「Kleptobiology(盗機能生物学)」では、他の生物種がつくり出した低分子やタンパク質、オルガネラを取り込み、自らの生存や適応に役立てる現象を扱います。このような現象はしばしば共生や寄生と関連づけられますが、盗葉緑体や盗タンパク質などでは、従来の枠組みだけでは説明できない独自の性質を持つものがみられ、近年ますます注目を集めています。
さらに、「他の生物が、その遺伝情報に基づいて産み出したものを、別種が利用する」という視点から見ると、社会性昆虫の巣への寄生や共生、生態的な“住み込み”、さらには毒を利用する現象など、幅広い生物現象とのつながりが見えてきます。このように他生物の産物を「リユース」する仕組みは、摂食などでみられる、他生物の構成要素を分解して再利用する「リサイクル」とは対照的であり、生物の進化の柔軟さや適応戦略を理解するうえで重要な手がかりを与えてくれます。
今回のワークショップでは、こうしたユニークな相互作用の仕組みについて、多様な分野の研究者にご参加いただきます。異なる視点を持ち寄り、現象の多様性と共通性を探りながら、今後の研究の方向性を共に考えていきたいと思います。
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参加登録締め切り: 2025年10月6日(月)
参加費無料。
研究会終了後に交流会を開催します。
交流会に参加される方には、交流会費として
「4,000円」を当日会場にて徴収いたします。