高齢化社会の日本では、歩行能力の低下した人の増加が予想される。歩行能力の維持・向上はリハビリテーション分野において重要であり、高齢者の転倒リスクの早期発見は大きな課題である。TUG(Timed Up and Go test)は、転倒リスクの評価法の一つとして多くの場面で用いられている。本研究ではTUGを動作ごとに分けて詳細に測定・分析し、転倒リスク評価や歩行自立判断の指標とすることができると考えられている。しかし TUGのための大掛かりな装置や測定器を設置する手間がかかると、手軽に行えるというTUGの利点が減ってしまう。そこで、歩行訓練装置として開発されたIoRT(Internet of Robotic Things)歩行器を用いることで、TUGの歩容を簡便に自動計測することが可能となる。TUGの歩行計測を,特別な操作や機器を用いることなく自動的に行うことができる.本論文では 本論文では,IoRT歩行器を用いたTUG検査における歩行区間の自動分類法を提案する.本手法は 提案手法は、歩行器から得られる運動情報を用いて歩行状態を検出することができ、TUG試験における歩行区間を自動的に TUGテストにおける歩行区間を「座る→立つ、歩行1、方向転換、歩行2、方向転換、立つ→座る」に自動分類することができる。提案手法の有効性は 提案手法の有効性は、様々な擬似障害歩行を対象としたTUGテストにより確認した。