この世の中にある漠然とした不安は日々人の呼吸や汗、涙などから空気中へ分散し、水蒸気となってやがて結晶化し、それらが作り上げた少女がmystical girlである。
自ら望んだわけではなく、社会に作り上げられてしまった少女。
彼女は絶対性を信じそれを自己の内面で直接的に体験しようとする。
そしてこの世の中の不安を救う存在になろうとした。
しかし世界にとって少女はあまりにも弱く、無力である事を知る。
次々にまとわりつく人々の不安。
女性として戦うことの難しさ。
男性からの視線(まとわりつく白いものの裏設定はスペルマでもある)
誰からも存在を知られず、自分の信じた絶対性の前でただ立ちすくむ事しかできないのだった。