校長室から

2023/08/28

2学期のスタート

 長かった夏休みが終わり、学校に元気な子どもたちの声が帰ってきました。夏休み中に大きな事故やけがの連絡もなく、安全で充実した夏休みになったことと思います。夏休み期間中の保護者・地域の皆様方のご支援・ご協力に厚く御礼申し上げます。

さて、本日の始業式では3つの話をしました。

① 生活のリズムを取り戻しましょう。

 夏休みの生活から気持ちを切り替えて、学校生活のリズムを早く取り戻しましょう。まずは、「早ね・早おき・朝ごはん」が大切です。

② 挨拶をしましょう(いつでも・どこでも・誰とでも)。

 挨拶は心の窓を開く合い言葉」です。皆さんの明るい挨拶が、学校さらに地域全体に広まることを願っています。

③ 仲良く助け合い、協力し合いましょう。

 みんなと助け合ったり、協力したりして良い学級、学校をつくりましょう。一人の力は小さいけれど、みんなの力を合わせると大きな力になります。             相手の立場や気持ちを考えて行動することが大切です。 

   2学期は一番長い学期で、子どもたちが一番成長する学期です。今学期は、運動会をはじめ学習発表会、学校創立150周年記念式典等、行事もたくさんあります。様々な体験や各行事に向けた準備、当日の活動を通して、児童一人一人が大きく成長してくれることを期待しています。今学期も子どもたちの健やかな成長のために、全教職員一丸となり取り組んでまいります。今学期も引き続き温かなご支援・ご協力のほどよろしくお願いします。


2022/10/12

マラソン大会に向けて

 今から40年ほど前、「世紀の祭典、東京オリンピック(1964年開催)は、いよいよ5日目を迎えた。」という出だしで始まる『ゼッケン67』の話が、小学校4年生の国語の教科書に掲載されていました。このゼッケン67をつけていた選手はセイロン(現スリランカ)のカルナナンダ選手で男子一万メートルに出場し、この話の主人公でした。

 カルナナンダ選手はトラックの周回遅れとなり、他の選手がゴールした後、一人で3周走り続けゴールをしました。国立競技場に詰めかけていた大観衆の中には、最初、周回遅れとなったカルナナンダ選手を見て嘲笑していた人もいたそうです。しかしながら、カルナナンダ選手が一人になっても黙々と最後まであきらめずにゴールを向かう姿を見て、大観衆の気持ちに変化が見られ、最後ゴールしたときには、優勝し金メダルをとった選手以上の万雷の拍手と歓声が国立競技場に響きわたったという話です。

 そして、この話の最後には、「国には娘がいる。その娘が大きくなったら、お父さんは、オリンピックで負けても最後まで頑張って走りきったことを教えてやるんだ。」と書かれていました。遠い昔に読んだ教科書の内容ですが、この話は小学校で学んだ国語の教科書の中で、私にとっては一番印象に残った話でした。


 来週、本校のマラソン大会を開催します。子どもたちは、朝登校したらグラウンドに出て練習に励んでいます。中には、長休憩や昼休憩も走っている子もいます。昨年、オリンピックで金メダルをとった入江聖奈さんが来校してくださったときに「マラソン大会の練習がとてもきつくて、今でもよく覚えている。」とおっしゃっていたことを、子どもたちが走っている姿を見ると思いだします。

 自分で目標を決め、練習に励むことがとても大切です。カルナナンダ選手のように、走り終わった後に「自分の目標に向かって、最後まであきらめずに走った。」と思えるマラソン大会であってほしいと願っています。


2022/09/22

一生の宝物(大山登山)

  中国地方を代表する霊峰「大山」。日本名峰ランキング第3位で「東の富士山、西の大山」と称されるほど、四季折々に見せるその美しい姿は、長年人々の心をとらえ続けています。

 雄大な自然あふれる大山の恩恵で、鳥取県西部地区の小学校は様々な学校行事を大山で行うことができます。

 921日、年生が大山登山に挑戦し、約3時間半かけて頂上を目指しました。私自身も小学校年生の時に初めて大山に登りましたが、弓ヶ浜半島の地形が本当に弓のようにカーブしているのを見て感動したり、いつも見上げている雲が下の方にあるのを見て驚いたりしたのを覚えています。

 登山ブームの今、全国各地の山はシーズンになると多くの登山客が訪れます。それだけ山には魅力があると言うことだと思います。「百の頂に百の喜びあり」と、ある登山家の名言がありますが、なかなかそこの境地に達することは難しいかもしれません。しかし大山を登り切り、達成感を味わった子どもの中には、新たな山に挑戦したいと感じた子どももいたかもしれません。

 5年生の大山登山は、比較的に天候に恵まれました。大山から眺めた景色、そしてみんなで声を掛け合い、助け合い、協力した大山登山は、子どもたちの「一生の宝物」になったことだと思います。

2022/09/09

2学期のスタートにあたって

 2学期がスタートして2週間が経過しました。この夏休み期間中に、新型コロナウイルスが猛威をふるい鳥取県においてもかなりの方が罹患されました。また、6日は台風11号の接近により米子市内の小中学校が臨時休業となるなど、改めて人間の手では防ぎきれないものが数多くあることや、そして何より子どもたちの声が聞こえない学校は寂しいと感じる一日でした。

 さて、朝夕少し涼しくなってきましたが、今年の夏も猛暑が襲いました。そうした中、甲子園で開催された高校野球は、数年ぶりに一般の観客を入れて開催されました。高校野球に限ったことではないのですが、点差が開いても1点を取るために真剣なまなざしでプレーする姿、また母校を懸命に応援する姿などを見ると心が打たれます。

 「青春は密なので」と、高校野球の優勝監督がインタビューで話をされました。本当に子どもたちは、3年以上にわたり日常生活ができなくなりました。もしかすると小学校低学年の子どもたちの中には、今現在を日常生活だと思っている子どももいるかもしれません。

 まだまだ、学校生活においては感染症対策等の制約があります。しかしながら、「今しかできないこと」を学校としても可能な限り実施していきたいと強く感じています。

 そして、2学期には秋季大運動会やマラソン大会等があります。運動が得意な子、運動が苦手な子それぞれいると思いますが、大切なことは「最後までがんばり通す」ことだと思います。いよいよ来週から本格的に運動会練習が始まります。行事を通して一人一人の子どもたちがしっかりと成長し、「2学期の学校生活は『密』だったな」と感じる2学期にしてほしいと思います。

2022/07/26

1学期を振り返って「居心地のよさ」


 コロナ禍の中「楽しい学校・楽しい学級」を目指し取組を進め、7月26日、1学期の終業式を迎えました。6月に各学級の子どもたちが、学級の現状を4観点で自己評価(【義方:正しい行いをする子】【剛健:強くたくましい子】【仁愛:思いやりをもった子】【進取:進んで学ぶ子】)しました。結果は、各学級様々でしたが、良いところは更に伸ばし、課題があったところは、学級の皆で話合い少しずつでも改善してほしいと願っています。

 私自身も長い間、学級担任をしてきましたが「学級での居心地のよさ」はとても意識をして学級経営をしてきました。まだ、20代の頃、4年生の学級担任をしていた時に、普段あまり授業中に手を挙げず、どちらかと言うとおとなしい女の子が休憩時間に私の側にやってきて、「この教室に入ると何故か気持ちが、ほっとする」と話しかけてきました。もう、30年以上昔の話ですが、その当時あまり学級経営に自信が持てなかった私にとっては、思ってもいなかった言葉で、担任としてとても嬉しく感じ今でもそのことを鮮明に覚えています。

 学級には様々な子どもがいます。もちろん一人一人個性があり、それを認め合える仲間づくり、学級づくりこそが、「居心地のよさ」に繋がっていくと考えています。人と人とが笑顔で繋がり、「義方小学校でよかったな」「この学級でよかったな」と一層感じられる2学期にしたいと考えています。

 最後になりますが、保護者の皆様には、1学期の間、学校への取組やコロナ対応につきまして、ご理解・ご協力をいただき感謝申し上げます。有り難うございました。2学期もよろしくお願いします。


2022/07/11

挨拶の「不思議な魔力」

 

 以前地域住民の方から、こんな電話をいただいたことがあります。「毎朝、出勤する時に義方小学校の子どもたちが登校する様子を見かけます。ある日の出勤中、信号機が赤に変わったので横断歩道の手前で停止していると、義方小学校の子どもが横断歩道を渡りました。横断歩道を渡り終えた後に、私の方に向かってその子は頭を下げて挨拶をしてくれました。あまりにも嬉しかったので、学校に伝えたいと思い電話をしました。」という内容でした。電話をいただいた私自身も嬉しさを感じましたし、それと同時に、地域の方々にいつも見守っていただいていることのありがたさや挨拶の大切さを改めて感じた日でした。

 もう随分前になりますが、テレビのCMでこの光景と似たようなものをしていた記憶があります。小学生らしき子どもが、ゆっくりと横断歩道を渡っている様子を、少しイライラして待っている運転手がいました。渡り終えた後、この子は深々と感謝の意味を込めてお辞儀をし、それを見た運転手の顔が「イライラしていた表情から笑顔に変わる」という内容だったと思います。

挨拶には「おはようございます」「さようなら」「ありがとう」など様々あります。それらの言葉は人と人がお互いの想いを表現する力があるのと同時に、人の気持ちを変える『不思議な魔力』があることを私たちは再確認しなければならないなと感じる今日この頃です。


 さて、7月11日から「夏の交通安全運動県民運動」が行われています。毎朝、交通安全指導をしてくださっている地域の指導員の皆さんや保護者の皆さんには感謝申し上げます。こうした皆さんに「おはようございます」「ありがとうございます」と言える義方小学校の子どもであってほしいなと切に願っています。


2022/06/30

満喫した修学旅行

 

  6月28日と29日、6年生は修学旅行に出かけました。コロナ禍の影響で昨年に続いて当初予定されていた広島に行くことはできませんでしたが、松江城や出雲大社で歴史に触れことができました。

最近は「お城」が注目されていますが、正月にテレビで放送された番組で米子城が「一度は行きたい絶景の城」において、『最強の城』に選ばれたのは記憶に新しいところです。ちなみに、江戸時代以前からの天守が今もなお現存している城は、全国で12城しかなく、子どもたちが訪れた松江城はその一つです。城にはいろいろな秘密が隠されており、先人の知恵のすばらしさに、子どもたちも感心させられたことだと思います。

また出雲大社も全国的に有名な観光スポットで、島根県以外から大勢の方々が訪れる場所です。境内に入ると神秘的な雰囲気に包まれ、隣接する古代出雲歴史館も見学をし、昔の生活様式などを学ことができました。宿泊先は地元の皆生温泉の旅館で、旅館の方々の「素晴らしいおもてなし」で素敵な夜を過ごすことができました。

2日目のヒルゼン高原センターでは、子どもたちが思い思いに好きなアトラクションに乗り、満面な笑顔で楽しく過ごすことができました。満喫した2日間だったのではないでしょうか。

卒業するときに「小学校の一番の想い出は何か」とたずねると、圧倒的に「修学旅行」と答える子どもが多いです。今の6年生はコロナ禍の影響で様々な行事ができておらず、この修学旅行ができたことに喜びを感じますし、卒業までの9ヶ月間で、もっともっと楽しい思い出ができ「満喫した学校生活」が送れるように、子どもたちと共に考えていきたいと思います。



2022/06/29

本物に触れることの大切さ

 

6月24日、本校体育館で愛知県から来られた中部フィルハーモニー交響楽団による演奏会があり、4年生以上の児童が聴きました。これは文化庁の「子どものための文化芸術鑑賞・体験事業」の一環で、『生の演奏を子どもたちに聴かせたい』という本校教職員の想いで実現に至り、素敵な演奏に触れることができました。

私自身の体験で言うと、15歳ぐらいの頃にたまたま宝塚歌劇団の「誰がために鐘が鳴る(ヘミングウエィ原作)」を観る機会がありました。是非観たいと言うわけではなく、なんとなくついて行った記憶があります。しかしながら時間がたつにつれて、その演技力・歌唱力、迫力にすっかり魅了されてしまい、すごく感動したことを今でも鮮明に覚えています。

交響楽団に戻りますが、子どもたちはベートーベンの交響曲第5番「運命」やエルガーの「威風堂々」など演奏を食い入るように聴きいていました。本物の演奏を聴く機会が少ない子どもたちはどのような想いで、この演奏を聴いたのでしょうか。本物に触れることにより刺激を受け、音楽に目覚める子どもがいるかもしれません。音楽に限らず、このような機会を今後も作っていきたいと感じた楽しい時間でした。




2022/06/16

オープンスクールを終えて

 

 6月16日に本校の「オープンスクール」があり、来年度入学予定の子どもたちとその保護者の皆様、約100名の方が参加されました。全国的に見て市内全ての公立小学校でオープンスクールが実施されている地域はあまりないのではないかと思います。

「小1プロブレム」という言葉がありますが、子どもたちにとっては、小学校に入学すると今までの生活様式と大きく異なり戸惑いや不安を感じることあります。それは、子どもたちだけではなく保護者も同じです。戸惑いや不安を解消するために、小学校の生活に一端を見ていただいたり、同じ保護者同士でコミュニケーションをとって繋がりをつくっていただいたりする目的で、このオープンスクールは大きな意味があると考えています。

当日は、保護者同士が現職のPTAの皆さんと語り合ったり、親子で授業や給食の様子を参観していただいたりしました。また、来年度入学予定の子どもたちは、在校生と交流をして楽しい時間を過ごしました。

今回のオープンスクールを通して、子どもたちや保護者が義方小学校に入学するのが楽しみと感じていただけたら幸いです。ご入学を職員一同お待ちしています。



2022/06/01

 

 今日から6月。6月というと「梅雨(つゆ)」をイメージします。梅雨を「つゆ」と読む理由には諸説があるようですが、雨により草木につく「露(つゆ)」を由来とするものなどがあるそうです。

 さて、学校での6月は、1学期の折り返し地点。5月に各家庭に学校経営方針を記載した「学校要覧」、学年・学級の1年間の経営方針を記載した「学年・学級経営案」を配布させていただきました。学校要覧の本年度の校訓Project「剛健」の中に、「体力テストの分析とその課題への取組」をあげています。本校の昨年度の結果を分析し、今年度は「投げる」に力を入れて体育の学習に取り組んでいます。コロナ禍の影響もあり、子どもたちの体力低下が心配される中、少しでも遠くに投げられるように「投げ方」や「投げる方向」等を学んでいます。子どもに聞いてみると「昨年より10メート以上遠くに投げられるようになった。」と教えてくれた子もいて、すごいなと思いました。全員が短期間で記録が伸びるものではないと思いますが、何でも積み重ねが大切です。普段の遊びの中でも、ボール投げを取り入れると更に記録は伸びると思います。

 6月には、5・6年生の陸上記録会を予定しています。普段の記録よりも、0.1秒でも1㎝でも記録が伸びるように、ベストをつくしてほしいと思います。



2022/05/25

校長室より②


5月24日は、今年度になって初めての学校公開日となりました。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、昨年度は1回のみの学校公開となり、保護者の皆様だけではなく、学校の教職員も残念な気持ちでいっぱいでした。

さて、24日の授業はいかがだったでしょうか。国が数年かけて段階的に進める予定だったGIGAスクール構想が、コロナ禍の影響で前倒しになり、昨年度から学校現場に一人一台の端末(ノートパソコン等)が全員に配布されました。授業の中でも端末を活用した授業もあり、その一端をご覧いただいた保護者の皆さんもあったかと思います。

ここ数年、学校現場の教育界は大きな変革期を迎えています。GIGAスクール構想だけでなく、外国語や高学年の教科担任制(中学校のように、ある教科を一人の教員が授業をする)等、新しいことが次々入ってきています。ある学者が、「10年後、20年後に、世の中がどのようになっているか予測困難である」と言っています。しかしながら、そうした世の中を今の子どもたちは、生き抜いて行かなければなりません。私たち教職員一人一人がこのことを自覚するとともに、「子どもに力をつける」ということをしっかりと胸に刻み、今後も義方小学校の子どもたちのために、努力を続けていきたいと考えています。

保護者や地域の皆様には、学校で子どもたちが頑張っている様子を可能な限り参観していただきたいと考えています。また、機会がございましたら是非ご来校ください。お待ちしています。




2022/05/23

校長室より①

 

 5月20日、延期になっていた全校遠足を実施することができました。天候不良等で2度順延になりましたが、心配されていた暑さもなく、学校から離れ、楽しい半日を過ごしたことだと思います。延期している間に子どもたちと話をしていると「全校遠足が楽しみ」という声を数多く聞きました。私自身の小学校の頃を思い返してみると、おやつ(当時は100円以内)を準備する段階から、何かウキウキしていたことが思い出されます。今も昔も遠足は、子どもたちの楽しみの1つであることに間違いはなさそうです。

さて、遠足のルーツを探ってみると、言葉自体は「遠くに行く」「足を延ばす」という意味で、江戸時代末期から使われており、学校行事として取り入れられるようになったのは、明治時代半ば頃からのようです。

こうした長い歴史のある遠足ですが、学校行事である以上は、当然「ねらい」があります。

本校でいうと、義方小学校区を歩いてみて地域の様子を知ること、他の学年との絆を深めること、また、高学年にとっては下級生との関わりを通して、高学年としての自覚を深めること等があげられます。

 学校現場では、昔から「行事を通して子どもを育てる」という言葉があります。この遠足を楽しい思い出の1つとして大切にしてほしいとともに、次への活動のステップやエネルギーになることを期待しています。