医薬品、化学品、環境・健康の指標となる物質を対象として、それらの分析や単離精製の方法をつくっています。また、特定の機能の評価方法をつくると同時に、新しい応用を見出す試みも行っています。(片野肇・植松宏平)
イオンの移動反応のイメージ図
フルオラス溶媒|水界面電気分析法を利用して,イオンの溶媒に対する親和性(親水性・親油性・親フッ素性)を評価した例。
フルオラス化合物・フルオラス溶媒は,炭化水素の水素原子を高度にフッ素原子に置換した化合物であり,疎油性・親フッ素性といった通常の有機化合物とは異なる性質を示します。我々は,特定のフルオラス溶媒が液|液界面電気分析法の非水溶媒に用いられることを見出し,フルオラス溶媒・フルオラス化合物の親フッ素性や疎油性の熱力学的評価が電気化学的に可能であることを見出しました。
同分析法は,フルオラス溶媒・フルオラス化合物の親フッ素性・疎油性の評価や,近年問題となっているフッ素系有機化合物の分析法,またフルオラス化合物の特異性を利用した新たな分析法構築など,多様な応用展開が期待されます。