一に命 

二に生き方

              ~ 校長のつぶやき ~

2022.3.8

「第63回卒業式」

 学校の復興祈念桜が,蕾をつけました。いよいよ,命輝く春の到来です。今日は皆さんの巣立ちにふさわしく,空が晴れ渡っています。109名の卒業生の皆さん,卒業おめでとう。今,一人一人に卒業証書を渡しました。この証書は,義務教育を学び終えた『証』です。自信を持って,これからの一歩を踏み出してください。本日はコロナ対策のため,制限された中での開催となりましたが,東松島市 副市長 小山(おやま)様を始め,ご来賓の皆様にこうして見守っていただきながら,何とか無事に行うことができますことを心から感謝申し上げす。                                     

 さて,新型コロナウイルスが猛威を振るい,大変な時代となりました。今から2年前。卒業生の皆さんが1年生だった2月末,全ての学校が,突然休校となりました。信じられない事態でした。しかし,それにも負けない皆さんでした。元気な挨拶,はじける笑顔,一生懸命頑張る姿に,何度も何度も励まされました。私は皆さんの太陽みたいな明るさが大好きです。真っすぐ思いを受け止めてくれる心が大好きです。皆さん一人一人が希望でした。皆さんの姿に,毎日感動していました。皆さんが残してくれたもの。それは,どんな時も前を向こうとする明るさ。人を思うやさしさ。人の役に立とうという誠実さです。コロナ禍であっても不平を言わず,ぐっとこらえ,できることを必死に考え,最後まで後輩たちをリードしました。いつも二中の顔となり,大事な土台を支え続けてくれました。                         

 皆さんが歩むこの先は,想像もつかないことが起きたり,情報にあふれて迷ったりすることもあるかもしれません。そんな時,この言葉を思い出してください。                        

「後悔しない今を生きよう」。悩んだとき,大切なものを見失わずに歩んでほしいと願っています。明日のことを不安に思うかもしれません。しかし,明日の自分に任せましょう。きっと頑張ってくれると信じましょう。昨日のことを後悔するかもしれません。しかし,頑張った結果なんだと,昨日の自分に感謝しましょう。自分を信じて,頑張れる場がある「今」に感謝して,後悔しない「今」をともに生きていきましょう。

 保護者の皆様,お子様のご卒業,誠におめでとうございます。誕生してからこれまで,どんな思いでお子様を守り,今日まで育ててこられたことでしょう。立派に成長した姿をともに喜び合いたいと思います。改めて,皆様の大切なお子様を本校にあずけていただき,ありがとうございました。3年間,我々の思いを理解し,支えてくださったことに心から感謝しております。                         

 卒業生の皆さん,これからも合い言葉は「一に命」「二に生き方」ですよ。皆さんの限りない未来に心からエールを贈るとともに,会場の皆様のご多幸をお祈りし,式辞といたします。              

    令和4年3月8日                               

    東松島市立矢本第二中学校 校長 松﨑 和佳子