老化物質AGEsを阻害する因子の探索

私達の体内では、タンパク質が糖と反応して終末糖化産物(Advanced glycation end products;AGEs)という物質が生じます。GEsは加齢・肥満・糖尿病に伴って形成・蓄積し、受容体(RAGE)を介して酸化ストレスや炎症反応を惹起します。その結果、血管障害を始めとする糖尿病腎症や網膜症だけでなく、悪性腫瘍、骨粗鬆症、アルツハイマー病といった様々な老年病に関わります。これまでの研究により、AGEsの生成やRAGEを介した作用を阻害することで老年病を抑制できることがわかっています。そこで我々の研究室では、AGEsを抑制しうる食品由来のファイトケミカルを新たに探索し、その作用を解明することで、老年病を予防・抑制する研究をおこなっています。松井孝憲