里地里山とは自然と都市の中間に位置するもので特に里山は広葉樹二次林などからなります。里山の二次林は人の利用・管理によって維持されてきましたが、現状の里山は資源の利用減・過疎化・高齢化の背景から自然環境・景観・生態系機能が変化してきております。
土壌は森林の遷移などとも関連する基本的な生態系の要素です。これまで里山では、生物調査が広域で頻繁に行われてきましたが土壌は広域で調べられることはあまりありませんでした。この研究プロジェクトでは、広域の土壌調査を行って里山を支える基盤である土壌の一般的理解に貢献できればと考えています。
【赤のポイント】すでに応募くださった里山サイトです。
【深緑のポイント】ここで募集はしておりませんが、京大フィールド研では「奥山林」も調査をしています。
*募集は締め切りました。ありがとうございました!
里山の管理影響の理解もまた重要です。一般的に広葉樹二次林(薪炭林など)では10~30年に一度は伐採されてきました。この研究プロジェクトではもう一つの目的として広葉樹二次林の伐採管理影響も評価します。具体的には、管理の有無以外同じである広葉樹二次林において土壌を調査して比較するものです。
管理あり
管理なし
土壌環境、養分、微生物です。土壌環境は有機物量、pHなどの基本的な項目を測定します。養分は一般的に植物が利用しやすいとされる形態の窒素やリンの濃度を測定します。微生物については、環境DNAの分析 (菌類の遺伝子解析など)をする予定です。
このような調査を通じて今後の里山を考える1つの材料として貢献できればと考えています。
プロジェクトメンバー:舘野 隆之輔(研究代表) 徳地 直子(研究副代表) 横部 智浩(主任) 松岡 俊将 杉山 賢子 田中 拓弥 張 曼青(京大フィールド研)赤石 大輔 (大阪産業大)