100分の授業時間を活用して、知識やスキルの伝達に加えて、「学生の学び」に焦点を当てた授業を計画・実施していただくことで、学生の主体的な学びが促進されます。主体的な学びを促進することで、先生方の授業に対する思いや、大事にされているポイントが伝わりやすくなり、先生方にとっても充実した授業になります。
「学生の学び」に焦点を向けた基本的な考え方として以下の4つの項目についての活動を、学生が明示的、継続的に行うよう意識して、授業や事前事後学修を再構築していただければと思います。
1)授業を学ぶ意味や価値、目的を学生自身が認識できる活動をデザインする
a.授業を受けることで、何がわかるようになるのか、何ができるようになるのかを学生が認識する
b.実社会と授業内容の関係性や、授業内容が学問領域においてどのような価値があるのかを把握できるようにする
c.教員が考える授業内容の重要さ、おもしろさを学生が認識できるようにする
2)学生自身が授業内容を整理する活動をデザインする
a.授業について自身の言葉に言い換えてノートを取ったり、内容をまとめる
b.学修状況を把握する活動(課題やテスト)において、学生が自身の状況(何が分かって、何が分かっていないのか)を把握できるようにする
c.学生が新しく学んだ内容をそれまでの授業内容と関係づける
3)学生が授業内容と自身の経験や知識と関係付ける活動をデザインする
a.学生が授業内容と関係する情報を自身で調べる
b. 授業内容と学生がこれまで学んできた知識や経験、日常生活を学生自身が関係づける
c.学生が授業内容を用いて、自身の経験や知識を意味付けたり、捉え直す
4)学生が自身の知識を再構成する活動をデザインする
a.学生がこれまでの授業を定期的に振り返ったり、各回の授業内容を関係づけたり、その関係を見直す
b. 授業目標の観点から学んでいる内容を捉え直す
上記の4点を踏まえ、授業内容や進め方を調整していただければと思います。
具体的な学修デザインや方法については以下を参考にしてください。
[→事前、事後学修を踏まえた包括的な学習のデザインについて]
※kyoritsuIDでログインの上、クリックしてください。[→【他大学事例】100(105)分授業の実例紹介について]
なお、オンデマンド授業においては、自学自習のeラーニングに近い学修形態となりますので、特に事前、事後学修を踏まえた包括的な学習を意識して授業をデザインしていただくようお願いいたします。