社会福祉学は、人々の生活に直結したさまざまな事象や課題を検討し、その課題に直面している人々や地域を支援し、解決に取り組むための学問です。人の一生のライフステージでは、さまざまな生活課題に直面します。その生活課題を解決するためには「人」を多角的な側面から理解することや、「人」を取り巻く「環境」(地域や制度など)の理解が不可欠です。社会福祉学は、そのような「人」を多面的に理解する諸科学や法制度などさまざまな学問から構成されています。これらの学問を基盤にして、本専攻は社会福祉を実践する実践者を育成します。国家資格である社会福祉士の受験資格取得者や、社会福祉の視点と力量をもつ幅広い実践者を目指すことで、人々や社会に貢献する人材を育成します。
社会福祉学の基本や根幹となる科目、周縁の関連科目がおかれています。社会福祉学は子どもから高齢者までさまざまな分野の生活課題の事象を取り扱いますが、どの分野を学ぶうえでも基本的な知識を学び理解を深める「社会福祉入門」と「社会福祉の基礎」は1年生から履修できますので、1年生のうちに履修しておくことが望ましいです。
社会福祉を実践するのに必要な各分野の理論や応用の専門科目がおかれています。「地域福祉論」「公的扶助論」などは、社会福祉のどの分野で実践するにも欠かすことのできない科目です。主に2年生から専門科目が履修できますので、幅広くさまざまな知識をバランスよく身につけることができます。
現代の社会福祉をめぐる諸課題を学ぶ多様な科目がおかれています。超高齢社会を理解するうえで欠かせない「高齢者福祉」をはじめ、「介護概論」や「生活支援技術」など介護全般の知識や技術を修得する科目があります。また、「子ども法」や「障害者福祉論」、「医療ソーシャルワーク論」など多様な視点から社会福祉のあり方を考える科目があります。
人々が暮らしていくのに欠かせないコミュニティ(地域)について学ぶ科目がおかれています。「食と健康のコミュニティデザイン」「地域エンパワーメント方法論」をはじめとして、人々と活力あるコミュニティの創造的なあり方を多様な学問領域から修得する科目が学べます。
社会福祉の国家資格である社会福祉士の受験資格の取得が可能であり、「ソーシャルワーク演習」や「ソーシャルワーク実習」など演習や実習の科目が充実しています。また、「福祉マネジメント演習」では、「対人援助サービス」「ユニバーサルデザイン」「経営・福祉ビジネス」などの分野で、資格取得にとらわれない少人数教育を実施しています。さらに、「福祉事業経営論」「福祉施設経営論」など「経営」の観点から福祉の学びができることも大きな特徴です。
なお、社会福祉士の資格に加えて精神保健福祉士の資格も併せて取得を目指す場合には、先修科目や成績などの別の基準を満たす必要があります。1年次から精神保健福祉学専攻の教員にも相談し、履修計画を綿密に立ててください。
「社会福祉学」マイナーを履修する場合は、「社会福祉学」メジャー科目のうち、社会福祉学各分野に共通する基礎的な科目を学修し、社会福祉の幅広い理論と方法について理解します。
修了要件
【社会福祉学】メジャー
社会福祉学メジャー科目から、「社会福祉の基礎」「社会福祉入門」の必修科目を含めて合計36単位以上修得することが必要です。
なお、卒業にはマイナーⅠまたはマイナーⅡから社会福祉マイナー以外のマイナーを1つ以上選択し修了することが必要になります。マイナーの修了には合計20単位以上の修得が必要です。
※マイナーの修了にあたって、必修科目が置かれている場合がありますので、各プログラムの案内を確認してください。
【社会福祉学】マイナー
社会福祉学マイナー科目から、「社会福祉の基礎」の必修科目を含めて合計20単位以上修得することが必要です。
他学群学生の履修欄が○の場合、他学群の学生も履修できます。△は担当教員の許可を得て履修できます。×は他学群の学生は履修できません。 その他科目によって個別の注意事項がある場合があります。各科目一覧を確認してください。