初秋の候、会員の皆様には益々ご清祥のことと心からお慶び申し上げます。本来であれば昨年開催予定でありました第61回長崎県歯科医学大会は、新型コロナウイルス感染防止のため残念ながら実施を見合わせることとなりました。その後も、感染状況を注視し、開催の是非について検討を続けておりましたが、ワクチン接種が進み、感染状況が落ち着いてきたこともあり、本年度、長崎市歯科医師会担当のもと、学会初の試みとして、会場とオンラインのハイブリッド形式で開催することとなりました。ご祝辞賜りました中村法道長崎県知事様、田上富久長崎市長様におかれましては、公務ご多忙の中ご配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。さて、皆様ご承知のことと思いますが、平成22年6月に施行された「長崎県歯・口腔の健康づくり推進条例」が、昨年12月、より具体的な内容を追加して改定されました。その第10条(基本的施策の推進)に、「スポーツ、労働等によって生じる歯・口腔に関する外傷及び障害等の防止並びにこれらの軽減を図るための対策の推進に関すること」という項が盛り込まれました。また平成23年8月に「スポーツ基本法」が施行され、「スポーツ基本計画」の中に「マウスガードの着用の効果等の普及啓発を図ること」と明記されるなど、スポーツにおける歯科の重要性が高まっています。このような背景のもと、今年の歯科医学大会は「スポーツと歯科」をテーマに設定し、石上惠一先生には、マウスガードの外傷予防効果やスポーツパフォーマンスへの影響について、また内村周子様にはスポーツを通した子供たちとの関わりの中で、結果を出す子供を育てるにはどうしたらいいかということについてご自身が体感されたことをお話いただきます。末尾になりますが、本大会の企画、運営についてご担当いただきました長崎市歯科医師会 貝通丸 剛 会長、実行委員の皆様に心より感謝いたします。また、来年度は会員の皆様がご参集した従来の形式での開催ができますよう、切にご祈念申し上げ、ご挨拶といたします。