感染制御研究室からのメッセージ

新型コロナウイルスに感染しないために

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岐阜薬科大学感染制御研究室作成の「正しい手洗い」の動画

手洗い低解像度版.wmv

(高解像度版はこちら

主な感染経路とその対策

まず、感染が起こる3つの経路を理解し対策をすることが大事です。

  • 感染経路の第1は、ウイルスが付着した物の表面に手が接触し、その手で口、鼻、目をさわるとウイルスが粘膜を介して感染します。この経路の感染を防ぐ最も有効な方法は手洗いです。そして、マスクです。マスクをすることで、手で口や鼻をさわらなくなります。もちろん、多くの人がさわるところを消毒することも大事です。

  • 第2の感染経路は、飛沫です。咳1回で約10万個のウイルスが約2~3m先まで、くしゃみ1回で約200万個が約3~5m先まで飛ぶと考えられています。マスクをして飛沫を防ぐこと、人との距離をとることが、有効な対策です。距離の2乗に反比例して曝露されるウイルス量は減ります。例えば、30cmと1mでは、曝露量は10分の1になります。1から2mの距離をとることをSocial Distanceと言います。

  • 第3の感染経路は、呼気で発生する飛沫より小さく水分量の多いエアロゾルです。この経路の感染が新型コロナウイルスで起こるという明確な証明はありませんが、防ぐに越したことはありません。最も有効な対策は換気をすることです。

すべての経路に共通している対策は、皆さんの動を変えることです。

行くな、3つの密

不要不急の外出をしないこと、すなわちStay homeです。特に3密と呼ばれる密閉、密集、密接な場所や場面は絶対に避けてください。

「正しい手洗い」法

対策の鍵は、正しい手洗いです。私の研究室で作った動画がありますので、そちらを見て今からでも正し方法で手を洗いましょう。

もし手洗いの後に余裕があれば、顔を洗い、両手にすくった水を鼻から吸い込んで洗いだし、その後にうがいをするといいでしょう。うがいは、まず手前を洗い出し、最後に喉の奥のうがいをするといいでしょう。

正しいマスクの装着

マスクも正しく装着しないと感染を防ぐことができません。金属のノーズワイヤーを鼻の形に合わせ、あごを包むようにフィットさせます(装着を実演)。このように鼻がでている使い方(実演)では効果はありません。また、使用中にマスクをこのようにあごにかける(実演)と、あごの汚染がマスクの内側についてしまいます。

最後に

毎日検温し体調を記録することで、万が一にも感染した場合に早く気がつくことができます。感染を疑う場合には大学に速やかに連絡し、自宅待機してください。そのことによって、2次感染を起こさない、つまり他人を感染させないようにすることができます。日々の行動履歴や接触者をメモしておくとクラスター対策への協力にもなります。

薬学生は医療人の卵です。各自が自覚をもって行動することで感染拡大をくいとめることに貢献しましょう。