福井県立大学 海洋生物資源学部
先端増養殖科学科 情報・社会科学分野
動物情報工学研究室
Laboratory of Zoology & Computer Science (ZooCS Lab.)
福井県立大学 海洋生物資源学部
先端増養殖科学科 情報・社会科学分野
動物情報工学研究室
Laboratory of Zoology & Computer Science (ZooCS Lab.)
画像生成AIであるAdobe Fireflyを使って作成してみた研究室ロゴです。
動物情報工学研究室について
「動物が示す情報を工学的に取得・利用し、個体間の相互作用や認知機構を明らかにする。」
これが本研究室の扱う研究テーマです。動物は生きていく中で周囲の環境と様々なやり取りを行います。どのような仕組みで他者を認識し、情報が処理されて、闘争/繁殖/群れ/摂餌/逃避などの反応となって現れるのかを知ることは、その動物を理解するために必要です。しかしながら、ヒトが目視で何時間、何日間も相手を余さず観察し、情報を集め続けることは現実的には難しいでしょう。画像処理・コンピュータグラフィックス・AIなど情報工学の技術を活用することで、省力化と再現性が両立したデータの取得が実現可能となります。
そのため、本研究室では動物を飼育観察するための知識・技術と、コンピュータやプログラミングでデータ処理を行う知識・技術の両方を身に着けて活用します。「こういうことができれば/わかれば面白いな」という好奇心を原動力に、研究分野や基礎・応用の区別なく様々な課題に取り組みます。
増養殖学における応用について
上で例として挙げたような動物の追跡技術は、例えば養殖水槽内の魚のモニタリングに役立てることができるでしょう。また個体間相互作用に関する基礎知識は、養殖魚の生残や社会行動の理解に繋がり、さらには高密度環境での相互作用という新たな知見を基礎研究の分野にもたらすかもしれません。動物学と情報工学という2つの分野で研究を進めてきた経験から、このような知識や技術の分野を超えた交流がブレイクスルーとなることを実感してきましたし、そのような人材を育てたいと考えています。
最近のお知らせ
・8/3のオープンキャンパスでは、Google Teachable Machineを使って「キダイ(レンコダイ)とイサキorイシダイを見分けるAI」を作成しました。せっかくなので、魚はすべて小浜産のものを買ってきました。ご参加いただいた方々、ありがとうございました。(2025.08.19)
・共同研究の論文がEvolutionに掲載されました。大学からのプレスリリースはこちら 。
Nanako Marubayashi, Masaki Yasugi, Yuichi Takeuchi, Phenotypic plasticity drives the development of laterality in the scale-eating cichlid fish Perissodus microlepis, Evolution, 2025;, qpaf131, https://doi.org/10.1093/evolut/qpaf131
八杉は深層学習を使った行動解析と、形態解析の一部(統計解析)等を担当しました。(2025.7.10)