荒木流拳法とは


荒木流拳法は、今から四百数十年ほど前の天正の頃、荒木夢仁斎源秀縄(あらきむにんさい みなもとのひでつな)が創始したと伝えられる日本の伝統武術です。

 その技法は捕手・小具足を本体としており、現在でもこれを最も重要な基本として稽古しています。
 ただし、捕手・小具足の技術に専門化された武術ではなく、様々な武器(短刀、小太刀、剣、棒、長巻、鎖鎌、乳切木、両分銅など)や場面を想定した形が、未分化のまま伝承されている総合武術です。

 江戸時代から明治にかけて上州を中心に広く普及し、現在でも群馬県伊勢崎市の荒木流拳法保存会(代表:鈴木清一郎師範)が唯一全伝を継承する団体として、後進の育成を行っています。




三曲三年


荒木流拳法は、棒術・剣術から鎖武器まで様々な武器術を含む総合武術ですが、その本体となるのは徒手や短刀・小太刀を用いた捕手や小具足です。
 このため、入門者はまず武器術の基礎である棒術で体を練るとともに、捕手術の基礎である「三曲之段」と呼ばれる三つの型を、繰り返し徹底して稽古します。

 このことは俗に「三曲三年」と言われており、その他の発展的な捕手術・小具足術や武器術、試斬などは、「三曲之段」と棒術をしっかりと身に付けた後に、各々の上達に合わせて段階的に稽古していきます。


荒木流拳法保存会


  荒木流は江戸時代以来、群馬県内最大の門人数を誇る流派でした。前橋、勢多、伊勢崎、安中の四方面に分布し、とくに伊勢崎地区と安中地区においては隆盛を 極めたと言えます。現在でも、県内でも多くの流派が絶えるなかで伊勢崎地区の荒木流は存続しており、「荒木流拳法保存会」として活動を続けています。

荒木流拳法保存会は、昭和40年に、主に第16代・第17代の免許皆伝を有する複数の伝承者を中心に発足しました。
 その後、第18代鈴木清一郎師範に引き継がれて現在に至り、後継者の育成に努めています。

 公開活動としては、保存会の拠点である伊勢崎市南千木町の千本木神社秋祭りでの奉納演武をはじめ、所属する伊勢崎市文化協会の発表会に参加。その他、 地元の祭りなどの要請に応えて公開演武を行っています。また、明治神宮や台東区リバーサイドスポーツセンター、京都下鴨神社な どで行われる日本古武道振興 会主催の古武道大会にも積極的に参加しています。

 保存会の事務局は、代表である鈴木清一郎師範の「清心館道場」(伊勢崎市南千木町)に置かれています。


第18代免許 鈴木 清一郎
代表 第18代免許皆伝 鈴木 清一郎