四角柱結晶構造がなぜできるのか?
溶融状態がどうなっているのか?
結晶性ポリマーは本当に溶けたらランダムコイルになっているのだろうか?
疑問を解決するため諸々の検討を試みた。
その結果を総合推理したのが上記チャートです。
重合段階でb軸ホールド吸引が起こり、溶融混練段階でヘアーピン同士が
a軸吸引し揺らぎ状態でプレート集合する。
その揺らぎプレート同士がb軸吸引をし四角柱揺らぎ状態になる。
それが冷却固化すると四角柱結晶構造になるという推定である。
ポリプロピレンは重合段階でb軸吸引でホールドしペア分子となる。
このヘアピン構造がa軸吸引を呼びさらにはb軸プレート吸引する。
溶融段階での流動単位としてこのプレートが吸引・脱離を繰り返す。
そして秩序ある成長を遂げ冷却固化により3D制御ポリマーになる。
タクティシティの低いポリマーではプレート生成が不十分である。
タクティシティの高いポリマーはプレート生成が完結する。
アモルファス部の絡みの少ない状態は高流動性を導く。
溶融揺らぎプレートが固化したプレートに吸引され結晶構造生成。
ナッタは結晶格子を赤い破線で示している。
分子鎖間距離は①b軸が近いが②b軸による揺らぎ吸引もかなり強い。
触媒活性点がエッジにできるとしたら120Å以上の平面があれば可能。
プロピレンは触媒活性点から塩素原子吸引状態で放出され18ラセンポリマー化した時点からピッチズレにより塩素原子引力圏を離れていく。そして触媒の回転が起こり糸巻き成長が始まる。
触媒担持表面で塩素原子に吸引されながら重合したポリマーは18ラセンで引力圏を離れ分子捩れが緩和するエネルギーで触媒を回転させフォールしペア分子化する。重合していく最初の18ラセンは常に塩素原子吸引状態にありテンプレート効果として働く。
活性点からポリマー化していき18ラセンで触媒が回転しこれを繰り返す。巻き上げられていくポリマーは回転せず触媒面に垂直方向に生成いしていく。
メタロセン触媒の場合はポリマー鎖は1ラセン毎に10度捩れながら成長しヘアピンフォールディングは起こらない。
従って結晶化挙動はポリアミドのようなリニアー鎖同士の溶融揺らぎ分子間力吸引による構造形成となる。
THE END