本教育プログラムは数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの策定したモデルカリキュラムの分類である「導入」「基礎」「心得」「選択」を網羅し、以下の3つの授業で構成される。
イントロダクション AIの歴史/ Society5.0/データ駆動型思考/機械学習の種類/シンギュラリティ
社会で活用されているデータ 自動運転/AI倫理/生成AI/ChatGPTの使い方
データとは何か 実験データ/行動データ/オープンデータ/ビッグデータ/データの種類
AIと医療1 救急医療と人工知能
機械学習とは何か 教師あり学習の手順/深層学習入門
AIと医療2 放射線画像解析と人工知能
データAIの利活用の現場 アマゾンやネットフリックスなどの企業例、研究例
AIと医療3 病理画像解析と人工知能
Python入門I Pythonとは何か/繰り返し(for)/条件分岐(if)/数値積分/ニュートン法
Python入門II 配列とは何か/配列の計算/可視化/画像処理/音声処理
Python入門III Pandasを使った統計処理/グラフ化/フーリエ変換
Pythonによるシミュレーション ニュートン方程式などの微分方程式を解く
Pythonによる機械学習と分類 パーセプトロン/ロジスティック回帰/決定木
Pythonによる文字処理 形態素解析/Wordcloud/暗号化の仕組み/バイオインフォマティクス
深層学習の実際 畳み込みニューラルネットワーク/企業の取り組み
パスワードの安全性
パスワードの重要性とその管理方法について学ぶ。
情報検索と情報源の信頼性
効果的な情報検索方法と信頼できる情報源の見極め方を学ぶ。
情報漏えいとその対策について学ぶ。
ワープロソフトの基本操作を習得する。
表計算ソフトの基本操作
表計算ソフトの基本操作方法を習得する。
公開データ(厚生労働省)の活用方法を学ぶ。
尺度
質問紙調査の基本と質問紙の作成方法を学ぶ。
アンケートのフォーム化
質問紙調査のデータ化方法を学ぶ。
公開データの活用
公開データの活用方法とヒストグラムの作成方法を学ぶ。
データクレンジング
データクレンジングの方法と統計分析に向けたデータ型の基本を学ぶ。
適合度の検定について学ぶ。
箱ひげ図
箱ひげ図の作成方法を学ぶ。
公開データ(気象庁)の利用と複合型グラフ
気象庁の公開データを利用した複合型グラフの作成方法を学ぶ。
データベースの基礎
データベースの基本操作を学ぶ。
プレゼンテーションソフトの基本操作
プレゼンテーションソフトの基本操作を習得する。
プレゼンテーション資料の作成
プレゼンテーション資料作成の注意点を学び、実際に作成する。
プレゼンテーションの実践
作成したプレゼンテーション資料を基に実践練習を行う。
線形代数とPython
ベクトル、行列、行列の演算について学ぶ。
連立一次方程式と行列の簡約化について学ぶ。
逆行列、行列式、固有値と固有ベクトルについて学ぶ。
行列の対角化、特異値分解について学ぶ。
実対称行列と二次形式について学ぶ。
微分積分学の基礎とその自然科学への応用
確率の概念と確率的な見方
連続的確率分布の理解と計算方法(正規分布・カイ2乗分布・t分布・F分布)
標本と統計的な考え方
母平均・母分散・母比率の区間推定の手法
行動目標
データ思考がなぜ重要なのかを説明できる。
Society5.0 という言葉について説明ができる。
AI の歴史(第1 次、第2 次、第3 次)について説明ができる。
カーツワイルのシンギュラリティについて説明ができる。
データにはどのような種類があるか、1 次、2 次データとは何か説明できる。
Python の簡単なプログラミングができる。
データを用いたシミュレーションについて説明ができる。
画像処理や音声処理の仕組みについて説明ができる。
ビッグデータについて説明ができる。
データサイエンスのサイクルについて説明ができる。
データAI の利活用領域について具体例を挙げて説明ができる。
データAI の最新動向について説明ができる。
人工知能と医療・医学との関係について説明ができる。
人工知能に関する総合的な議論、発表ができる。
コンピュータのハードウェア・ソフトウエアの役割と位置付けを理解し、適切な操作ができる。
ワープロ、表計算、プレゼンテーションなどの主要アプリケーションの基本操作ができる。
表計算ソフトとデータベースソフトの違いを説明できる。
表計算ソフトを用いてデータをまとめ、表、グラフによる可視化ができる。
ヒストグラム、棒グラフ、折れ線グラフ、散布図など基本的なグラフの作成ができる。
表計算ソフトを利用して、簡単なデータスクリーニングができる。
情報検索サービスを利用して適切な情報検索ができる。
電子メールを利用して適切なコミュニケーションができる。
インターネットシステムの概要、問題点、危険性、使用上のマナーを説明できる。
大学内学術ネットワーク・インターネットの双方について、情報倫理を含む基本的な事項を理解し、安全にかつ適切に利用することができる。
情報セキュリティとユーザ認証について基本事項を理解し、適切に利用できる。
コンピュータウイルス感染とそれに付随して起こりうるトラブルを理解し、説明できる。
確率の様々な定義(算術的・統計的・幾何的・公理的)を説明できる。
条件付確率とベイズの定理を説明できる。
離散的及び連続的確率変数と確率密度関数、期待値・分散に関して説明できる。
様々な確率分布(二項分布・ポアソン分布・正規分布・指数分布、等)を説明できる。
大数の法則・中心極限定理を説明できる。
母平均・母比率・母分散、等の区間推定に関する種々の手法を説明できる。
様々なデータの表現方法(視覚的表現としてのヒストグラム・箱髭図と、数値的表現としての平均値と分散)を適切に使い分けることができる。
2 変量間の散布図と相関係数、回帰直線の違いを説明できる。
相関関係と因果関係の違い、疑似相関、潜在変数といった概念を説明できる。
評価方法
基本的に、行動目標に掲げた項目に関するレポートやミニテストを課し、その内容を評価に合算する。数学に関しては中間・期末テストも行い、それらの結果を合算して主たる評価の対象とする。
評価基準
優 :80点以上。到達目標に十分達している。
良 :70点以上80点未満。到達目標に概ね達している。もう一歩深く踏み込んだ学習が必要である。
可:60点以上70点未満。到達目標にもう一歩のところであるが、個人による更なる努力を期待して、不合格とはしない。
不可:60点未満。到達目標に達していない。もう一度、初めから当該科目を学習し直す必要がある。
修了証
上記プログラムをすべて修了した学生に修了証を交付する。