廿日市市重要文化財
常念寺 木造 阿弥陀如来立像 一軀
昭和六十年一月二十四日指定
像高 五十一センチ 寄木造浄土真宗 常念寺の開基仏である。
肉髻相が高く、白毫があり、半眼の顔相である。
来迎の印をむすび、装飾蓮座に立つ姿である。
衣の彫りは深く、ややぎこちなさを感じる。
光背は頭光と身光に分かれている。
先年解体修理したとき、胎内より墨A書した板が発見された。
それには次のように記している。
「奉作次 天正十四年丙戊正月十五日
城州恵日寺 定○作 ○二作 後柏原院」
※○の文字は解読不可
また、同寺には縁起書(巻子)もあって、これを裏付ける資料となっている。紀年銘、作者が推考できる貴重なものであるが、後補が著しい。