(基本事項)
福岡大学微分幾何セミナーは, 福岡大学理学部9号館4階 大学院講義室3 で基本的に行います. また曜日・時間は木曜日 15:30 から 90 分がデフォルトです.
2026年 10 月 15 日(木) 15:30--17:00
講演者: 田代賢志郎 氏(大阪大学)
タイトル:無限次元RCD空間のワイル法則について
アブストラクト:RCD空間はリーマン多様体の一般化であり, 特異点を持った空間や無限次元空間を含む. 特異点を持つがある意味の有限次元性(測度の2倍条件)を持つ場合のワイルの法則はこれまでいくつかの研究で知られているが, 無限次元空間についてはほとんどわかっていない. 今回は固有値数え上げ関数の上界を一般のRCD空間に与えたのち, 具体的に数え上げ関数の挙動を書ける例をいくつか挙げる. 本講演はSamuël Borza氏と鈴木康平氏との共同研究に基づく.
2026年 10 月 22 日(木) 15:30--17:00
講演者: 塩谷隆 氏(東北大学)
タイトル:測度距離空間の収束とGaussian pyramidのHopf商
アブストラクト:Gromovは測度距離空間の列の収束理論を測度の集中現象を元に創始した.これは次元が無限大に発散する空間列の研究に新たな方法を与える.特に測度距離空間の一般化としてpyramidを導入し,pyramid全体が測度距離空間の全体の空間の一つの自然なコンパクト化を与えることを示した(厳密な定式化と証明は講演者による).その後,講演者は球面,実射影空間,複素射影空間の次元が無限大へ発散するとき,それらがGaussian pyramidおよびそのHopf商にそれぞれ収束することを示した.「Gaussian pyramidおよびそのHopf商が異なるであろう」という予想は長年の問題であったが,今回これを肯定的に解決した(横田滋亮氏との共同).本講演では収束理論の基礎的なことから,この問題の解決方法までを概観する.
--------- 過去のセミナー ---------
2026年 4 月 16 日(木) 15:30--17:00
講演者: 本多正平 氏(東京大学)
タイトル:リッチ曲率の制限下でのゲルファントの逆問題
アブストラクト:本講演で扱う逆問題とは次である:「2つコンパクトな空間を与える.一方の開集合からもう一方への写像が与えられ,その写像は大域的な熱核を保つとする.このとき,その写像は大域的な同型写像の制限であるか?」.この問いの定量版に関する結果を紹介する.これはヘルシンキ大学のJinpeng Lu氏との共同研究に基づく(arXiv:2602.14527).
2026年 6 月 11 日(木) 15:30--17:00
講演者: 山口孝男 氏(筑波大学)
タイトル:Geometry of GH limits of Riemannian manifolds with boundary
アブストラクト:In this talk, I will present recent developments on the theory of GH limits of Riemannian manifolds with boundary having lower bounds on the sectional curvatures of manifolds and boundaries, and on the second fundamental forms of boundaries and an upper diameter bound. This is based on joint works with Zhilang Zhang.