タンパク質科学分野では、生命の基本素子であるタンパク質・酵素の形や働きを明らかにすることで生命現象を理解する研究を展開するとともに、その機能を利用した素材の開発を目指しています。各研究グループが進めている主な研究テーマは以下のとおりです。
福井県産ソバから採取された乳酸菌FHC3株を用いた県産ブランドチーズの開発を進めています。この乳酸菌が作る酵素は低温でもよく働き、風味豊かなチーズ作りに適しています。さらに、チーズや乳酸菌が生理機能に与える効果についても研究しています。
例えば、カニ殻由来のキチン多糖から動物植物に対して免疫賦活作用をもつキチンオリゴ糖の安価な生産方法を目指して、多糖分解に関わる酵素やタンパク質を同定することやそのメカニズムを明らかにすることを行っています。
(キーワード: タンパク質工学, 構造生物学, プロテオミクス)
多くの生物には、地球の自転に伴う昼夜の環境変化に合わせて自らの体内環境を調節する時計(体内時計)が備わっています。体内時計を構成するタンパク質の機能解析を行い、時を計るメカニズムの理解を目指しています。