学校・支援機関の方へ

子どもには保護者はじめ、いろいろな人が関わり成長していきます。いろいろな人が関わる中で、保護者、学校の先生、相談員の先生など立場によって、「よくできている」「うまくいってない」など評価が変わることがあります。高機能ASD児においても例外ではなく、関わる人や立場により本人のスキルや行動が違ったり、立場による価値観で違う判断になったりすることがあります。例えば、お家では落ち着いているのに、学校ではうまくいかないお子さんがいたり、保護者のみなさんにとっては気になることが、学校の先生にはよくできているように見えることがあります。相談員のみなさんは、お子さん本人との関わりだけでなく、いろいろな方の情報もご存じでしょうから、総合的に判断されると思いますが、生活場面でないことも多く、お子さんが困っている場面に接することはかえって少ないのかもしれません。このように、高機能ASDのお子さんの実態は捉えにくい面があると考えています。

立場による捉え方の違いによっては、お子さんの良さや課題が正確に見立てられなかったり、連携の妨げになったりすることがあり、高機能ASDのお子さんには不利なこととなることも考えられます。もし、捉え方の一致するところや、立場による捉え方の違いが分かっていれば、なるべく正確に子どもの様子を理解することができたり、立場によって違いがある前提で話し合ったりすることができるので、子どもの見立てや連携がしやすくなると考えております。

以上のことから、本調査は、保護者、学校の先生、相談員の先生に同じ児童の様子を報告してもらい、立場によってどのような傾向があるのかを明らかにするためのアンケートを実施するものです。

アンケートは1人5~10分程度必要となると考えています。別にどなたかにASIST B尺度という調査を実施し、こちらも5~10分程度必要となると考えています。金銭的なご負担はございません。

本調査にご協力いただくことによるメリットは、ASIST B尺度という、お子さんの支援の必要のある領域(学習/意欲/身体性・運動/集中力/こだわり/感覚の過敏さ/話し言葉/ひとりの世界・興味関心の偏り/多動性・衝動性/心気的な訴え・不調)がわかる調査票にお答えいただきますので、ご希望があれば、結果を保護者の方にメールにてお返しできます。この結果は、学校の個別指導計画や放課後等デイサービスの個別支援計画に生かせると考えられます。これ以外には、個人的なメリットはありませんが、現在、高機能ASD児の評価が人によってちがうことが理由で、よい支援を受けられなかったり、関係者同士の連携がうまくいかなかったりしていることが改善される可能性があります。

本調査をご理解、ご協力いただける場合は、協力応募フォームよりご応募いただきたく存じます。ご応募いただきましたら、調査番号の記載されたプリントをお送りいたしますので、貴校や貴事業所に在籍されている高機能ASDのお子さんの保護者にご配布いただきたく存じます。保護者の方のお手に取っていただけるよう、事業所等に置いていただくだけでも構いません。保護者の方よりご協力の意思が確認されましたら、調査票をお送りいたします。保護者の方のご希望により、お子さんの所属機関宛にお送りさせていただくことがありますので、その場合はお手数ですが、保護者の方にお渡しください。保護者の方よりアンケートやASIST B尺度のご依頼があれば、ご回答いただけますと幸いです。

詳しくは詳しくは、調査の流れをご覧ください。

大変煩雑な手続きになってしまい恐縮ですが、高機能ASDのお子さんであることを確認するためのものとなります。ご理解いただけたらと存じます。

ご協力いただけるということであれば、下の応募フォームよりお申し込みいただくか、メールにて「標題 プリント配布協力 1 研究協力に応募される機関の属性 2 機関の名称 3 送付先の郵便番号と住所 4 ご連絡先(電話番号) 5 担当者の方のお名前(あれば) 6 配布プリントの必要部数(少し多めにお送りします)」 をご記入の上、s24dh002@seinan-gakuin.jp(今泉)までご連絡ください。

学校・支援機関のご負担は以下の通りです。

・研究協力応募プリントお申込み

・研究協力応募プリント到着後配布

・保護者より依頼があれば、学校の先生、相談員の先生がアンケート(場合によってはASIST B尺度も)記入投函

※保護者のご希望により、調査票を代理で受け取っていただくことがあります

以上