の授業(「知へのいざない」)では、以下の取り組みを実施している。
- サイレントダイアローグ(「紙上対話」):①各受講者はペンネームを決め、最初に各受講者が指定されたシートを用いて問いを立てる。②シートをシャッフルした上で、他の受講者が立てた問いに対して回答する。③さらにシャッフルをした上で、他の受講者が②の意見に反論する。④全体の議論に対するコメントを複数の受講者で行い、最終的に①で問いを立てた受講者が総括的なコメントを行う。
- 大規模講義内でのプレゼンテーション:受講者全体を6人程度ずつのグループに分け、各グループ内で個人がプレゼンテーションを行う。グループ内のメンバーは指定されたシートを用いて評価する。
- 作成した教科書、教材
- 埼玉大学「哲学基礎C」スライド(2014年(H26)4月1日 - 2014年(H26)8月31日):大学側が提供しているWebツール(Webclass)、およびDropbox等のネット上のクラウドで、学生向けに公開した。
- 横浜女子短期大学「哲学」スライド(2015年(H27)4月10日 - 2015年(H27)7月29日):Researchmapの資料公開ページ、および個人ホームページの講義情報で、学生向けに公開した。
- 駿河台大学「哲学Ⅰ・Ⅱ」スライド(2015年(H27)4月10日 - 現在):Researchmapの資料公開ページ、および個人ホームページの講義情報で、学生向けに公開した。
- 当該教員の教育上の能力に関する大学等の評価
- 埼玉大学「哲学基礎C」授業評価(2014年10月1日):月曜三限のクラス(受講者数343人)では50.27%の学生が「満足できる」、38.25%の学生が「やや満足できる」と回答しており、月曜四限のクラス(受講者数186人)では53.97%の学生が「満足できる」、30.16%の学生が「やや満足できる」と回答していた。
- 広島工業大学2017年度授業評価:
- 前期:社会・環境・倫理(情工・知情)n=223(96.5%) 総合評価3.5(全学平均3.2)、知へのいざない(電子・電気)n=138(89.6%) 総合評価3.7(全学平均3.2)
- 後期:人権論(情工・知情)n=99(75.0%) 総合評価3.6(全学平均3.3)、知へのいざない(建デ・地球)n=65(57.5%) 総合評価3.6(全学平均3.3)
- 広島工業大学2018年度授業評価:
- 前期:社会・環境・倫理(情工)n=102(90.3%) 総合評価3.5(全学平均3.3)、知へのいざない(電子・電気)n=133(86.9%) 総合評価3.7(全学平均3.3)
- 後期:人権論(情工)n=100(86.2%) 総合評価3.6(全学平均3.4)、知へのいざない(建デ・地球)n=81(53.6%) 総合評価3.6(全学平均3.4)
- 実務家教員についての特記事項
- 広島工業大学オープンキャンパス模擬講義(2016年7月17日・8月21日): 「マインクラフトからはじめる建築入門」(河田智成教授との合同授業)
- 招待講演「これからの建築倫理の話をしよう」(2018年8月20日、於・建築会館): 建築倫理教材開発ワーキンググループ
- その他
- 非常勤講師としてのFD教育への貢献(2014年9月 - 2015年1月):東京大学FD教育プログラム「東京大学フューチャーファカルティプログラム」にオブザーバーとして参加し、非常勤講師としての教育方法・実践に関する経験を提供・共有した。
- Design Perspective(2017年11月 - 現在): 「広島の人びとのデザインの意識を高める」ことを目的とした、地域密着型のイベントの企画・主催。建築家、グラフィックデザイナー、哲学者がディレクターとなり、ディスカッション、ワークショップなどを定期的に開催している。
論文
- 「マンガを活用した哲学教育の試み」『フィルカル vol. 3 no. 1』(2018年3月):マンガを活用した哲学教育のあり方について、特に一般教養科目としての哲学の講義での現場からの視点を交えながら、マンガのさまざまな活用法について論じている。広島工業大学2017年度の講義ノートを収録。
- 「Moodleを活用した、初年次学生を対象とする技術者倫理教育の試み」『広島工業大学紀要 教育編』第18巻、2019年2月、pp. 71-75: オープンソースソフトウェア「Moodle」を活用した、工学系大学の初年次学生を対象とした技術者倫理教育に関する授業実践を報告している。
口頭発表
- 「自立支援に潜む人権問題:個人の自立から関係的自立へ」、広島工業大学人権講演会、広島工業大学、2017年1月
- 「学習記録電子化に向けた事前・事後学習手法及びフレームワークの開発」、濱崎俊彦教授との共同発表、事前事後学習フレームワーク教育開発センター報告会、広島工業大学、2017年3月
職務上の実績に関する事項
- 資格、免許
- 2005年10月16日 高等学校教諭第一種免許状(公民科)