私は、忌み嫌われがちな対象である「蛇」に注目した。「脱皮殻」という本来、目を向けられにくいものの有効活用をもとに、蛇と人間そして畑周辺の生態系における共生の観察・実験を行い、その結果からどのような活用方法があるのかを考察してきた。
脱皮殻を意味する「shed shell」
作物を害獣から守る「shield」
この二つを掛け合わせ「SHEDSHIELD」と名付けた。
蛇を恐れる「怖さ」を「肥料」と「忌避剤」の二つを自然由来の要素で化学物質を用いずに、一気に行うのが今研究である。
前回発表でのフィードバックや、テーマに沿った人間が動くことのない循環の仕組みの考案を踏まえ、蛇の脱皮殻集めと散布は上のスライドの形に収まった。前回までのを踏まえて考案したこの方法は、水口から水を撒く時のみ人間を必要とし、それ以外は自然の循環で共同する形になった。大規模な形になったため、実験そのものではなく、アイデアを形にするプロセスを重視した発表となる。
成果物3まででおこなってきたことをわかりやすく説明するために、スライドの11から13ページを追加で用意し、それを見せながら説明した。前回同様統一感を重視し、成果物3でも私のテーマは、「蛇」と「循環」が関わっているため、発表会のスライドやポスターではウロボロスを用い、テーマの暗示をおこなった。その結果、最終発表でも、デザインに関する周りからの評価は良かった。
この課題では、蛇の脱皮殻を中心とした自然物と環境の関係性に着目し、農地における新たな循環モデルの可能性を探ることを目的とした。脱皮殻がもつ生物的特性や、雨水・水路を通じた自然な移動に注目し、人為的な操作を最小限に抑えながら機能する仕組みの構築を試みた。
調査段階では、蛇の脱皮殻がもつ忌避性や分解過程に関わる微生物の働きについて調べ、それらが農地環境に与える影響を考察した。その上で、水の流れによって自然に集積・分解される仕組みを想定し、耕作前の段階で活用可能な循環モデルとして整理した。最終的には、これらのプロセスを視覚的に理解できるよう構造化し、人間が過度に介入しない形で機能する農業システムの可能性を提示した。本研究を通して、自然との関係を再構築する視点から、持続的な農業の在り方を考える一助になったと感じている。