[R6.12.17掲載]
令和6年度の見学旅行(2年生)において、Googleクラスルームやチャットを活用し、生徒と教員の間でさまざまな情報のやり取りを行いました。従来、紙の冊子で配布していた「見学旅行のしおり」もPDF配付に変更。引率教員用のマニュアルもPDFに切り替え、完全ペーパーレスでの引率となりました。見学旅行のしおりを旅行先で紛失し、個人情報が漏洩するという事故も聞いたことがありますが、完全ペーパーレスにするとそのような心配も無用。生徒、教員とも負担軽減効果は絶大です。
ぜひ、みなさんの学校でも取り入れてみてください!おすすめします。
スプレッドシートで作成した事前健康観察シートをクラスルームで配付し、回収しました。
事後の健康観察も同様に行いました。
見学旅行のしおりはPDFデータでチャット経由で配付しました。生徒はiPadを持参しており、iPad本体ストレージにしおりをダウンロードさせました。
また、チャットでは飛行機の座席(当日決定)の連絡なども行いました。図は担任が手書きした座席図を写真に撮り、チャットで配付したものです。(生徒名の部分は塗りつぶしています)
このように、見学旅行に関する連絡事項等はすべてチャットで生徒に伝えました。とても便利で、この方法に慣れるともう元には戻れません。
従来、しおりの記入欄に直筆で生徒に書かせて回収し、担任が確認後押印して返却する、という手順を踏んでいた日記も、クラウド化すると極めて簡単です。
日記の入力画面はGoogleスライドを用いて作っており、生徒は記入欄に文字を打ち込むだけです。
クラスルームの画面では、どの生徒がどのタイミングで日記を提出したのかを簡単に確認できます。担任が内容を確認後、きちんとできている生徒には返却し、不十分な生徒にはチャットでやり直しを指示しました。期限を守って提出した生徒、遅れて提出した生徒、未提出の生徒が一目瞭然で、担任の業務がかなり軽減されました。就寝時刻近くになってようやく提出する生徒もいますが、担任はホテル内の巡回をしながら手持ちのスマートフォンで提出状況を確認でき、やり直しの指示も巡回中にスマホから可能です。従来は巡回後に担任が自分の部屋で一人ずつしおりを開いて確認し押印するという作業が待っていて、担任の就寝時刻が午前0時を過ぎることが多かったのですが、この方法だとそういう負担が全く生じません。見学旅行における働き方改革、みたいなことが実現します。
最近は、写真業者が同行しないパターンの見学旅行がほとんどで、卒業アルバム等に使用するための写真をどのように撮るかが見学旅行の一つの問題となっています。
この問題も、チャットがあれば簡単に解決します。生徒が撮った写真をどんどんチャットにアップさせれば良いのです。
生徒には「班員全員が写っている写真を必ず行った先々で撮ること」という条件を与えています。最近のスマートフォンのカメラは高性能なので、高画質の写真を生徒が手軽に撮影できてしまいます。
図は担任と生徒のやり取りの場面です。大阪での自主研修を行いましたが、担任が道頓堀付近にいる生徒がいないかチャットに投げ込んだところ、何人かから反応が来たようです。
見ての通り、どこかゆる~い感じのやり取りで、ほっとさせられます(*^o^*)
〇〇らへん、ってザ・北海道弁という感じで微笑ましいです。
チャットでのやり取りだと、このような雰囲気で気楽に会話できるのがいいですね。これがもし、担任から緊急電話が来た、ということになると、生徒からすれば大ごとになってしまいます。
学校に戻ってから、自主研修のまとめをCanva(キャンバ/オンライングラフィックツール)を利用して各班ごとに作成し、クラスルームで回収しました。
←Canvaの画面です。フライヤーのようなおしゃれなデザインで作成しています。
以上のとおり、今回の羅臼高校の見学旅行はGWSをあらゆる場面で活用し、生徒も教員も楽しみながら目的を達成しました。使ったものはクラスルーム、チャット、スライドくらいで、難しい技術はひとつもありません。やはり、DXはアイデアが大切だと改めて感じました。
見学旅行のクラウド化によるメリットは、安全管理の面でもかなり大きいものがあります。しおりの紛失による情報漏洩の防止、生徒の帰着が遅れる場合やケガをしたり何らかの被害に遭った場合の連絡手段等、従来の電話やメール、紙でのやり取りよりもはるかに確実性が高く、引率教員の心理的負担を大きく低減するものだと断言できると思います。みなさまの学校でも、ぜひ見学旅行DXを!!