ローソク足
ローソク足チャートは、Google Apps Scriptでは作成ができないチャートの一つですが、特別に難しい点というものは存在しません。しかし、このチャートは通常、株価などで用いられている為、読み方が独特なチャートです。今回は、工場の月別稼働率をプロットしてみました。
ローソク足チャートは古典的なテクニカル分析を行うためのチャートですが、通常の経営指標分析でも用いるととても便利です。このチャートで必要な値は以下の5つですので、最低5つの列が必要です。
- 月や時間など項目名を表す列
- その期間に於ける最低値を格納する列
- その期間の始まり値(例えば月初め)の値を格納する列
- その期間の終わり値(例えば月終わり)の値を格納する列
- その期間に於ける最低値を格納する列
このチャートの特徴は、時間推移でプロットする点では折れ線グラフと変わらないのですが、その月々などの時間単位内に於けるボリューム幅を知ることが出来る点です。折れ線グラフの場合には、月で見た時にプロットできる点でしかなく、値も1個しか取れませんが、ローソク足の場合には、その月で見た時の最大、最小、始まり、終わり そしてそれらを総合した時にどれくらいの伸び幅下げ幅なのかを単位ごとに知ることができる点で優れています。故に、株価などの推移を見るときには、折れ線グラフではなく、ローソク足を使用するわけです。
チャート本体
ソースコード
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<Module>
<ModulePrefs title="sample1" scaling="true" scrolling="true" />
<Content type="html">
<![CDATA[
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
<meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=utf-8"/>
<title>
Google Visualization API Sample
</title>
<script type="text/javascript" src="https://www.google.com/jsapi"></script>
<script type="text/javascript">
//corechartのパッケージをロード
google.load("visualization", "1", {packages:["corechart"]});
google.setOnLoadCallback(initialize);
function initialize() {
// The URL of the spreadsheet to source data from.
var query = new google.visualization.Query(
'https://docs.google.com/spreadsheet/pub?key=0AjN10lCzkUqkdHJqaUxkaUdyOUR3VGQwM3VHWTdWcGc&single=true&gid=12');
query.send(draw);
}
function draw(response) {
if (response.isError()) {
alert('Error in query');
}
var data = response.getDataTable();
var chart = new google.visualization.CandlestickChart(document.getElementById('chart_div'));
//グラフオプションの指定
var options = {
legend:'none',
chartArea:{left:100,top:30,width:"80%",height:"90%"},
title: '年間の月別稼働率変移'
};
//グラフの描画
chart.draw(data, options);
}
</script>
</head>
<body style="font-family: Arial;border: 0 none;">
<div id="chart_div" style="width: 900px; height: 500px;"></div>
</body>
</html>
]]>
</Content>
</Module>
チャートの見方
このチャートの見方は以下の数点がポイントです。
- 青色の塗りつぶしは上昇傾向を示します。反対に、白抜きは下降傾向を示します。
- ボリューム幅が広いものは始まりと終わりとで値に開きがあることを示しています。伸び率が高いと言えます。
- 通称「ひげ」と呼ばれる上下にある線は、最大値と最低値を示していますが、この髭が長いほど数値の動きが激しいと言えます。
- また、上下の髭の内、下髭が長いものは、上昇傾向にあると言えます。上髭が長いものは下降傾向と言えます。必ずしも、髭の長い方向とボリューム幅、塗りつぶしとは一致するわけじゃありません。ここに分析する要素があります。
ポイント
Google Visualization Chartでしか作れないチャートのうちの一つですが、他のチャートとほとんどつくりかたは同じです。オプションが独特なものが用意されている点だけが注意点です。あえて言えば、通常この手のチャートの場合には、判例はオフにしておくのが定石です。そのため、使用するAPIのパッケージも他と変わらないcorechartパッケージを使用します。