西洋史若手研究者問題検討ワーキンググループについて

日本西洋史学会第62回大会2日目が終了した2012年5月20日(日)に、「若手研究者問題と西洋史学の将来について考える会」が開催されました。これは、発起人の呼びかけに応じて、常勤・非常勤・ポスドク・院生を問わず、「西洋史」に関わると自らが考える若手有志が集まって組織された会です。

その後、私たちはメーリングリストを立ち上げ、西洋史における若手研究者の現状をめぐって、議論を積み重ねてきました。そのなかで、日本社会学会をはじめ、他分野では若手研究者の実態・要望に関するアンケート調査が実施され、学界としての方針が議論されていることに着目し、今回、私たちは、本問題の緊急性と重要性を考慮し、関連学術団体に先行してウェッブ・アンケートを行うことを決めました。

このウェッブ・アンケートの作成および実施にあたって、私たちがもっとも留意したことは、本活動によってアンケート回答者が不利益を被ることを避けることです。本ウェッブ・アンケートを実施する「西洋史若手研究者問題検討ワーキンググループ」は、上記のメーリングリスト参加者の有志から構成されています。私たちは関連学術団体による調査の実施を望むものですが、私たちのアンケートが一定の回答数を得ることによって、その分析結果が「若手研究者問題と西洋史学の将来」を討議する際の共通認識を深めることを期待しています。現時点では、私たちは、このアンケートを分析したうえで、関連学術団体で何らかのセッションの開催を要請し、討論の場を設けることを次の具体的な目標として設定しています。

■参考文献

崎山直樹「崩壊する大学と『若手研究者問題』――現状分析と展望」『歴史学研究』第876号(2011年2月)

http://rekiken.jp/rekiken876_37to46_SakiyamaNaoki.pdf

2012年10月13日

西洋史若手研究者問題検討ワーキンググループ

崎山直樹、赤江雄一、大谷哲、菊池信彦、金澤宏明、浅田進史、柳原伸洋、藤田祐、

津田拓郎、青柳寛俊 、松本涼(順不同)

■問い合わせ先

浅田進史(駒澤大学)

shasada[a]komazawa-u.ac.jp

※お問い合わせの際には、[a]を@に置き換えてください。