Profile
プロフィール
教員紹介: 赤間啓之(Hiroyuki Akama)
e-mail: akama.h.aa(at)m.titech.ac.jp
研究室:大岡山キャンパス 西9号館613-615号室
資格:GE MRI 開発Programmer (EPICライセンス保持者)
<これは赤間の脳です。T1強調画像をFreeSurferで処理の後、CADのstlファイルに変換後、描画しております。>
赤間研はライフエンジニアリング、生命理工学の分野で脳科学の教育研究を行う研究室です。本研究室は国際交流を重視しており、2017年11月-12月には、イタリアのトレント大学大学院で客員教授として神経言語学の講義(Neurolinguistics and Conceptual Modelling in Neuroimaging)を行い、10人のイタリア人大学院生に単位を与えました。さらに本研究室では、これまで、サマースクールにおいて、カリフォルニア工科大学、ハーバード大学、カーネギーメロン大学、KAISTなど世界トップ大学から短期留学生(海外交流学生)を受け入れております。東工大ニュース「サマープログラム2018を開催」のページに、赤間研究室紹介があり、そこにカーネギーメロン大学 ユアン・イシンさんを囲んで赤間研の集合写真が掲載されております。英語版のページはこちらです。
私は1980年代に、パリ第I大学パンテオン-ソルボンヌ校で、フランソワ・ダゴニェを指導教員として、科学の認識論に関する博士論文を執筆しました。それは科学の歴史において、人間の身体、特に脳に関する医学が、多くの分野を超えて、科学全体の体系化に知的な直観を与えていることを論証したものでした。月日が経ち、「君はもう少し現在の科学に眼を向けるべきだ」というダゴニェの指導が利きすぎたのか、いろいろと計算機科学や脳神経科学を勉強することになり、現在は計算神経科学という分野で、脳画像解析を利用した最先端研究を指向し、活動を展開するに至っています。教育改革、組織改革で、生命理工学系を担当するようになったのも、こうした個人史を考えると偶然ではないと思います。
生命理工学系では、様々なトピックスを通じ、脳と生命について深く考え、このテーマで理論と実践をどう結びつけるか、皆さんと一緒に研究してゆきたいと考えています。幸い生命理工学系の研究室では多くの優秀な学生に恵まれ、充実した研究指導の毎日を送ることができ、深く感謝しております。今後、中学生、高校生の諸君にも何か重要なメッセージを伝えられないかと考え、久しぶりに日本語による執筆活動を再開しました。「脳の中の辞書を引く」(ここからリンク)です。
教育
脳神経科学に関心のある学生は、TOKYO TECH OCWにビデオと教材が公開されたIntroduction to Brain Science and fMRI (by Dr. Jorge Jovicich, CIMEC, University of Trento, Italy)で是非基礎を学んでください。以下のリンクからアクセスできます。
Introduction to Brain Science and fMRI (TOKYO TECH OCW)
またこのサイトのPRIMERというページ(執筆中)に眼を通してください。
さらに、脳神経科学に関心のある学生は★のついた科目の受講を推奨します。
赤間の担当授業
生命理工学院 生命理工学系(旧生命理工学部を含む) 学部科目
生命理工学基礎実験第一~第四 (緑が丘)
生命理工学演習第一第一~第四 (緑が丘)
★バイオ機器分析 Instrumental Analysis in Bioscience(大岡山) (NMRの理論をゼーマン分裂からパルス-フーリエNMRまで説明し、その応用であるMRIについてスピンエコー法まで紹介します。)
★基礎神経科学 Basic Neuroscience(大岡山)(特に認知の神経基盤、認知機能イメージング、神経情報の無意識的・意識的処理、高次認知機構についてカンデル神経科学に則して説明します。)
研究プロジェクト(大岡山)
研究プロジェクト2 (研究基礎力養成)(大岡山)
研究プロジェクト3 (研究応用力養成)(大岡山)
他
生命理工学院 生命理工学コース科目
★神経科学 Advanced Neuroscience(すずかけ台。大岡山へ遠隔配信) (言語脳と磁気共鳴画像法についてカンデル神経科学に則して説明します。)
工学院 生命理工学院 ライフエンジニアリングコース科目
★脳の計測 Laboratory Training on Human Brain Functions and Their Measurements(大岡山)
ライフエンジニアリング他分野専門基礎第二 Interdisciplinary Research Fundamentals II (大岡山)
★ライフエンジニアリング実践プロジェクト Interdisciplinary Research Training(大岡山) (2018年度は脳機能イメージングのメタ分析に関して、理論と実践を取り扱います。)
教養科目群
★言語学C Linguistics C (大岡山)
★教養特論:言語と文化 Special Lecture : Language and Culture (大岡山)
横断科目2:人間と情報システムの融合 Transdisciplinary studies 2:Integration of Human and Information System(すずかけ台)
リーダーシップ道場(すずかけ台)
博士課程教養科目(大岡山)
イタリア、トレント大学、認知科学部大学院における講義
ゼミ
ゼミで購読している英語論文の例はここにリンクが張られています。
メッセージ
幅広く、様々な学問にチャレンジしてください。特に、線形代数、確率・統計、実験計画法に関する基礎学力を学部のうちに身につけることが重要です。
赤間研では、学士課程、博士(前期・後期)課程学生の就職活動に柔軟に対応しています。また、赤間研は、ライフエンジニアリングコース、生命理工学コース等で、脳関係の研究を行っている他研究室との、実質的な交流を重視します。修了の目的以外のMRI研究でも、RAとして実験を補佐し、経験を積んでもらうことが期待されています。 なお、ご希望があれば、任意の形でMRI安全講習会を開催します。第1回は2018/4/27、第2回は2018/5/22に工学院機械系の研究室と合同で開催しました。
付記
本年9月30日をもって、fMRI管理運営委員会、fMRI実施委員会を退任しました。社会理工の時代から数えて7年、在任中は本学の皆様の格別のご支援を頂戴し、事故もなく無事に設備管理と実験支援を行うことができました。また退任にあたりまして、葭田研、小池研より写真のような花束を贈呈いただきました。あらためて深く御礼申し上げる次第です。