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脳波解析入門
EEGLABとSPMを使いこなす
開一夫・金山範明 編
河内山隆紀・松本 敦・宮腰 誠 著
本サイトは、EEGLAB及びSPMを用いた脳波解析本の付属資料コンテンツ置き場としています。
データ置き場
①original: 第3章1節で使用
②separated_datasets: 第4章、第5章で使用
③datasets_for_study: 第3章2節、第6章で使用
④STUDYSETS: 第6章で使用
古いバージョンのFieldtrip(Fieldtrip-lite150413.zip)
旧チュートリアル用データ
インポート前のローデータ(original.zip, 13.5MB)
スタディファイルまで処理済(conditioned.zip, 26.4MB)
EEGLAB11.0.5.4b用パッチファイル(zip, 1.0MB)
Windows対応版追記
20201219金山
Cleanlineの使用は注意が必要です。
著者団の一人宮腰先生の論文で、推奨されている
cleanLineNoise() included in PREP Pipeline 0.55.3 (Bigdely-Shamlo et al., 2015)
を使用するのが正しく、書籍で紹介しているものにはバグがあることが分かっています。
必要に応じて以下の論文をご確認の上ご利用ください。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fninf.2020.597079/full
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20201210金山
Mac, Windowsともに起こる問題ですが、ERPimageの計算に時間がかかりすぎる問題がまだ残っています。
初版、2版では書籍内でお知らせしていた「Matlab 2014a以降ではerpimageの計算がなかなか終わらないケースがある」といった現象ですが、
今回の検証で起こらなかったためWindows 10対応版では記述を削除しました。
しかし起こっていないのではなく私の検証したすべての環境でParallel computing toolboxが有効だったため計算が格段に速くなり(実際は描画の更新を行っていないので速い?)、
気が付かなかったというのが正しい評価でした。
Matlab 2019aでもWindows 10およびMac OS Big Sur 11.0.1どちらにも、この問題は起こりますのでご注意ください。
問題はERPimageの計算ではデフォルトで結果を二次元の図で描画するというものがあるのですが、連続で行うと処理が重くなり、繰り返しが多くなればなるほど一回の計算時間が増えていくというのが原因でした。
optionの末尾に「,'NoShow', 'on'」という文字列を入れてやれば描画処理をしないので、その分の時間遅れが解消されほぼ一瞬で計算が終わります。
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20201209金山
現在第3版としてWindows 10対応版が出版されているところで、Macでの動作確認をしています。
MacOS Big Sur 11.0.1であれば書籍内で推奨の組み合わせ(Matlab 2019a, EEGLAB 14.1.2)で第3章分はエラーなく動作することを確認しました。
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20201204金山
現在第3版としてWindows 10対応版が出版されるところで、Macでの動作確認をする旨、書籍内でも申し上げておりますが、恐縮ながら不具合の確認が十分にとれておらず、
確証をもってどのバージョンで動作するということを申し上げられない状態です。引き続き検証を続けて推奨環境をこちらでお知らせいたします。
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20201203金山
第3版、Windows 10対応版で推奨した環境で、書籍59ページで紹介している「Normボタン」が正しく動作しない可能性が確認されています。
検証中につき、現状で不具合のある方はNormを行わない方法で目視でのノイズ確認をしていただければと思います。
Matlab, EEGLAB, SPM version update info.
Matlab2014b以降で変わったこと。
Matlab2014a以前のFigureは、単純に言えばただの番号(数値)が割り当てられているだけで、その変数を見てもどんなfigureなのか分からなかった。例えばMATLABを起動してすぐにh=figure;と打ち込めば、hには1が代入されており、Figure 1というウインドウが立ち上がる。一方で2014b以降ではfigureはオブジェクトという形の変数でワークスペース上に置かれることになった(2015bで確認)。ダブルクリックするとそのプロパティを表示するウインドウ、インスペクターが開き、その値を編集することでfigureの特徴を変化させることができるようになった。たとえばPositionのwidthの値を変えてEnterを押せばその瞬間にFigure1の横幅が変わる。2014a以前でも、Figureメニューの編集を押してプロパティエディタを開き、詳細なプロパティ…ボタンからインスペクターにたどり着くことはできたので、同様のことは可能だったが、ワークスペースからショートカットできるようになった点で便利になった。より便利になったのは、hが単なる番号(ハンドル)ではなくオブジェクトになったことで、コマンドラインからそのプロパティにアクセスすることが容易になった。例えばh.Positionと打ち込めば、先ほどインスペクターのPositionの値を確認できるし、h.Position=[100 200 560 420]のように直接編集できるようになった(この場合、画面の左下付近に移動するはずだ)。
以上のことは、プログラミング上大きな恩恵が有り、改善されたよい点だと言えるが、一方でその結果をfigure関数を使って描画するようなソフトウェアは、エラーを出しやすくなっている。例えばh=figure;などとした場合、この2014a前のMATLABであればhは数値だと前提して、h+3のようなことができるが、2014b以降ではhは数値でないため計算することができずエラーを出す。本書で言えばMATLABの最新版2015b、EEGLABの推奨版eeglab13.1.1bの組み合わせで試そうとすると起動の時点で、以下のエラーにあたって既につまずいてしまう。
エラー: supergui (line 140)
supergui error: argument 'fig' must be numeric
これはこのバージョンのEEGLABは2014a以前を前提に作られているので、EEGLABがfigure関数を使ってメインウインドウを描画した際に、figという変数にそのハンドル(数値)を格納したつもりで、その後のプログラム中で数値として使っている。しかしMATLABが2014b以降であれば、figはオブジェクトであり数値として扱うことはできない。よってその場面(supergui (line 140))でfigは数値じゃないとダメですよというエラーを吐いているのである。
謝辞補足
本書は多数の先生方、学生、その他大勢のご協力によって成り立っています。
紙幅の関係で書籍内では割愛せざるを得なかった協力者を以下に列挙させていただきます。
開研究室
2013年、草稿段階の本書を長時間に渡り読書会を設けて検討してくれました。
その際に受けた学生の立場からのご意見や、専門家としてのご指摘は、大きな援助になり、初学者向けのわかりやすい本にしていくことができました。
お忙しい中ご参加いただき貴重なご意見をいただいた松田剛先生、鹿子木康弘先生、山本絵里子先生、松中玲子さん、小澤幸世さん、漆原正貴さん、山下美南さん、廣田兼二郎さん、シリラックさん、大堀周平さん(順不同)に感謝いたします。
広島大学教育学部
2016年、出版を間近にし、広島大学教育学部認知心理学研究室の学生の皆様と一緒に、チュートリアル部分の総合チェックを、脳波解析を学びながら行いました。
本書中にも記載しましたが、宮谷真人先生、中尾敬先生には、こうした試みを快諾いただきありがとうございました。
水落亮平さん、宮城円さん、柏原志保さん、西本美花さん、田中紗枝子さん、槇原祥子さん、楊琬璐さん、難波修史さん、加藤美幸さん(順不同)に感謝します。
また、広島大学医歯薬保健学研究院精神医科学研究室の塩田翔一さんもこれに参加いただきました。ここにお礼申し上げます。
いち早く本書で脳波解析を学んだメンバーとして、今後も研究・その他で活躍されることを祈ります。
広島大学感性イノベーション拠点
2015年、出版準備中および2016年8月校正段階で、広島大学感性イノベーション拠点のリサーチアシスタントの方々に、脳波解析を学びながら細かいチェックなどを行っていただきました。
非常に綿密にご確認いただいた、嵐慎子さん、小嶋裕加里さんに感謝します。
広島大学BMK Digital Cog. Neuro. Lab
2020年、Windows 10対応版、出版準備中、広島大学BMK Digital Cog. Neuro. Labの皆様にMacOSでの動作検証をお手伝いいただきました。
町澤まろ先生、春花健児様、ありがとうございました。
またこの場を借りて、企画から6年という長い歳月、粘り強くサポートしていただいた東大出版会、小室まどか様に厚くお礼申し上げます。