投稿日: Jan 26, 2012 4:16:24 AM
昨年6〜8月まで、仙台ボランティア支援センターのスタッフ第1号として活躍された熊本YMCAの寺岡良男副総主事が、1月24〜25の両日来仙されました。熊本へ帰任後、招かれて被災地の様子を話した熊本市立一新小学校の児童たちから、東松島市立野蒜小学校の児童たちへと託されたメッセージを届け、熊本Y若手スタッフにも被災地の現状を知ってもらいたいと、猪股大志氏を帯同されました。
24日は支援センターの大村、日下部が同行し、山元町の沿岸部で津波により80数名の犠牲が出てしまった社会福祉法人・静和会の老人ホーム跡〜名取市閖上地区〜仙台市荒浜地区を視察。10ヶ月を経てなお、傷跡生々しい津波災害の規模の大きさをあらためて実感しました。
25日は日下部の案内で東松島市の野蒜小学校へ。同校は昨年末に完成した仮設校舎にこの正月から移転していました。校長の木島美智子先生から児童や学校の近況をうかがった後2年生の学級に案内して頂き、寺岡主事が一新小2年生からのメッセージをクラス代表の学級委員に手渡しました。児童からは熊本についての質問が続出、寺岡主事も嬉しそうに受け答えされ「ぜひ熊本を訪ねて下さいと」誘うと、クラスから大きな歓声が上がりました。
仮設校舎を後にして、まず海岸近くの旧校舎へ。指定避難場所で児童ばかりか近所の住民も避難している所へ津波が襲いかかって100名以上の犠牲が出てしまった体育館の壁には、まだ約2メートルの高さに水跡が残ったまま。東松島の海岸部から足を伸ばして、南三陸町も視察しました。全体的な印象として、ガレキや流された漁船や車は撤去され、朝方に降った雪が積もったままの被災地は、一見きれいに片付いたように見えますが、工事車両ばかりが目につき、家や商店、工場など生活の風景がほとんど見られない町からは、復興への道程の遠さを感じますが、沖の水面に少しずつ増え続ける養殖筏のブイの列が、復興への強い意志と着実な歩みの印。とても力強く見えました。