金融教育の現状

世界との比較

 日本の金融教育は遅れているとよく言われていますが、世界と比べてどうなのでしょうか。
2022年に30000人を対象に行われた調査では、金融リテラシー調査では、イギリス、ドイツ、フランスの3か国と比較して1番低い正答率である59%でした。しかし、イギリスは日本と1ポイントの差であったことから、日本の金融教育は遅れてはいるものの、まだ手遅れではないことがわかります。

出典:金融広報中央委員会『「金融リテラシー調査2022年」の結果』

家庭での金融教育

 小学生の子どもを持つ親へのアンケートで、家庭内での金融教育を行っているかを調査した結果が発表されています。
現在行っていると答えた家庭は13.2%でした。
最も多かった答えは「行ったことがない」で8割以上の家庭が今まで一度も家庭で金融教育を行っていなかったことがわかりました。

出典:auじぶん銀行株式会社 2022年「子どもの夏休みと金融教育に関する調査」

なぜ進まない?

 金融教育が家庭や学校で進んでいないのか、原因を見てみましょう。主な原因として考えられるのが、教える側の知識、経験不足です。家庭での金融教育を行ったことがないと答えた保護者にその理由について聞くと、「自分自身も理解できていないから」「教え方が分からないから」が合わせて102%になりました。(複数回答あり)
出典auじぶん銀行株式会社 2022年「子どもの夏休みと金融教育に関する調査」

これからどうする?

 これから日本での金融教育はますます重要度を増していくでしょう。では、子どもたちにどのようにお金について教えていけばいいのでしょうか。
私たちは「一緒に話す」「一緒に悩む」ことをおすすめしています。金融教育は学ぶことと考えることの両輪で成り立っています。専門の学校で学び、家に帰って家族と一緒に考える。
その際、保護者の方は子どもから教えてもらう。
こうしたインプットとアウトプットの循環がより良い金融教育を形作ると私たちは考えています。