人以外のものに目を向ける、というテーマを深め、その上で協働したターゲットと人間、どちらにもメリットが及ぶような制作物を考えるという授業の一環で制作したものである。
私は、忌み嫌われがちな対象である「蛇」に注目した。「忌避」という軸をもとに、共生の観察・実験を行い、その結果からどのような活用方法があるのかを考察してきた。
元々、生態系の中で「忌避」というテーマに着目したプロダクトが少ないと感じたため、「忌避」に関連が強い「蛇」の生態系とアクタントをまとめ、目に見える部分だけでなく、目に見えない部分にも注目することで蛇とその周り生態系や環境について知ることができた。
様々な調査や考察をもとに「脱皮」が生態系で密接に結びついていることがわかった。その理解をもとに、この共生で害獣忌避ができるのではないかというアイディアを創出し、ここから成果物に向けた観察を始めた。
方針が固まり、すぐに「蛇」を採取しに出かけ、脱皮を行うまで飼育を行った。飼育する中で愛情が芽生えたため、もう一つの案であったハブ以外の酒漬けをやめ、脱皮殻を忌避剤として用いる研究に決めた。実際に飼育を行うことで、蛇の生態に関する理解や、成果物に向けたビジョンを確立することができた。
これまでやってきたことをわかりやすく説明するために、スライドをいくつか用意し、それを見せながら説明した。私のテーマは、「蛇」と「循環」が関わっているため、発表会のスライドやポスターではウロボロスを用い、テーマの暗示をおこなった。その結果、デザインに関する周りからの評価も悪くなかった。
これまでの成果物では、観察・実験がメインだったため、制作物やプロダクトに落とし込む部分が未熟である。中間発表会で得た、課題である効果の検証をもとに、どのようなプロダクトに落とし込むことができるのか、蛇と人を共生させたことの意義を問いながら次の成果物に向け蛇の脱皮殻と他との協働も試していく。