1908年8月、イギリスのドーセット州にあるブラウンシー島で、小さなキャンプが行われました。参加したのは20人の少年たち。指導したのは、ボーイスカウトの創始者ロバート・ベーデン・パウエル卿です。
ベーデン・パウエルは、将来のイギリスを担う青少年が健全で明るく逞しく成長していくためはどうしたらよいかを考え、スカウト運動の構想を固めようとしていました。その構想を実験するためのキャンプを行ったのです。
結果は大成功でした。少年たちは仲間を作り協力しながら、野外でのいろいろな活動やゲームを行い、キャンプ生活を存分に楽しみました。
この実験キャンプの成果を受けて、1908年、ベーデン・パウエルは『スカウティング・フォア・ボーイズ』という、キャンプの技術、野外活動やゲーム、健康で強い体を作る方法などが満載された本を口ンドンで出版しました。この本はベストセラーとなり、読者の少年たちが各地でスカウト活動をはじめ、またたく間にイギリス全土に広がりました。
ベーデンーパウエルは「この運動を始めたのは私ではない。少年たちだ。私は本を書いたにすぎない」と語っています。
小さなキャンプと一冊の本。これがスカウト運動のはじまりです。
スカウティングとは、少年達の活動のことで、スカウト活動の意味です。
日本国内ばかりでなく、世界中の少年や指導者たちが、スカウティングを行っているのはなぜでしょう。それは、創始者ベーデンパウエル卿が考案したスカウティングそのものが、少年にとってすばらしい楽しいゲームであるからです。
卿の理想は、世界中の少年達の想像力に強く訴え、その心をぐっとつかまえてしまったのです。スカウティングは、いつも愉快な笑い声が満ち、スカウトたちを忙しく活動させ、快活にします。そして、実際に行うことによって学ぶおもしろい活動なのです。
スカウト運動の目的は、個人として、責任ある市民として、地方、国、国際社会の一員として、青少年が身体的、知的、社会的、精神的な可能性を十分に達成できるよう、その成長に貢献することである。
スカウトのちかい
私は、名誉にかけて、次の3条の実行をちかいます。
一.神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります。
一.いつも、他の人々をたすけます。
一.からだを強くし、心をすこやかに、徳を養います。
おきて
1.スカウトは誠実である
スカウトは、信頼される人になります。
真心をこめて、自分のつとめを果たし、名誉を保つ努力をします。
2.スカウトは友情にあつい
スカウトは、きょうだいとして仲よく助け合います。
すべての人を友とし、相手の立場や考え方を尊重し、
思いやりのある人になります。
3.スカウトは礼儀正しい
スカウトは、規律正して生活をし、目上の人を敬います。
言葉づかいや服装に気をつけ、行いを正しくします。
4.スカウトは親切である
スカウトは、全ての人の力になります。
幼いもの、年寄り、体の不自由な人をいたわり、動植物にもやさしくします。
5.スカウトは快活である
スカウトは、明るく、朗らかに、いつも笑顔でいます。
不平不満を言わず、元気よく、進んでものごとを行います。
6.スカウトは質素である
スカウトは、物や時間を大切にします。
むだをはぶき、ぜいたくをせず、役立つものは活用します。
7.スカウトは勇敢である
スカウトは、勇気をもって、正しく行動します。
どんな困難なことがあってもくじけずに、新しい路をきり開きます。
8.スカウトは感謝の心をもつ
スカウトは、信仰をあつくし、自然と社会の恵みに感謝します。
お礼の心で、自然をいつくしみ、社会に奉仕します。
体験会を随時行っております。
年間計画はあくまで予定です。詳しくは各隊までお問い合わせください。
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